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【解説】
マケイン氏とオバマ氏、両候補のテクノロジー政策課題へのスタンス
ネット中立化、ブロードバンド整備、プライバシー保護……両氏の共通点と違い
(2008年10月22日)
ジョン・マケイン(John McCain)氏とバラク・オバマ(Barack Obama)氏。両大統領候補とも、テクノロジー政策課題には強い関心を抱いているが、解決への道筋や施策には違いが見られる。本稿では、IT業界との関連が深いネット中立性やブロードバンド整備、インターネット上のプライバシー保護、再生可能エネルギーなどに対する両候補のスタンスを紹介する。
Grant Gross
IDG News Serviceワシントン支局
それぞれの“テクノロジー史”
共和党候補者のマケイン上院議員と民主党候補者のオバマ上院議員が交わす討論の主題は、ほとんどが米国の経済情勢とイラク戦争で占められており、テレコミュニケーションや技術系の雇用といったIT界の耳目を引くテーマが取り上げられることは少ない。だが、両候補者とも、テクノロジーにまつわる自らの経験を選挙戦に生かそうとしているのは確かだ。
| バラク・オバマ氏(左)とジョン・マケイン氏 |
オバマ氏は、技術関連法の立案に携わったことこそあまりないものの、テキスト・メッセージを中毒者のごとく多用していると公言し、2007年11月には長尺の技術政策提言書も発表している。
一方のマケイン氏は、コンピューティング・デバイスを使用する機会はさほど多くなく、コンピュータを使うときは妻に助けてもらっているそうだ。とはいえ同氏は、上院に提出される技術関連法の大半を検討し、賛成票を投じてきた上院商務・科学・運輸委員会に長年籍を置いてきた経歴を持つ。
本稿では、ITリーダーにとって興味深いテクノロジー関連の政策課題に対し、両候補者がどのようなスタンスを取っているのか見ていこう。
1. テレコミュニケーション
ネット中立性:オバマ氏は以前からネット中立性を確立すべきだと訴えており、事あるごとに法律や規定の制定を支援してきた。同氏は前述の技術政策提言書に、「インターネットが現在の成功を収めた主たる理由は、これが歴史上最もオープンなネットワークだったからだ」と記している。
一方、マケイン氏はネット中立化には反対のスタンスだ。ブロードバンド事業者は投資を回収する権利がある、というのがその理由である。
だが、マケイン氏が公にしている技術政策文書には、任意のWebコンテンツおよびアプリケーションにだれでもアクセスできるようにする活動には力を入れたいと書かれている。法律を制定するのではなく、「豊富な選択肢を有しているオープンな市場」を作り出すことが、不公正な行為に対抗する最良の手段だと、同氏は述べている。
地方へのブロードバンド展開:オバマ氏は、地方および都市部の双方を含む、全国的な次世代ブロードバンド展開を促す政策の必要性を訴えている。具体的には、学校や図書館、病院にブロードバンド網を敷設する政府のプログラムをサポートし、ブロードバンド・サービスがいまだ利用できない地域への導入を図る公民の提携を求めている。
マケイン氏も基本的にはオバマ氏と同じで、ブロードバンド網の整備を訴えているが、ブロードバンド・サービスに対する民間からの投資を奨励している点でオバマ氏とは若干異なる。マケイン氏は2005年、地方自治体によるブロードバンド・プロジェクトの立案を非合法にするのを禁止する法律を提案し、多くの共和党員とは意見を異にした。
無線周波数帯を巡る競争:オバマ氏は、現行の無線周波数帯の利用方法を見直す必要があると述べており、政府機関に対しては、「より賢明かつ効率的で、想像力に富んだ周波数帯の管理法を考案してもらいたい」と望んでいる。
一方、マケイン氏は以前から、携帯電話サービス事業者およびブロードバンド・プロバイダーが利用できる周波数帯を広げる法案を支持しており、実際に賛成票も投じた。ここ数年間では、公的安全機関が使用する全国的な音声およびデータ・ネットワークの構築を提案し、テレビ局向けのアナログ波の一部を警察署および消防署に提供する運動においては、上院でも指導的な立場にいる。
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