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[米国]
【CES報告】連邦政府の情報共有の遅れなどが議論に──急がれる医療情報の共有
(2006年01月04日)
「International CES(Consumer Electronics Show)2006」(1月5日〜8日)の関連イベントとしてラスベガスで開催されている「CES Government Conference 2006」(1月4日〜5日)では、米国連邦政府による政府機関や部局間のデータ/システム統合の取り組みについて議論が展開されている。
キーノートで講演したジョージ・アレン上院議員(バージニア州選出、共和党)は、米国連邦政府によるデータ/システム統合の取り組みについて、9.11同時多発テロ後の数年間で、政府は公共部門での情報共有促進の必要性を認識したが、昨年米国南部を襲ったハリケーン災害では、政府機関のデータ統合が依然として不十分であるという事実が浮き彫りになったと指摘した。
「スクールバスが5フィートの水につかっている様子を見て、ようやく避難の必要性が認識された」(ジョージ・アレン氏)
一方、ブッシュ政権の国内政策担当補佐官クロード・アレン氏は、「国土防衛や自然災害対策についてはニュースの一面に何度も登場し、そのためのデータ/システム統合に取り組んでいるが、同様に重要な分野の1つとして医療も忘れてはならない。ここ数年で、ベビーブーム世代が一斉に定年を迎えるなど、事態は切迫している」と強調した。
同氏は、米国医学研究所やカイザー・パーマネント保険グループなどの研究報告を引用しながら、患者に関する健康情報が得られないために毎年4万4,000〜9万8,000人が死亡しており、医療機関の30%が、医療活動を進めるうえで情報の欠如が「重大な問題」と認識しているという実態を明らかにした。
米国連邦政府は現在、医療分野での情報共有を促進する施策に取り組んでおり、10年以内にすべての国民が電子システムを使って医療記録にアクセスできるようにするという計画は、ブッシュ大統領が昨年打ち出した政策目標の中でも最優先の課題となっている。
クロード・アレン氏によると、目標を達成するには、2つの大きなハードルがあるという。1つは、連邦、州、民間のデータ・システムの間に相互運用性がないということ。もう1つは、大規模医療機関の50%が電子システムを使っているのに対して、小規模医療機関での利用が15%にとどまっているという問題である。「情報の相互運用性と移植性は、目標を達成するうえできわめて重要な課題だ」(同氏)
こうした問題については、今年大きな進展が期待されている。米国保健社会福祉省の後援を受けて設立された米国医療情報コミュニティが、医療記録への電子公衆アクセスを実現するという大統領の10年計画に関する進捗リポートを今年半ばに出す予定だからだ。クロード・アレン氏は、「これにより、各種の構想が加速するはずだ」と強調する。
一方、保健社会福祉省でも、システムの相互運用性を実現するベンダー契約構築方法についての議論も進められているという。現在、議論の中心となっているのは、柱となる大規模な契約に一本化するか、複数の小規模な契約にデータ/システム共有作業を盛り込むかという問題である。
クロード・アレン氏によると、すでに州レベルではシステムの統合がある程度進んでいるという。同氏が以前に所属していたバーシニア州政府では、行政機関でのデータ共有が改善された結果、監査リポートの作成に要する時間が5カ月から45日に短縮されたという。
また、ハリケーン・カトリーナによる災害時には、専門のWebサイト「katrinahealth.org」が構築され、自然災害が人々の健康に及ぼす影響を最小限に抑えるために、政府機関と民間が素早く共同作業に着手できるということが示された。
同サイトは、連邦、州、地方政府機関の支援を受け、医師の全国組織や財団法人、民間企業が運営しており、メキシコ湾岸地域で避難生活を余儀なくされている住民110万人分の2,500万件の処方箋記録情報を共有できる。
(IDG News Service ニューヨーク支局)
- 「CES Government Conference 2006」のサイト
- http://www.cesweb.org/government/































