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[米国] 【IDF 2008 San Francisco】
クアッドコア時代よさらば――インテル、サーバ向け6コア版Xeonの出荷準備が整う

アナリストは「ライバルAMDに対する先制攻撃の意味合いが強い」と分析

(2008年08月20日)

 およそ2年間にわたってマルチコアCPU市場の主役を務めてきたクアッドコアCPUが、いよいよ、さらに高性能な6コアCPUに置き換えられようとしている。米国Intelのシニア・バイスプレジデントでデジタル・エンタープライズ事業本部長のパット・ゲルシンガー(Pat Gelsinger)氏は、「Intel Developer Forum(IDF)2008」コンファレンス(米国サンフランシスコ/8月19日-21日)の開催初日となる8月19日、同社初の6コアCPU「Dunnington」(開発コード名)をサーバ向けXeonプロセッサ「Xeon X7460」として9月にリリースする予定であることを明らかにした。

Intel初の6コアCPU、Dunningtonは、19億個のトランジスタと16MBのL3キャッシュを搭載し、45nmプロセス製造技術「Penryn」に基づき製造される

 ゲルシンガー氏によると、待望の6コア版Xeon、Dunningtonは、Intelの新しい45nmプロセス製造技術「Penryn」に基づき製造される(関連記事)。なお同社は、デスクトップとノートPC向けの6コアCPUのリリース時期については明らかにしていない。

 以前、ゲルシンガー氏は、「大容量キャッシュと6コアの組み合わせにより、大幅な性能向上アップが見込まれる。今から非常に楽しみだ」と語っていた。今回のIntelの発表を受けて米国Gabriel Consulting Groupの主席アナリスト、ダン・オールズ(Dan Olds)氏は、これまで半導体業界で最高性能とされてきたクアッドコアCPUから、さらに6コアに移行することで、Intelは宿敵の米国AMDをさらに大きく引き離しにかかると分析する。

 「ベンチマーク結果を見るかぎり、6コアCPUがクアッドコアより高性能なことは明らかだ。当然、ユーザーは欲しがるだろう。気になるのはCPUの消費電力と熱放射だが、最先端のCPUとして大きく進化していることは間違いなく、大手ハードウェア・ベンダーがこぞって採用するはずだ」(オールズ氏)

 一方、苦難続きの2007年からようやく立ち直ったAMDは、トリプルコアとクアッドコアの「Phenom」(開発コード名)に加え、グラフィックス・チップ/チップセットなど、今年に入ってから新製品を多数出荷し、攻勢を掛けている。しかしながら、AMDは、現時点ではまだ45nmで製造されたCPUを出荷しておらず、6コアの次期サーバ向けCPU「Istanbul」(開発コード名)をリリースするのも、Dunningtonから1年遅れの2009年第2四半期になるもようだ。

 「AMDにとっては相当なプレッシャーだろう。現状、Intelの6コアはAMDのどのCPUよりも高性能で、たぶん価格性能比でもすぐれている。サーバ市場におけるAMDのシェアがかなり奪われそうだ」とオールズ氏は指摘する。

 また、市場シェア、製造プロセス技術、コア・サイズのいずれもIntelがAMDにまさっていることから、AMDの苦難はしばらく続きそうだ。「Intelは今のところ、あえてプロセッサの性能を高めなくてもAMDより優位な立場でいられる」とオールズ氏は付け加える。「サーバCPUを見ると、現行の製品だけでAMDの性能をやすやすと上回っている。私の独自調査では、(AMDが優位だった)x86サーバ市場でユーザー企業の多くはすでにIntelに移行したようだ。Intelからすれば、この市場でAMDに追い付く、あるいは追い越すために6コアを発表する必要はなかったが、引き続きAMDにプレッシャーをかけ、Intel自身の優位を維持するためにあえて投入するのだろう」(オールズ氏)

 さて、Intelの6コアCPU投入がAMDを狙い撃ちするのはよいとして、顧客は6コア搭載コンピュータを本気で待ち望んでいるのだろうか。米国の市場調査会社In-Statのアナリスト、ジム・マクレガー(Jim McGregor)氏は、それほどの需要はなさそうだと見ている。

 「ソフトウェアが6コアを生かせなければ、買っても無駄だ。今日のソフトウェアの多くはいまだにクアッドコアCPUさえ、その性能を十分に生かせずにいる。ソフトウェアのパーティショングの問題は未解決だし、チップ上のコア数が多くなるほど実行速度を遅くするか、消費電力の上限や熱限界を高める必要がある」とマクレガー氏は説明する。

 マクレガー氏としては、もし選べるなら、6コアを見送って8コアCPUが登場するまで待つという態度をとるそうだ。今年第4四半期に量産に入るIntelの「Nehalem」(開発コード名)は、2コアから8コアまで拡張可能だ。

(Sharon Gaudin/Computerworld米国版)




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