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[米国]
「政府はITのメリットをもっと理解すべし」――米国の業界団体が指摘

政府内で省電力モデル・ケースを作り、他の機関へ適用せよ

(2008年02月07日)

 ハイテク企業のCEOが中心となって結成した業界団体Technolgy CEO Councilは2月6日、世界のエネルギー消費量を抑制するうえでITベンダーが担う役割は大きく、米国議会などはITのメリットを十分認識していないと指摘した。

 Technolgy CEO Councilは、米国におけるIT関連のエネルギー消費量は過去10年間で増大したが、ITはそれ以上に他分野でのエネルギー消費量抑制に貢献している点を強調した。同団体が6日に発表したリポートには、1kWhの電力を使ってITを運用することで、他の分野で使用されていた10kWh分の電力を削減することができたと記されている。

 リポートの共同執筆者で、American Council for an Energy-Efficeint Economy(ACEEE)の政治経済問題分析担当ディレクター、ジョン“スキップ”ライトナー(John "Skip" Laitner)氏によると、現在米国で消費されている電力のうち、ITに使われているのはおよそ6%であり、2000年が2〜3%だったのに対して上昇はしたものの、テレビ会議や電子メールなどさまざまなIT製品/技術が使われるようになったことで、全体的なエネルギー消費量は減少していると語った。

 同氏は最近、スウェーデンで会議が行われた際、飛行機で現地に行くのではなく、テレビ会議システムを使って参加したという。また、ACEEEのリポートを準備するため数千ページに及ぶ文書が必要になったときにも、紙に印刷したものを送ってもらうのではなく、電子メールやダウンロードにより文書を入手したという。

 Laitner氏は、ITによるエネルギー消費の効率化に関して、これまで研究がほとんど行われなかったとしたうえで、「ITのおかげで不要になったものにもっと目を向けるべきだ」と語った。

 一方、米国DellのCEO、マイケル・デル(Michael Dell)氏は、コンピュータなどのハイテク製品では今後はより省電力化が進むとの見方を示した。今回同氏は、米国Applied MaterialsのCEO、マイク・スプリンター(Mike Splinte)氏や、米国EMCの社長兼CEO、ジョー・トゥッチ(Joe Tucci)氏とともに、グリーンITに関する記者会見を開いた。

 その際Dell氏は、「業界として、環境問題へ真剣に取り組み出している。顧客もこの問題に強い関心を寄せている」と語った。

 IT業界は、エネルギー消費量の問題で批判を受けており、とりわけ大規模なデータセンターに対する風当たりは強い。2007年1月には、米国議会上院のウェイン・アラード(Wayne Allard)議員(コロラド州選出共和党)が、連邦政府と民間企業のデータセンターの増加とエネルギー消費量の問題について環境保護庁で分析を行い、報告書を議会に提出するよう求める法案を発表した。

 このときAllard議員は、「(議会は)国内で使用されるコンピュータの増加がエネルギー消費量に与える影響を完全に理解しておく必要がある」と発言した。

 Technolgy CEO Councilのエグゼクティブ・ディレクター、ブルース・メールマン(Bruce Mehlman)氏は、「IT業界としてもすでに省エネルギー対策を講じつつあるため、議会でのこうした動きに不安は感じていない」と述べた。

 しかし、Applied MatrialsのSplinter氏は、米国政府がエネルギー利用効率の高い技術を導入すれば、エネルギー消費量の削減に大きく貢献すると指摘し、「我が国で最もエネルギーを使っているのは政府だ」と反論した。

 今回Technolgy CEO Councilは、「A Smarter Shade of Green」と題した独自のリポートも提出した。このリポートには、以下のような団体としての環境に対するポリシーが示されている。

●大統領は、政府全体のエネルギー利用効率を高めるために、中心的な役割を果たす政府機関を1つ選び、他の機関のモデルとすべきである。

●政府は、環境問題に関する研究にもっと予算を投じるべきである。

●各国政府は、グリーン技術に対する関税を引き下げるべきである。

●米国政府は、省電力技術の導入を促す税制上の奨励策を検討すべきである。

●企業は、政府の指示や奨励策を待つのではなく、エネルギー効率を向上させるための戦略を独自に導入すべきである。

(Grant Gross/IDG News Service ワシントン支局)




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