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[米国]
「Google Checkout」のサービス遅延に不満の声が噴出

(2006年08月10日)

 グーグルのCheckoutサービスに対し、販売トランザクションが完了するまで時間がかかりすぎる、あるいは何の警告もなく注文が取り消されることがあるといった不満の声が販売業者や顧客の間から噴出している。

 問題の原因は、不正行為を防ぐためにグーグルがCheckoutでのトランザクションに対して実行している審査プロセスにある。

 Checkoutサービスは、今年6月末から開始されたもので、大きな注目を集めている。しかしユーザーは、不正行為防止の取り組みを評価する一方で、審査プロセスを迅速化し、審査関連の顧客サービスとコミュニケーションを改善する必要があると指摘している。

 一部の専門家は、ペイパルなどのライバルの決済サービスを脅かす可能性を持っているとしながらも、グーグルの対応が遅れれば、失敗する危険もあると警告している。

 今回の遅延問題に関してグーグルにコメントを求めたが、回答は得られなかった。ちなみに同社のWebサイトには、Checkoutサービスに関して、標準的なクレジットカード照合手法のほか、専用のリスク・モデリング機能、不正行為検知機能、必要に応じ手作業で審査を行う機能などが搭載されているという説明が掲載されている。

 また、Checkoutに関する正規の掲示板では、Checkoutチームに加わっているグーグルのスタッフが、GoogleCheckoutProという名前で定期的にコメントをポストしたり、質問に回答したりしているが、7月27日には、審査に時間がかかるという問題を取り上げ、不正行為の防止対策など、リスクを最小限に抑えるために同社が行っている厳格な取り組みを紹介した。

 同幹部のスレッドは、この掲示板にポストされた30以上のスレッドの中で最も長文であり、次のような内容が書かれている。

 「注文審査プロセス処理の遅れについて、ユーザーに欲求不満があることは承知している。とりわけ、個人的に知っている相手から注文を受けた場合など、あまりに慎重すぎると思われる場合もあるかもしれない。当社は、この問題をできるだけ早く解消しようと努力している。また審査プロセスを迅速化すると同時に、不正行為の実行者を効果的にふるい分けられるように、今後いくつかの改良を加える予定だ」

 しかし、使い勝手の悪さに失望しているユーザーに対して、今後改善する計画があると説明したとしても、もう手遅れかも知れない。

 Checkoutを利用してRitzCamera.comからカメラを購入しようとしたリズ・ルドロー氏は、「Checkoutに関して、肯定的なニュースが増えないかぎり、再度利用することはない」と断言する。

 同氏は、注文を出してから4日後、審査が終わらないことに業を煮やし、RitzCamera.comに問い合わせたところ、Checkoutの承認プロセスは1週間かかると言われ、愕然としたという。

 「最近は、インターネットのスピードで物事が動くいう期待がある」と語るルドロー氏は、メディア・サービスの仕事に使用するため、106ドルのこのカメラを早急に手に入れる必要があった。

 同氏は結局、このトランザクションを取り消し、電話でRitzCamera.comに直接このカメラを注文するしかなかった。なお、RitzCamera.comを運営しているリッツ・インタラクティブは、この件についてコメントしていない。

 遅延問題は、販売業者にも影響を与えている。ある企業の顧客が、デビッド・サンジャー氏のWebサイトから写真を購入しようとしたが、Checkoutが何の警告もなく一方的に注文が取り消されてしまったという。

 こうした問題が何度か発生した後、サンジャー氏は、Checkout担当幹部に電話で問い合わせた。この幹部は、Checkoutが購入者の名前とクレジットカード番号を照合できないまま注文を取り消したのは正常な処理ではないと認めたという。

 これは、クレジットカード照合の際に発生する可能性のある食い違いだという。グーグルの幹部は、サンジャー氏に対し、会社としてこの問題を認識しており、顧客にもう一度試すよう伝えて欲しいと説明した。

 しかし、顧客が再度トランザクションを試みたところ、またもや取り消されてしまったという。

 プロの写真家であるサンジャー氏は、「顧客にとっても、私にとっても、きわめてやっかいな出来事だった」と苦言を呈している。結局、この顧客は、宅配サービスを使って夜間に小切手を送るしかなかった。

 「グーグルは、コミュニケーションの方法を改善する必要がある。年中無休のサポート・コールセンター、あるいは少なくともすぐに返事がもらえる電子メール・サポートが必要だ」とサンジャー氏は指摘する。

 しかし同氏は、Checkoutのサービスをおおむね評価しており、注文処理に要する時間と手間を省くことができるというメリットも認識しており、今後のサービスの改善に期待を寄せている。

 Checkoutのベータ・テストに加わったマイケル・アドバーグ氏は、審査に時間がかかり、一部の顧客から苦情が寄せられていることを除けば、「素晴らしい」サービスだと評価する。

 TiVo製品/サービスのプロバイダーであるウィークネスの共同設立者である同氏によると、これまでに売上げが失われたことはなく、審査プロセスも前より早くなっているという。だが同氏は、「いっそうの改善を期待したい」と述べている。

 一方、コンピュータ販売/修理会社のキルブテックを経営するキルビー・ウィットマー氏は、購入者と販売業者の両方の立場で問題に遭遇したという。

 同氏は、バイ・ドット・コム社から2件の商品を購入しようとしたが、Checkoutの技術的な「問題」(グーグルがのちにそう説明)によって、どちらのトランザクションも成立しなかった。

 インタビューに答える同氏の電子メールには「失敗率100%」と書かれていた。そのうえ、この注文を取り消すのに2週間もかかり、グーグルやバイ・ドット・コムと何度も連絡を取り合わなければならなかったという。なお、この件についてバイ・ドット・コムにコメントを求めたが、回答は得られていない。

 ウィットマー氏に、Checkoutで改善すべき点について尋ねたところ、「注文審査プロセスをなくすか、改善すること」という答えが返ってきた。

(ホアン・カルロス・ペレス/IDG News Service マイアミ支局)




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