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[米国]
シスコ、SOAPに代わる新メッセージング・プロトコル「Etch」を開発

複雑さの排除、オーバーヘッドの小さいアプリ間通信が特徴

(2008年05月23日)

 米国Cisco Systemsは今週、SOAPのようにクライアント/サーバ間で多種多様なアプリケーションを統合できるようにする新しいメッセージング・プロトコル「Etch」を開発したことを明らかにした。新プロトコルでは、SOAPと比べてオーバーヘッドが小さくなるなど、多くのメリットが得られるという。

 Etchは、Cisco Unified Application Environment(CUAE)の新バージョン「CUAE 2.5」のリリースに関する開発者会議で紹介された。今年の夏には、Etchのベータ版がリリースされる予定という。

 Etchはプロジェクト・マネジャーにとって、SOAP、IIOP(CORBA)、RMI(EJB)やその他の既存のメッセージング・プロトコルに代わる、魅力的な選択肢になる可能性が高い。Etchを利用することで、分散アプリケーションを開発する際に、SOAPを使ったときのような複雑なシステム構築を行うことなしにクロスプラットフォーム環境を実装できるほか、既存のSOAインフラが想定しているよりもメッセージングが多いリアルタイム・アプリケーションにおいて実用に耐えるパフォーマンスを発揮できるという。

 CiscoのCUAEプラットフォーム担当エンジニアリング・ディレクター、ルイス・マラシオ(Louis Marascio)氏は、SOAPの難点として、「一連の既存SOAPプラットフォームに共通して実装されている互換フィーチャーだけに絞ると、フィーチャー・セットは非常に少ない」と、フィーチャーの互換性の低さを指摘した。Ciscoはサポートしている全言語、全プラットフォームのフィーチャーすべてに100%の互換性を提供できる、と同氏は強調する。

 Marascio氏の説明によると、Etchは一般的なクライアント/サーバ・アプリケーションへの適用性を持つよう設計されているという。「Etchの設計上の目標の1つは、(前述したとおり)SOAPのような複雑さやオーバーヘッドのないアプリケーション間通信技術を開発することだった」と、Marascio氏は語る。クライアント/サーバ間のインタフェースを定義する際、SOAPは非常に複雑なWSDLファイルに頼る。これに対し、EtchはCiscoが自ら開発したインタフェース定義言語のファイルを使用する。そのEtch向けファイルはJavaインタフェース・ファイルと類似点が多いという。

 SOAPと比べた場合のEtchのオーバーヘッドについては、SOAPが1秒当たり約900のコールを処理できた環境を例に、Etchは一方向モードでは5万件を超えるメッセージを生成し、双方向モードでは1万5,000件のトランザクションを生成した、とCisco幹部らは説明した。

 Etchがサポートする言語やプラットフォームについては、Etchの最初のリリースではC#とJavaが予定されており、Visual StudioとEclipseにも統合されるという。さらに近い将来、Ruby、Python、Cなどもサポートされる予定だ。

 Etchのその他のメリットとしては、コネクションが確立されたとたんにサーバがクライアントへのメッセージ・トラフィックを開始できることや、応答を必要としない、イベント・タイプのメッセージをサポートしていることなどが挙げられると、Ciscoは説明している。

 Ciscoでは、Etchをオープンソースとして公開する方針であり、現在どのライセンス方式を採用するかを検討中だ。同社はGPL(General Public License)よりも制約の少ないオープンソース・ライセンス、おそらくApacheかMozillaのライセンスを採用すると見られる。これは、ライセンス上の問題なしに、商用開発者が製品にEtchを組み込めるようにするためだ。ライセンス方式の決定については、6月に最終的な発表を行う見通しだ、とCiscoの関係者は語った。

(James Turner/CIO米国版)




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