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[国内]
【LinuxWorld Tokyo 2008】
IT投資のカギはオープン・スタンダードにあり――FLOSS促進に向けたIPAの取り組み
TRM策定、認定プログラム制度などの新施策も打ち出す
(2008年05月30日)
調達ガイドラインでの規約や用語をまとめたTRMを公開
自治体や政府が抱えるジレンマの1つは、特定のベンダーへの依存である。担当職員のスキル不足や実績不足などが理由で、FLOSSの採用を進めたくても、多くの自治体では難しいというのが実情のようだ。
田代氏によると、こうした状況を改善すべく、これまでIPAで実証実験を行い、実際にFLOSSの導入が可能であることを示してきたという。この実証実験以外にもIPAでは、技術開発、調査、IPAフォントの提供、ツール類の提供、相互協力協定の推進、性能評価、法的課題への取り組み、人材育成、情報提供などを行っている。
FLOSSの採用促進を図るべく、政府調達ガイドラインも発表されている。その内容は、次の条件を満たす「オープンな標準」を採用し、保守や将来の移行までも含めたコストを検討したうえで、設計/開発/ハードウェア/ソフトウェアなどにおける分離調達を実施するというものだ。
- 開かれた参画プロセスの下で合意され、具体的仕様が実装可能なレベルで公開されていること
- だれでも採用可能であること
- 技術標準が実装された製品が市場に複数あること(知的財産権の使用許諾がロイヤリティ・フリー、もしくは適正な価格であること)
ただし、ガイドラインと言っても、例えば調達要求のところで「これと同等のものを搭載」といった曖昧な表現が用いられており、さほど効力を発揮していないようだ。中立的な記述をしたくとも、担当者のスキルが追いついていないという面もある。
IPAとしては、使用する規約や用語、その記述方法をまとめたTRM(Technical Reference Model)を公開することで、こうした状況を改善したいと、田代氏は語る。TRMはまもなく発表されるもようだ。
またIPAは、オープン・スタンダードに準拠しているかどうかの認定を行うプログラムも開始した。これにより、近い将来、相互運用性評価センターから認定を受けたプロダクトが市場に出回ることになりそうだ。認定を受けたプロダクトでは、購入価格の何%かが減税の対象になるとされている。
こうした特典を設けることで、オープン・スタンダードに準拠したプロダクトの採用や、より適切で開かれたIT投資を促す――。IPAが担う役割は今後もますます重要となりそうだ。
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