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[e・Gov]電子行政/電子政策
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[米国]
NIST、電子投票システムへの監査機能搭載を勧告
(2006年12月01日)
米国標準技術局(NIST)が、政府機関に対し、タッチ・スクリーン式の電子投票装置に独立した監査機能を搭載する必要があるとする勧告を出した。
11月に公表されたNISTの文書には、「投票システムのセキュリティに対する不信が解消されない主な理由の1つは、システムに独立した監査機能が搭載されていないことにある。ソフトウェアに依存したアプローチだけで安全性を確保し、信頼性を高めることは不可能だ」と書かれている。
米国選挙支援委員会(EAC)の技術ガイドライン開発委員会は、12月5日と6日に開かれる会議で、直接記録型(DRE)電子投票装置に投票者確認ペーパー・トレイルなどの監査メカニズムを組み込むよう求める今回のNISTの勧告を検討する予定だ。
ペーパーレスDRE装置では、投票記録に誤りがないことを保証できないとされる。また、電子投票装置を導入している州のうち15の州が独立した監査メカニズムを導入していないという。
NISTの文書は、「選挙結果の信頼性は、DREソフトウェアが適切に機能しているだけでなく、DREソフトウェアが取り替えられたり、改竄されたりしていないことが保証されなければ確立できない。システム・エラーや不正行為の検知が重視されるようになってきており、DREアーキテクチャが電子記録のための独立した監査機能を提供できないことが、電子投票の優位性を損なっている」と指摘する。
NISTの勧告について、電子投票装置ベンダーの業界団体である米国情報技術協会(ITAA)にコメントを求めたが、現時点で回答は得られていない。
ITAAは、ペーパー・トレイル機能について、DREに保存されているのと同じ結果を単にプリント・アウトするだけにすぎず、ペーパー・トレイル・システムをDREに追加するには費用がかかるうえ、プリンタが故障して選挙の最中に問題が発生する可能性もあると主張している。
電子投票の安全性に疑問を持つ人々は、今回のNISTの報告書を評価している。電子投票システムにペーパー・トレイル機能を搭載するよう求める団体の1つあるコモン・コーズで選挙改革プログラム担当ディレクターを務めるバーバラ・バート氏は、「本当にいいニュースだ。(信頼性を確保できない)ペーパーレスDREの運用を断念させる大きな力になる」と語っている。
NISTの勧告は、11月7日に行われた中間選挙の際に、DREの不具合が各地で問題になり、広く報道されたのを受けて出された。フロリダ州の下院第13選挙区では、民主党候補のクリスティン・ジェニングス氏が、下院議員選挙で投票できなかった有権者1万8,000人の再投票を求める訴訟を起こしている。
同選挙区では、2回の再集計を経て、共和党のバーン・ブキャナン候補が勝利したが、サラソタ郡では、エレクションズ・システム・アンド・ソフトウェア(ES&S)の電子投票装置にあらかじめプリント・アウト機能を組み込んで、電子投票の結果をバックアップする措置がとられていなかった。
電子投票を支持する人々は、機械を導入することによって無効票が出にくくなると主張しているが、サラソタ郡では、フロリダ州知事選挙と上院議員選挙での投票数が、下院議員選挙で記録された投票数をおよそ1万6,000票上回る結果となった。また、南部地域病院理事会選挙の投票数も、下院議員選挙で記録された投票数をおよそ4,000票上回っている。
NISTの報告書によると、現在35の州が、投票者を確認できるペーパー・トレイル・システムの採用を義務化しているか、義務化はしていないが州全体で使用しているという。しかし、郡レベルでペーパー・トレイル付きの投票用紙を使っている州は10州であり、メリーランド、ジョージア、ルイジアナなど5つの州は、ペーパー・トレイル投票用紙を使用しておらず、州全体でDREを利用している。
NISTの報告書は、ソフトウェアに依存する投票システムではなく、ペーパー・トレイル投票用紙または暗号方式の監査システムを使った「ソフトウェアに依存しない」投票システムを使用するよう各州に勧告している。
また報告書は、電子投票装置への監査メカニズム搭載を義務づけるようEACに提案するとともに、連邦政府の選挙管理人に対して、2009〜2010年以後、独立した監査システムを組み込んでいない電子投票装置を認定しないよう求めている。
(グラント・グロス/IDG News Service ワシントン支局)
- 米国標準技術局(NIST)
- http://www.nist.gov/


