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[米国/欧州]
グーグル、訴訟中にもかかわらずAFPの記事を掲載

(2006年07月18日)

 米国グーグルは7月17日(米国時間)時点においても、同社のWebサイト「Google News」にフランスの通信社「アジャンス・フランス・プレス(AFP)」の記事へのリンクを表示し続けている。同社は、AFPの抗議を受け、16カ月前から、リンクを削除することを約束していた。

 AFPは2005年3月、自社のコンテンツをGoogle Newsに掲載した行為が著作権侵害にあたるとしてグーグルを訴えた。Google Newsはおよそ4,500の報道機関のオンライン記事や関連写真を集めたニュース検索サービスだ。

 AFPの提訴から数日後、グーグルは、テキスト、写真のサムネイル、外部Webサイト記事へのリンク付き見出しを含むAFPのコンテンツのすべてをGoogle Newsから削除すると発表した。しかし、今年7月17日午後(米国東部標準時間)、Google Newsで「Agence France Presse」を検索したところ、依然としてAFPの記事がインデックス表示された。

 Google News英語版に表示された検索結果の最初の2ページには、AFPのクレジットが入った最新記事へのリンクが表示されており、この中には、The New York Timesのオンライン版に週末掲載されたウガンダ政府と反政府勢力の和平交渉に関する記事などが含まれている。また、Google Newsのフランス語版で同様の検索を行っても、AFPのクレジットが入った記事が表示された。

 グーグルの弁護士は、この件についてコメントしておらず、同社の広報担当者も、AFPの記事へのリンクがGoogle Newsに表示されている理由について今すぐ説明することはできないとしている。一方、ワシントンD.C.にあるAFP北米総局の幹部は、弁護士に問い合わせ中として、コメントを控えている。

 現在のところグーグルには、Google NewsにAFPのコンテンツ掲載を中止する法的な義務はないが、すでにAFPの要求に従う決定を行っている。これは、裁判の中で自社の立場を有利にするための措置と見られる。

 グーグルは、昨年、報道機関から自分たちのコンテンツをGoogle Newsに表示しないでほしいという要望があれば、その意向に従うというポリシーを発表した。しかし、AFPから要求が出されておよそ18カ月経っても同社のコンテンツやリンクが掲載され続けていることを考えると、グーグルが報道機関からの要求を完全に満たすことができるかどうかについて疑問視せざるを得ない。

 AFPは、契約を結んでいる報道機関に有料で記事を配信することで収益を得ている。著作権侵害訴訟の中で、AFP側は、自社と契約していない以上、グーグルがコンテンツをGoogle Newsに掲載する権利はないと主張している。

 AFPは、この訴訟の中で、グーグルに対し1,750万ドルの損害賠償を請求するとともに、自社のコンテンツをGoogle Newsに掲載する行為の差し止めを求めている。

 7月18日には、コロンビア特別区連邦地方裁判所のグラディス・ケッセラー判事とグーグル、AFPの3者が協議する予定だ。通常この種の協議は、公判開始に先立ち、証拠開示手続きや情報開示について判事に最新の状況を説明するため行われる。

 グーグルの弁護士が先週裁判所に提出した協議前の現状報告書によると、同裁判の証拠開示手続きは、円滑に進んでいないという。今年1月、グーグルとAFPは、特定の日付を選んでグーグルが復元したGoogle Newsのホームページを提供し、AFP側が著作権侵害にあたる事例を特定できるようにすることで合意した。

 グーグルは、復元したホームページを提供したが、グーグルが現状報告書を提出した7月14日の時点で、見出しやテキストの中にAFPの著作権侵害に該当するような例は特定できていないとしている。

 グーグルの現状報告書によると、同社はサムネイルを保存していないため、AFPから追加情報を入手しなければならないが、AFP側からの情報提供は今のところ行われていないという。

 グーグルは、現状報告書の中で、AFPが著作権侵害の事例を特定できていない以上、訴状の棄却を求める申し立ては依然として有効であり、「(判事が)判断を下す機は熟している」と主張している。

 一方、AFP側の弁護士は、7月18日に提出した現状報告書の中で、これまで考えていた以上に証拠開示手続きが複雑であり、作業に時間もかかるため、復元されたWebページを検証するにはさらに時間が必要であるとしている。

(ホアン・カルロス・ペレス/IDG News Service マイアミ支局)




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