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[米国]
グーグル、「不当検索ランキング」訴訟にどう挑むのか

(2006年06月29日)

 米国キンダースタートは今年3月、グーグルの検索エンジンから同社のWebサイト(KinderStart.com)を検索できなくなったことで大きな経済的損害を被ったとしてグーグルを提訴したが、グーグルは30日(米国時間)、提訴の取り下げを求めて法廷に立つ。

 同事件は、検索エンジンが企業の活動に大きな影響力を及ぼしているという意味で注目を集めている。企業のビジネスにとって、検索結果で上位にランキングされることは重要なビジネス要素になりつつあり、どの業界も「検索エンジンの最適化」に力を注いでいる。

 そうした検索エンジンの中で最も有名で、最も影響力があるのがGoogleであり、Googleの検索で低くランキングされたり、検索されなったりすれば、Webサイトは致命的なダメージを受ける。その問題を取り上げて訴訟を起こしたのが、キンダースタートである。

 同社の弁護士を務めるグレゴリー・ユー氏は、「これは、さまざまな分野に影響を及ぼす非常に重要な事件と言える。だれもが検索エンジンを利用しているが、問題は検索結果が正当で信頼できるものかということだ」と強調する。

 ユー氏は、グーグルの中核的な特許技術であるランキング・アルゴリズムの扱いについて、「グーグルは、(アルゴリズムによる)Webサイトの削除やPageRankでの“0(ゼロ)”ランキング設定を野放しにすべきではない」と批判している。

 キンダースタートはグーグルに対して、「言論の自由の侵害」「独占的な地位を利用した競合他社に対する業務妨害」「不平等な営業」「名誉毀損」「連邦通信法の侵害」などの理由で提訴している。Web出版社である同社は、単独の訴訟だけでなく、救済を求める集団訴訟も考えているようだ。

 グーグルは、サンノゼ地域カリフォルニア北地区の連邦地方裁判所で今年5月に開かれた法廷で、ジェレミー・フォーゲル裁判官に対して弁明を行った。グーグルによると、この問題は裁判所がWebサイトの検索性の中身について決定を下すべきかという点に集約されるという。

 グーグルの申し立て書には、「キンダースタートの主張が正しいとされれば、グーグルやそのほかの検索エンジンは、自社に有利なランキング結果を要求する企業から絶えず訴訟を起こされることになり、営業が困難になる」と記載されている。

 さらに、グーグルは自身の言論の自由が侵害されたとし、新たに3件の訴訟を起こすと裁判官に訴えた。キンダースタートの行為は、カリフォルニアの「Anti-SLAPP法(企業などの戦略的名誉毀損訴訟を防ぐ法)」に抵触しているとグーグルは主張する。

 キンダースタートは、2000年5月に7歳以下の子供を持つ親向けのWebサイトを立ち上げ、2003年にGoogleのAdSense広告ネットワークに参加した。しかし、2005年3月から4月にかけて、同Webサイトのトラフィックが70%にまで「急激に」減少し、AdSenseによる収益も80%まで落ち込んだまま、いまだに損失を回収できないでいるという。同社はその原因がグーグルのインデックスからの削除にあるとしている。

 キンダースタートは、Webサイトが削除された件について一度も電話やメールによる通知、または直接説明を受けたことがないと主張している。それに対して、グーグルは同社のWebサイト内にインデックス登録から削除する権利が明記されていると反論した。しかし、キンダースタートは故意にGoogleのウェブマスター・ガイドラインを侵害した覚えはないと強調している。

 ちなみに、グーグルは2006年2月、同社の検索ロボットを偽って高いランキングを獲得しようとしたとして、自動車メーカーのBMWのWebサイトを削除した。同社は数日後、BMWが不正行為を中止したと判断し、グーグルはインデックス登録に戻したと発表した。もっとも、BMWはそうした不正行為をした覚えはないと主張している。

(ホアン・カルロス・ペレス/IDG News Service マイアミ支局)




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