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[米国]
「われわれは友である」――グーグルが著作権侵害騒動をメディア企業に弁明
各メディアの収益アップを手助けするパートナーになると強調
(2008年03月11日)
「メディア企業には、Googleを競争相手としてでなく、オンライン上でのビジネス拡大を手助けする友として見ていただきたい」。米国Googleのコンテンツ・パートナーシップ担当バイスプレジデント、デビッド・エウン(David Eun)氏は3月10日、メディア向けのコンファレンス「Bear Stearns Media Conference 2008」でこのように述べた。
Googleは今、世界各国のメディア企業や投資家から非難を浴びている。Eun氏の発言は、メディア企業が同社に対して抱く不満や不安を払拭するねらいがあると見られる。
Eun氏は、Webキャストで行われたプレゼンテーションにおいて、米国Bear Stearnsのアナリストから「Googleはコンテンツを制作するメディア企業にならないのか」との質問を受けた。これに対し同氏は、「それはありえない。そうなる気は毛頭ない」と一蹴した。
Eun氏は「Googleは、新聞、雑誌、書籍、映画、テレビなどの各メディア企業のビジネスをWebに移行させ、情報配信やプロモーション、さらには『収益アップ』の手助けを行うパートナーになる」と強調した。
Googleに対するメディア企業からの非難は今も続いている。各メディアのコンテンツがGoogleの検索サイト内でインデックス化されており、それを土台にした広告ビジネスによって同社は巨万の富を築いたというのが、メディア企業らの言い分だ。
Googleのビジネスに最も納得してないのは米国Viacomかもしれない。Viacomは、Googleのビデオ共有サイトYouTubeが「著しく著作権を侵害している」として、Googleに10億ドルの損害賠償を求める訴訟を起こしている。
しかし、Google側はこの訴訟を的外れだと考えているようだ。「非常に心外だ。インターネットとその技術革新に対する挑戦と言っても過言ではない」(Eun氏)
Eun氏によると、Googleは著作権保護を進めるため、コンテンツのオーナーたちと多数のパートナーシップを交わしているという。すでに70社のメディア企業が、許可なく投稿された映像を探し当てるYouTubeのツール「Video Identification」を試験的に利用しているそうだ。Googleは1年以上かけてこのツールを開発し、昨年10月にテスト段階に移行した。
興味深いのは、このツールを使うことで、著作権者のビデオが無許可で投稿されそうになったときに(このときYouTubeはフラグを立てて著作権者に報告する)、その対処のしかたを著作権者が選択できることだ。つまり、そのビデオ・クリップをYouTubeから削除することも、あるいは「収益アップのチャンス、プロモーションのチャンス」としてそのまま許可することもできるのである。
Google側の考えは、「投稿者はそのコンテンツを心から愛するファンなのだから、罰するのではなく、もっと別の方法で対処するべきだ」というもののようだ。
一方、Google株への投資家たちは、同社の広告ビジネスに不満を持っているようで、そのことがGoogleの株価急落にも現れている。現在、Googleの収益の大半は、検索ページおよび同社のサードパーティ・サイトに表示される“ペイ・パー・クリック”のテキスト広告に依存している。
このことに対し、Googleの広告/電子商取引担当プレジデント、ティム・アームストロング(Tim Armstrong)氏は、「YouTubeがGoogleにとってディスプレイ広告の収入を大幅に増やすための起爆剤になる」と期待を寄せる。「今年から来年にかけて、ディスプレイ広告市場で大きく躍進できなければ、Googleにとって大きな痛手だ」とも語った。
金融アナリストらは、Googleのここ数年の売上げと利益の伸びは、ほぼペイ・パー・クリックのテキスト広告に起因するものだったと指摘している。米国の調査会社comScoreが昨年11月に実施した調査によると、米国におけるディスプレイ広告のシェア1位は米国Yahoo!(19%)、2位は米国News CorpのFox Interactive(16.3%)、3位は米国Microsoft(6.7%)であり、Googleは7位(1%)にとどまった。
Googleはここ数年、オンライン広告に限らず、ラジオやテレビ、活字メディア、屋外の広告板などにも進出している。しかし、こうした努力はまだ大きな成果を見せていない。
Googleの株価急落は、約2週間前、comScoreがGoogleの今年1月のペイ・パー・クリック広告の数が12月より7%減少したことを報じた後に起きた。ペイ・パー・クリック広告数の減少理由について、Armstrong氏は3月10日、「より精度の高いターゲット指向の広告にするためだ」と説明した。しかし、同氏の説明もむなしく、comScoreの報告以来、Googleの株価は100ドル近くも下落し続け、10日の終値は412ドル62セントだった。
(Juan Carlos Perez/IDG News Serviceマイアミ支局)
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