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[米国]
グーグル、非営利団体へのGoogle Earthアプリ構築支援を本格化

「Google Earth Pro」ツールや各種リソースを無償提供

(2007年06月27日)

 米国グーグルは6月26日、非営利団体が自らの使命や取り組みを啓蒙するために提供するWebアプリケーションを、同社の衛星地図プログラム「Google Earth」を使って構築できるように支援するプログラム「Google Earth Outreach」を発表した。

米国グーグルのGoogle Earth and Maps担当ディレクター、ジョン・ハンク氏

 Google Earth and Maps担当ディレクターのジョン・ハンク氏によると、同プログラムには、非営利団体によるGoogle Earthの活用を支援するための各種リソース(開発者向けのビデオ・チュートリアルやオンライン・フォーラムなど)の提供も含まれるという。

 また、グーグルは申請手続きを行った非営利団体に対して、「Google Earth Pro」エディションを無償提供する方針だ。Google Earth Proは通常、1ユーザー当たり年間400ドルで提供されている。

 グーグルは現在、Google Earth OutreachのWebサイト上で、非営利団体がGoogle Earthを活用している各種のケーススタディを紹介している。

 ハンク氏によると、グーグルの従業員は勤務時間の20%を「自分のアイデア」に充てることになっているが、Google Earth Outreachプログラムもその「20%ルール」から誕生したものだ。

  2005年8月に米国南東部を襲った大型ハリケーン「カトリーナ」の被災者の救援作業にGoogle Earthが活用されたことがきっかけとなって、Google Earthを人道目的に役立てるというアイデアが生まれたという。

野生動物研究保護団体ジェーン・グドール・インスティテュート(JGI)の創設者で霊長類学者のジェーン・グドール博士

 26日の発表イベントには、幾つかの非営利団体の代表が参加し、同プログラムのプロモーションに加わった。

 例えば、チンパンジー研究の第一人者として知られる霊長類学者のジェーン・グドール博士が設立した野生動物研究保護団体ジェーン・グドール・インスティテュート(JGI)では、グドール博士が自著で取り上げたアフリカ各地の様子をズーム表示で閲覧したり、タンザニア・ゴンベ国立公園のチンパンジーの日常生活の様子を追えるようにしている。

 発表イベントのビデオ・コンファレンスに参加したグドール博士は、「このプログラムはわれわれの保護活動に多いに役立っている。より多くの人たちに関心を抱いてもらうきっかけになっている」と強調した。

 また、地球環境の保護に取り組む非営利団体のEarthwatchもGoogle Earth Outreachプログラムに参加している。EarthwatchのCEOを務めるエドワード・ウィルソン氏は、「Google Earthのおかげで、研究者は世界中の情報を共有できるだけでなく、自らの使命をできる限り多くの人々に伝えることが可能になり、世界規模の問題に地域レベルで関与してもらえることができる」と評価している。

地球環境保護団体「Earthwatch」のCEO、エドワード・ウィルソン氏

 なお、質疑応答のセッションでは、一般ユーザーが世界の衛星画像に簡単にアクセスできることに対し、米国国防総省をはじめとする各種の政府機関が懸念を表明していることに関する質問も出た。「世界中からできる限りの情報を集め、人々に提供する」というグーグルの理念を巡っては、これまでにも、セキュリティやプライバシー上の懸念が指摘されてきた。

 この点について、グドール博士は、「各種の非営利団体が取り組んでいる世界規模の問題に対して、人々の関心を喚起するためには、できる限り多くの情報を提供したほうが望ましい」と強調し、次のように述べた。

 「非営利団体が提供するさまざまな情報に視覚的なデータを組み合わせることによって、人々の関心をさらに高めることが可能になる。われわれとしても、チンパンジーや森、そのほか地球上のさまざまな生物を救うためには、これこそが最善の方法だと考えている。この方法なら、人々の頭だけでなく心に訴えかけることができる」

(エリザベス・モンタルバノ/IDG News Service ニューヨーク支局)




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