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グリッド・コンピューティング
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グリッド入門講座【後編】
グリッドの標準化動向とビジネスへの適用
(2007年04月05日)
本連載「グリッド入門講座」の「前編」では、グリッドの技術要素について簡単に説明した。その後編である今回は、グリッド技術の標準化動向と、ビジネス領域でのグリッドの可能性について解説する。なお、本編の内容も、「前編」と同様に、グリッド技術の普及促進を目的に設立された団体、グリッド協議会の副会長である合田憲人氏(国立情報学研究所 リサーチグリッド研究開発センター 特任教授)と、同じくグリッド協議会の運営委員である伊藤 智氏(独立行政法人 産業技術総合研究所 グリッド研究センター)のレクチャーを基にしている。
Computerworld.jp
グリッド技術の標準化とOGF
グリッドの標準化において、中心的な役割を演じているのは、本連載の前編でも紹介した「OGF(Open Grid Forum)」である。
同団体では、アプリケーションやアーキテクチャ、データ管理、セキュリティ、スケジューリング、さらには資源管理など、さまざまな領域におけるグリッドの標準化を推進しており、各領域における仕様書や標準プロトコルの策定を行っている。
また、グリッドの標準化を語るうえで、もう1つ、忘れてならないのが、「OGSA(Open Grid Service Architecture)」だ。
これは、グリッドを形成する基盤アーキテクチャを定義することを目的に、Globusプロジェクトを推進するアルゴンヌ国立研究所とBMが中心となって提案したものであり、OGFで策定が進められている。
Webサービス技術とグリッド技術の融合がその主目的である同アーキテクチャの概念は2002年2月に発表され、大きな注目を集めた。
実のところ、従来のグリッド環境は、LDAPやFTPなど、さまざまなプロトコルが混在しており、非常に分かりにくい構造を成していた。そのため、グリッドの構築も非常に骨の折れる作業であった。
そこで、すべてのプロトコルを、SOAPなどのWebサービス技術のプロトコルに統一し、かつ、オブジェクト指向的なアプローチの下、「グリッド上のあらゆるコンポーネントをサービスとして扱えるようにする」という考え方が浮上した。その帰結として、OGSAが登場したのである。
また、OGSAが登場した背景には、研究開発や科学技術計算の領域のみならず、ビジネス領域でのグリッドの普及を促進するというねらいもある。例えば、OGSAを用いることで、グリッドの実行基盤や運用管理ツールを、1つの大きな基盤として統合化することが可能になる(図1)。
| 図1:OSGAによる科学技術分野とビジネス分野の情報基盤統合 |
これにより、科学技術分野で活用されている先進的なグリッド技術をビジネスの分野に適用したり、ビジネス分野の信頼性の高い基盤を、科学技術分野に持ち込んだりするといったことが可能になるのである。
OGSAを構成する1つの階層として、当初、「OGSI(Open Grid Services Infrastructure)」と呼ばれる仕様が定義された(図2)。
| 図2:OSGAのかつての階層(OGSIを用いていたころの階層) |
OGSIは、グリッドの実現に不可欠な基本サービス(例えば、サービスの生成、登録、発見、参照などのサービス)の仕様を定義したもので、最初の仕様(バージョン1.0)は2003年6月に発表された。
また、OGSIと併せて、サービスのモニタリングや実行管理、およびデータ管理、ポリシー管理といった、グリッドにおいて共通して使われるようなサービス(「OGSA共通サービス」)の仕様策定が進められることになったのである。
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