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[米国]
グリッド・システムでがん研究――新プロジェクトが発足
全世界80万台のPCをグリッド化し、9,000万枚のタンパク質画像を分析
(2007年11月07日)
がん治療のために人体のタンパク質を分析する新しいグリッド・プロジェクト「Help Conquer Cancer」が11月6日、発足した。同プロジェクトでは、世界中に登録されているPCの未使用時の処理能力を集結・活用するグリッド・システム「World Community Grid」が用いられる。
このがん研究プロジェクトが行うのは、人体を構成する約9,400種類のタンパク質に関する9,000万枚もの画像の分析。既存のコンピュータ・システムであれば162年かかるところを、World Community Gridの処理能力を活用することで、1〜2年で完了できる見通しという。
World Community Gridは、さまざまな医療研究や科学研究に役立てるべく、米国IBMが3年前に構築し、保守を行っているシステム。このプロジェクトに参加したい場合は、登録を行ったうえで、専用のソフトウェアを自分のPCにインストールするだけでよい。これにより、自分のPCが重要な科学研究の一翼を担うことになる。
IBMのグローバル・コミュニティ戦略担当バイス・プレジデントのロビン・ウィルナー氏によると、これまでにWorld Community Gridに登録されたPCの数は、世界中で約79万5,000台に達するという。それらの処理能力を1カ所に集結させたとすると、世界第5位の性能を誇るスーパーコンピュータに匹敵する性能を持つようになるという。
Help Conquer Cancerプロジェクトの責任者であるカナダのオンタリオ癌研究所のイーゴリ・ジュリシカ氏は、このグリッド・システムによって、従来よりも大量のタンパク質のサンプルが研究できるようになると、期待を膨らませる。
「ほとんどのがんは体内の不良タンパク質によって引き起こされることがわかっているが、そうしたタンパク質の個々の役割や人体との関係について、もっと理解を深める必要がある。徴候が表れる前のもっと早い段階でがんを発見できるよう、(このグリッド・システムを使って)手がかりとなるタンパク質を見つけたい」(ジュリシカ氏)
(トッド・ウェルス/Computerworld オンライン米国版)
- World Community Grid
- http://www.worldcommunitygrid.org/
- 米国IBM
- http://www.ibm.com/
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