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[米国]
IBM、5年以内に製品化予定の5つの研究成果を披露
(2007年02月02日)
リアルタイムの言語翻訳、モバイルWebによる医学的監視、ナノテクノロジーによる水の浄化、3次元インターネット、高度なプレゼンス技術――これらは、米国IBMが今後5年以内に製品化すると公言している技術革新の成果だ。
「これらは人々があっと驚くような技術革新ではないが、われわれが現在取り組んでいる実用的な技術革新だ」と、IBMグローバル・ビジネス・サービシズ部門の幹部、ジョージ・ポール氏は1月31日、カリフォルニア州サンノゼの同社シリコンバレー・ラボで行った「Next Five in Five」と題するプレゼンテーションの中で語った。
このプレゼンテーションは、IBMが取り組んでいる技術革新の一部を披露するために行われたもので、同社はその場にビジネス・パートナー、業界アナリスト、報道記者を招待した。披露された技術はいずれもIBMが商用化可能と考えているもので、2012年までに製品化される見通しだ。
ポール氏はプレゼンテーションで、イラク駐留の米軍と共同でテスト中のリアルタイム翻訳プログラムのデモを行った。このプログラムは英語をアラビア語に翻訳するもので、同氏がマイクでフレーズを話すと、それがノートPCのディスプレイ上に英語のテキストで表示され、続いてアラビア語のテキストに翻訳された。ただし、アラビア語への音声翻訳については、バグが残っているとして、デモは行われなかった。
「リアルタイム翻訳にはビジネスでの用途もある」とポール氏。この技術を利用すれば、グローバル企業は外国企業とより簡単に連携できるようになると同氏は言う。
プレゼンテーションでは次に、自宅にいる患者の容態を医師のオフィスから監視する技術が紹介された。これは、センサーで取得した患者のデータをインターネット経由で送信するという仕組みに基づいている。
ナノテクノロジーについては、カーボンナノ粒子によって水をろ過する技術が披露された。この技術は、カーボンナノ粒子を埋め込んだ布の開発につながると見られる。
ポール氏は、今後5年間に3次元インターネットが発展する可能性があるとの見通しも示した。「北京の紫禁城に行こうと考えている旅行者が、前もって紫禁城の3Dバージョンを訪問するといったことも可能になるだろう」と同氏。この技術もビジネスに応用でき、外国に住む同僚との共同作業が円滑になるといったメリットが得られると同氏は語った。
IBMは、高度な“プレゼンス技術”の可能性にも注目している。この技術はすでに実用化の域に達しつつあり、例えばGPS対応携帯電話を持つユーザーに対して、近くにある店の特売セールの案内を送るといったことが可能になっている。
「美術館でカメラ付き携帯電話を絵画のほうに向けると、その絵画の情報(作者や描かれた年など)が携帯電話に表示される。こうしたことが、近いうちに実現すると考えている」(ポール氏)
ガートナー・リサーチのディレクター、カール・クローンチ氏は、こうした技術の一部はまったく新しいものではないとしたうえで、今回のイベントは、実現可能な製品の開発をIT企業の研究所がどのように行っているかをよく示していると語った。
「研究の多くは、商用化の可能性という基準でふるいにかけられている」(クローンチ氏)
IBMの場合、基礎研究も行っている。だが、その比重は年々減っており、多くを大学の研究センターに依存するようになっているとクローンチ氏は指摘する。同社やヒューレット・パッカード(HP)の研究所をはじめ、企業が運営する研究所の多くは応用研究の比重が高いという。
(ロバート・マリンズ/IDG News Service サンフランシスコ支局)
- 米国IBM
- http://www.ibm.com/














