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[米国]
グーグルのシュミット会長、マイクロソフトのヤフー買収にあらためて反対表明

オバマ氏による副大統領候補指名の噂には「まったく関心がない」と一蹴

(2008年06月12日)

 米国Googleの会長兼CEO、エリック・シュミット(Eric Schmidt)氏は6月11日、米国Yahoo!がMicrosoftの傘下に入るよりも、独立した企業として存続したほうが市場にとっては好ましいとの見方を示した。

 Schmidt氏は同日、サンフランシスコで開かれたシラキュース(Syracuse)大学のニューハウス・スクール主催イベントで講演し、MS-Yahoo!問題だけではなく、インターネット・サービスの事業化やモバイルベース広告の潜在性、プライバシー問題などについても取り上げた。ちなみに、ニューハウス・スクールは米国マスコミ業界への登竜門として知られている教育機関だ。

Eric Schmidt氏は、「競争や技術革新などの点で、Yahoo!は独立しているべき」という見方を示した

 GoogleとMicrosoftの間には、明確な“敵意”が存在している。Schmidt氏は、Microsoftのこれまでの歴史が、Windowsプラットフォームと市場における強大な力により他の選択肢を排除する能力を持つに至った同社の性格を物語っているとしたうえで、同社とYahoo!の間で買収やそれに類する合意が成立すれば、こうした力がいっそう強化されるとの見方を示した。「競争や技術革新などさまざまな点で、独立したYahoo!のほうが好ましいと考えている」(Schmidt氏)

 イベントでSchmidt氏と対談した米国The New Yorker誌の編集者、ケン・オーレッタ(Ken Auletta)氏は、MicrosoftがYahoo!に対して行った買収や提携の申し入れをGoogleが阻止しようとしたかどうかを質問した。Auletta氏によると、MicrosoftのCEO、スティーブ・バルマー(Steve Ballmer)氏がそのような発言を行ったという。

 この質問に対しSchmidt氏は、GoogleがYahoo!との提携を模索していたという報道を確認したものの、MicrosoftとYahoo!の関係に何らかの影響を与えた可能性については否定した。同氏は、「決定権はYahoo!にあり、われわれにはない」としたうえで、GoogleとYahoo!が何らかの形で提携する場合、反トラスト法に抵触しないような形にすると付け加えた。

 一方、Googleが検索ビジネスだけの企業なのではないかという質問に対してSchmidt氏は、Googleがクラウド・コンピューティングから「Google Maps」、宇宙規模の情報技術に至るまで、さまざまな構想を展開しているとして反論したが、いずれも事業化が困難であるという点については認めた。

 Schmidt氏によると、インターネットには、成功確実な事業化のモデルは存在せず、広告事業は数少ない成功例の1つだという。また同氏は、傘下に収めたYouTubeから大きな収益を得るための方法も見つかっていないと語った。「オンライン・メディアの利用は拡大しているが、それに対して支払うお金は少なく、高品質なコンテンツに依存するGoogleにとっては好ましくない状況だ」(Schmidt氏)

 また、Schmit氏は、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)での広告事業に前向きな姿勢を示したほか、ターゲットを絞った広告の媒体としてモバイル・システムに注目していることも明らかにした。さらに、Googleが後ろ盾になっているモバイル・プラットフォームのAndroidが、先ごろ新機種が発表されたAppleの「iPhone」と競合する可能性も認めた。

 このほか、イベントでは、米国民主党の大統領候補になることが確実視されているバラック・オバマ(Barack Obama)氏が指名する副大統領候補として、Schmidt氏の名前が取り沙汰されているという話題も飛び出したが、同氏は、それにはまったく関心がないと答えた。

(Paul Krill/InfoWorld米国版)




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