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[米国]
Powerベースの新型省電力プロセッサが登場――5〜13ワット、2GHzで動作

2万5,000以上のクロック・ゲートで電力効率を300〜400%アップ

(2007年02月05日)

 IT機器の電力効率向上が求められるなか、新興企業の米国P.A.セミは2月5日、3年をかけて開発に取り組んできた省電力型プロセッサを正式発表した。

正式発表されたデュアルコア64ビット・プロセッサ「PA6T-1682M PWRficient」

 発表されたのはデュアルコア64ビット・プロセッサ「PA6T-1682M PWRficient」。わずか5〜13ワットの消費電力、2GHzで動作し、同等のプロセッサより電力効率が300〜400%高いとされる。

 P.A.セミの共同創業者兼CEO、ダン・ドバーパル氏は、「われわれはPA6T-1682M PWRficientのエンジニアリング・サンプルを販売する。販売先は、通信や軍事、航空宇宙などの分野で使用されるネットワーク機器用の組み込みプロセッサとして採用することを検討するメーカーだ」と述べている。

 PA6T-1682Mは、P.A.セミがIBMからライセンスを受けたPower Architecture技術をベースにしている。P.A.セミでは、新製品はIBMの670MPやAMDのAthlon 64x2、インテルのCore 2 Duoといったプロセッサよりもワット当たり性能が高いとしている。

 だが、P.A.セミの最初の製品はサーバやPC向けではないため、同社はAMDやインテルとは直接競合しない。また、P.A.セミの性能測定結果は、独立機関によって検証されたものではない。

 ドバーパル氏によると、P.A.セミは高度な動的電力供給制御によって電力効率を高めた。

 この動的電力供給制御技術はおよそ10年前に、電流の流れを必要に応じて開閉する「クロック・ゲーティング」というプロセスを実現するためにプロセッサ・ブロックに導入されたものだ。P.A.セミはこのプロセスをブロック・レベルではなくブロック内のレジストリ・レベルでよりきめ細かく実装している。

 「こうしたクロック・ゲーティング・プロセスは、これまで実現されていなかった。われわれのチップには2万5,000以上のクロック・ゲートがある。ブロック・レベルのクロック・ゲーティングを行う大半のチップは、この数が数百程度しかない」(ドバーパル氏)

米国P.A.セミの共同創業者兼CEO、ダン・ドバーパル氏

 PA6T-1682Mはネットワーク機器専用だが、P.A.セミは今後、PWRficientファミリに新製品を追加していく計画だ。その中には、市場が広いブレード・サーバや携帯デバイス向けのシングルコア・プロセッサも含まれる。

 セミコ・リサーチのシニア・マーケット・アナリスト、リチャード・ウォージニアク氏は、「新型チップの最初の製品がネットワーク機器専用だったとしても、省電力に大いに役立つことに変わりない」と高く評価する。

 「電力予算を心配している人や、電力の有効利用策を求めている人にとって、これは非常に有意義な製品だ」(同氏)

 P.A.セミのドバーパル氏は、かつて半導体メーカーのブロードコムでバイスプレジデントを務めた経歴を持つ。同氏はそれ以前にシバイトという会社を経営していたが、ブロードコムが2000年に同社を買収した。また同氏は、DEC(Digital Equipment Corporation)で20年間マイクロプロセッサ技術の開発に携わった経験がある。

 P.A.セミは2003年7月の創業で、共同創業者および役員は、ブロードコムまたはシバイトでの同氏の同僚だ。

 PA6T-1682M PWRficientのエンジニアリング・サンプルの価格は1個当たり700ドルで、評価キットは8,500ドル。

 エネルギー価格の高騰を背景に、サーバやそのほかのコンピュータの省電力化はデータセンター管理者の大きな関心事となっている。省電力化は、かねてからP.A.セミとその組み込みプロセッサ開発の中心テーマだった。ドバーパル氏は、「われわれは省電力化が注目されるずっと前から、この問題に取り組んできた」と話している。

(ロバート・マリンズ/IDG News Service サンフランシスコ支局)




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