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[世界]
【RSR調査】
小売企業の課題は販売チャネルの連携――旧式の情報システムがネックに
“クロスチャネル網”の構築過程でシステム上の問題が多発
(2008年04月04日)
複数の販売チャネルにまたがるショッピング機能の使い勝手を高めるうえで、旧式の情報システムがネックになっているという。米国の調査会社Retail Systems Research(RSR)が4月2日に発表したリポートで明らかにした。
RSRは、小売企業の販売チャネルに関する調査リポート「Finding the Integrated Multi-Channel Retailer:Benchmark Study 2008」の中で、旧式化した情報システムの弊害について指摘している。
この調査は、IBMとSAPの依頼を受けたRSRが今年2月に実施したもので、世界各国の小売企業103社のCIOやITマネジャーから回答を得た。なお、調査対象となった小売企業の年間売上高は、5,000万ドル未満が28%、5,000万ドル〜2億4,900万ドルが8%、2億5,000万ドル〜4億9,900万ドルが9%、5億ドル〜9億9,900万ドルが10%、10億ドル〜50億ドルが27%、50億ドル超が27%だった。
同リポートによると、小売事業者の製品販売チャネルは、オンラインでのプロセスと店舗でのプロセスを調整するという点で大きな進歩が見られたものの、店舗やコールセンター、インターネット、モバイルなどすべての販売チャネルでのプロセス調整という点では多くの課題が残っているという。
「販売プロセスの効率が向上し、顧客が店舗外で行うショッピングから得られる収益も増えているが、複数のチャネルを利用する顧客への対応には多くの小売事業者が苦労している。“クロスチャネル・ショッピング網”の構築過程で情報システムの問題が多発しており、それが好調なオンライン・チャネルの足を引っ張るといった事態もみられる」(同リポートより)
同リポートの筆者であり、RSRのマネージング・パートナーも務めるブライアン・キルコース(Brian Kilcourse)氏は、旧式化した情報システムがクロスチャネル化の足かせになっている可能性が高いと指摘する。クロスチャネル化を進めていくに従い、各チャネルで使われているシステムの統合が難しいという問題に直面せざるをえないからだ。
「この問題は、すべてのチャネルで顧客情報を一元的に表示する機能、すべてのチャネルで一貫性のある製品/価格情報を提供する機能、すべてのチャネルで店舗レベルの在庫をチェックする機能にかかわってくる」(Kilcourse氏)
Kilcourse氏によると、これら3つの機能を有する小売事業者は少ないが、顧客サービスを改善するうえで最優先の課題であるという認識は小売業者の間で広まっているという。
すべての販売チャネルが連携し、その結果シームレスなショッピングが可能になれば、その小売業者に対する顧客の評価はおのずと高まるはずだ。しかし、RSRが調査の対象とした小売業者の多くは、自社の古いシステムには柔軟性が欠けており、顧客の新たな要求に応えることができないと考えている。また、チャネル間における在庫管理システムや注文管理システムの一貫性を確保するための予算を確保できないという悩みも抱えている。
RSRでは、こうした小売企業に対して、在庫/顧客情報の迅速なアップデートや、その情報をすべての販売チャネルに反映させる技術に投資するよう勧告している。さらには、全チャネルを対象とした注文管理システムやコンテンツ管理システム、製品情報システムを重視することも成功のカギになると指摘する。
「小売事業者は、クロスチャネル事業のスピードアップとスケールアップに投資すべきだ。これらへの投資は、将来の経費節減にもつながるはずである」(同リポートより)
(Linda Rosencrance/Computerworld米国版)
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