【 ここから本文 】
Googleウォッチ
ソーシャルブックマークに登録 :
印刷用ページの表示
[ウガンダ]
グーグルとグラミン財団、“情報へき地”向けの携帯情報サービスを開始
ショート・メッセージ・サービスをベースに生活情報や地域情報を配信
(2009年06月30日)
米国Googleは6月29日、世界中の貧困層に対する援助活動を行う非営利団体Grameen Foundation、ウガンダの移動体通信事業者MTN Ugandaとの協力により、SMS(Short Message Service)システムをベースにした、新たな情報案内サービスを開始したと発表した。
新しいサービスの名称は「Google SMS」。貧しい農民や情報サービスが行き届いていないへき地の住民でも、レンタルまたは購入した携帯電話を使って、簡単に情報を得られるようにすることが目的だ。
このSMSサービスでは、特定のキーワードをメッセージとして送信することで、さまざまな分野の情報が入手できるようになっている。例えば、「Farmer's Friend」というキーワードを送信すれば、作物の栽培に関するアドバイスや天気予報がショート・メッセージとして返信される。また、「Health Tips」や「Clinic Finder」では、性と生殖に関する医療情報(例えばHIV/AIDSに関する情報など)、および近隣の診療所を検索できる。
| Google公式ブログに掲載されたビデオでは、あるトマト農家がこのサービスを使って農薬を自作する方法を知り、農薬の購入コストを節約して新たな農地を購入した――といったストーリーが紹介されている |
情報は地域ごとに取り出すこともできるようになっており、「weather」や「clinic」といったキーワードに続けて都市名を入力すると、それに対応する情報がショート・メッセージとして返信される。
「Google Trader」サービスでは穀物や中古車などを売買できる。例えば、「BUY Toyota Kampala」というメッセージを送信した場合、カンパラ(ウガンダの首都)から50km圏内で売り出されているトヨタ車のリストが返信される。
これらの情報サービスはすべて無料で提供される(別途SMSの通信費はかかる)。
情報流通の促進と経済的自立の両方が狙い
Grameen Foundationは、貧困層向けに無担保/低金利の事業融資(マイクロクレジット)を実施する「グラミン銀行」を創設し、2006年にノーベル平和賞を受賞したムハマド・ユヌス(Muhammad Yunus)氏がスタートさせた財団だ。
| Village PhoneプロジェクトのWebサイト。情報化の遅れている地域でレンタル携帯事業を支援し、経済的自立と情報化の両方を促進するのが狙い |
Grameen Foundationは、バングラデシュで「Village Phone」プロジェクトを展開した。具体的には、貧困層の女性を中心にレンタル用携帯電話端末の購入資金を融資し、購入した人がそれを有料で貸し出して収入を得られるようすることで、起業への道を開くというものだ。マイクロクレジットによる経済的自立の支援と、携帯電話普及によるへき地への情報伝達手段の提供という2つの目的を持った同プロジェクトは、現在ウガンダ、ルワンダ、カメルーンでも展開されている。
今回、ウガンダでは、こうした「携帯事業者」たちにもSMSサービスの使い方を教育し、ユーザーへのセールスに活用できるようにしたという。
同財団は、先進諸国では当たり前のものになっている情報アクセスを、へき地の人々にいかに提供するかを模索してきた。Grameen Technology Centerの創立者兼ディレクターで、同財団のプログラム/リージョン担当エグゼクティブ・バイスプレジデントでもあるピーター・ブラディン(Peter Bladin)氏は、「大量のコンピュータを配備するというのも1つのアイデアだが、その場合はビジネス・モデルをどうやって確立するか、さらに送電網から遠く離れた場所でどうやって電源を確保するかといった、難しい問題がある」と指摘する。「だが、携帯電話はすでに(そうした地域にも)驚くほど浸透しているのだ」(ブラディン氏)。
ただし、開発途上国で使われている携帯電話端末のほとんどはインターネットを閲覧できず、そもそもその通信インフラもインターネットへのアクセスをサポートしていないのが実情だ。そこで同財団は、最も安い価格帯の端末でも、最も古い携帯通信網でも使えるSMSに着目し、SMSを使って情報を流通させる方法について研究した。
ブラディン氏は今回の取り組みに大きな希望を抱いているという。「携帯端末やモバイル技術は、情報の存在する場所と、その情報を必要とする人々の間の隔たりを縮めることができる。開発途上国の人々にすばらしい力を与えるはずだ」(ブラディン氏)。
(Nancy Gohring/IDG News Serviceシアトル支局)
【インタビュー】今こそデジタル・デバイドを解消する時だ―インテル会長クレイグ・バレット氏


開発途上国へのコンピュータと教育の普及を推進
[世界] OLPC、アマゾンと提携して「Give 1 Get 1」の第2弾を開始

「年末までに100万台を寄付したい」とOLPC担当者
【IDF 2008 San Francisco】「ITは医療、教育、経済発展などの問題解決に貢献する」――インテルのバレット会長


IT企業の社会的責任と役割についても言及

