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【解説】
アプリ開発者がグーグルに突きつけた「Google App Engine」への要望と期待
注目のクラウド開発環境に対する“熱き思い”にグーグルはどう応えるのか
(2008年09月10日)
Column
マイクロソフトの「Live Mesh」、クラウド・ベースの開発環境に衣がえ?
米国Microsoftの「Live Mesh」(プレビュー版)は当初、インターネット経由で各種デバイスを同期させるWebベースのサービスと位置づけられていた。しかし同社はこの位置づけを変更し、クラウド・ベースの開発環境として再デビューさせるもようだ。
Elizabeth Montalbano/IDG News Serviceニューヨーク支局
「クラウド・サービスおよびクライアント・プラットフォーム」に変更?
今年10月27日から3日間の日程で開催される開発者向けコンファレンス「Professional Developers Conference(PDC)2008」(カリフォルニア州ロサンゼルス)において、MicrosoftはLive Meshの詳細を明らかにするようである。
PDC 2008のセッション紹介文の1つには、「クラウド・サービスおよびクライアント・プラットフォームであるLive Meshを活用し、デバイス間のアプリケーションとサービスを連動させるAPIの開発方法について詳説する」と記されている。
今年4月の時点でMicrosoftは、Live Meshを「ファイルやプログラムをデバイス間で共有したり、同期したりできるプラットフォーム」と説明していた。しかし最近、同社はその位置づけを変えつつあるようだ。
例えば、同社はLive Mesh用の開発者向けコンポーネントをリリースし、Live Mesh対応アプリケーションの開発を可能にしている。
以前のMicrosoftはLive Meshを説明する際、「クラウド・コンピューティング・サービス」という言葉を使用していなかった。クラウド・コンピューティングと言えば、米国Amazon.comが提供する「Elastic Compute Cloud(EC2)」などが有名である。EC2は顧客の要求に応じてコンピュータ処理能力やインフラストラクチャを提供するサービスで、自前でコンピューティング・リソースを所有していなくてもアプリケーションを開発/ホスティングできるのが特徴だ。
調査会社の米国Forrester Researchでアナリストを務めるジェフリー・ハモンド(Jeffrey Hammond)氏は、「MicrosoftがLive Meshの方向性を、どの程度変更するのかわからない」としながらも、「(Live Meshの)発表当初に宣伝されていた内容からは明らかに異なるサービスになりそうだ」と予想する。
「Live Meshがどのように拡張されていくのか、非常に興味がある。しかし、Microsoftが公開している情報だけではその内容を推測することは難しい。ただし、MicrosoftはLive Meshとオンライン・プラットフォームである『Windows Live』との違いを明確にする必要があると、私は考えている」(ハモンド氏)
EC2やGoogle App Engineに対抗
調査会社の米国Zapthinkでアナリストを務めるジェイソン・ブルームバーグ(Jason Bloomberg)氏は、「サービスを動作させるクラウド・ベースのフル機能インフラストラクチャを提供するという点において、Live MeshはEC2に(今のところ)及ばない」と指摘する。同氏によると、Live Meshは他のクラウド・コンピューティング・サービスとは異なり、データおよびサーバの仮想化に注力していないという。
さらにブルームバーグ氏は、Live Meshの課題として、サービスの提供対象がWindows対応のデバイス環境に限定され、ほかのクラウド・コンピューティング・サービスとは異なり異機種混在環境をサポートしていないことを挙げる。
「ほとんどのエンタープライズ・ユーザーやヘテロジニアスな環境を利用しなければならないユーザーにとって、(Windows対応のデバイス環境に限定される)Live Meshは実質的に無価値だ」(ブルームバーグ氏)
それでもLive Meshを開発プラットフォームとして浸透させたいMicrosoftにとって、Live Meshを開発者に売り込むことは最重要ミッションである。
「Microsoftは過去の経験から、早期に開発者をターゲットにすることが“カギ”になると学んだのだろう。開発者を取り込めなければプラットフォーム戦争には勝てない」(ハモンド氏)
GoogleやFacebookなどもみずからAPIを公開し、自社のオンライン・サービスに対応したアプリケーションを開発者が簡単に構築できるよう、策を講じている。特にGoogleはこうした戦略のおかげで、同社のオンライン・アプリケーションをさまざまな携帯デバイスに搭載させることに成功している。
MicrosoftがGoogleと同様の戦略を考えていることは容易に推測できる。ただし、現時点でその結果を論じるのは時期尚早だろう。
「サービスを“メッシュ化”するというのは、あらゆる対応デバイスからアクセス可能になることを意味するのだろうか。特別な操作をせずに携帯電話と(Microsoftが提供する)サービスを連携させられるのであれば、すばらしいサービスになると思う」(ハモンド氏)
同氏は、「多くの企業がクラウド・コンピューティング市場への参入を表明しているなかで、Live MeshがEC2や『Google App Engine』と競合するサービスに成長するのは想像に難くない」と指摘する。ちなみに、最近では米国IBMがクラウド・コンピューティング・プラットフォームの開発に数億ドルを投資する予定だと発表している。
「クラウド・コンピューティング市場のシェア争いに加わる意思を表明することが、現在の流行のようだ」(ハモンド氏)
| 画面A:Live MeshのWebページ |
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