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[米国]
カトリーナ襲来時の二の舞は演じない――携帯キャリア各社、ハリケーン「グスタフ」対策は万全と発言

湾岸エリアのインフラ補強で災害時のサービス継続に自信

(2008年09月01日)

 米国南部の湾岸地帯にハリケーン・グスタフが迫りつつある現状を受け、米国の大手携帯電話キャリア各社が、3年前に襲来したハリケーン・カトリーナの経験(関連記事)を踏まえて十分な災害対策を施してきたとの声明を発表した。

 米国Verizon Wirelessおよび米国Sprint Nextelは先週末、ハリケーン・カトリーナの被害に遭って以来、湾岸部に立地する施設をそれぞれ約1億4,000万ドルかけて補強してきたとの声明を発表した。また米国AT&Tの広報担当者も、湾岸部の有線および無線インフラの補強に数億ドルを投資したと述べている。

米国Verizon Wirelessは8月31日、万全のハリケーン対策を施してきたとの声明文を発表した

 こうした投資は、新たな携帯電話基地局を含む、危機管理エリアの多くを対象に行われたという。もっともSprintは、さまざまな電力供給システムを活用して、携帯電話サービスの提供を災害時でも継続することに主眼を置いたと、声明文に記していた。

 Sprintによれば、「ハリケーン来襲時に無線サービスが使えなくなる原因の1つは、基地局への商用電力供給が停止すること」だという。そこで同社は2007年、6,000万ドル近くを投じて湾岸地域の1,300カ所に常設発電機を設置し、重要な無線基地局およびネットワーク施設や携帯型発電機、携帯電話基地局などに電力を供給できる体制を整備した。1カ所以上の携帯電話基地局で電力供給がストップした場合、これらの設備がバックアップ電源として機能する仕組みだ。

 さらにSprintは、警察官や消防隊員といった初動救援に当たる人々をサポートする緊急対応チームの拡充にも、2,700万ドルを費やしたことを明らかにしている。緊急対応チームは、「Satellite Cell on Light Trucks」と呼ばれるSprintのプロプライエタリ技術を利用し、湾岸地域一帯で救援隊員どうしがスムーズにコミュニケーションを取れるようにした。カトリーナが上陸した際は、使用している無線の周波数帯やプロトコルが異なり、救援隊員が互いに通信できないことが大きな問題となった。

 SprintとVerizonは災害対応車両も用意している。Verizonが新たに用意した全長35フィート(約10メートル)のトレーラーは、湾岸地域における緊急時の専用車両だ。Verizonはまた、湾岸地域に59カ所の新たな携帯電話基地局を開設しており、それらの電源は主に自社施設内の発電機でまかなっているという。

 AT&Tも、グスタフの進路が明確になり次第、テキサス州の修繕作業員の使うテントや洗面所を備えたベース・キャンプを設置する計画を始動させている。ヒューストンに勤務するAT&Tの広報担当者、ダン・フェルドスタイン(Dan Feldstein)氏は、「今期に入ってからドリーおよびエドワールという2つのハリケーンに対応しているので、今回はよりきめ細かな準備ができていると思う」と語った。

 「いずれのハリケーンもそれほどひどい被害には遭わなかったが、規模が大きく深刻なものであったのは確かだ。そのため、われわれのチームも対応に奔走した。発電機を携帯して現場に急行したりと、緊急対応チームの働きぶりは実に見事だった。カトリーナを含め、ハリケーンが発生するたびに、何かしら学ぶことが出てくる」(フェルドスタイン氏)

災害時のアドバイス――電話よりテキスト・メッセージが有効

 携帯キャリア各社は、カトリーナ襲来時のように無線ネットワークが混雑した場合にどうするべきかユーザーに助言をしている。それによれば、災害発生時には音声通話ではなくテキスト・メッセージを利用するのが最善の方法だという。なぜなら、テキスト・メッセージは、音声通話より消費する通信帯域が少なくて済むからだ。

 固定電話ユーザーに対しては、家庭で使っているコードレス・ホンは停電により利用できなくなるおそれがあるので、旧型の電話機を引っ張り出し、電力が供給されているモジュラー・ジャックに電話線経由で直接つなぐのがよいと、フェルドスタイン氏はアドバイスした。

 そのほか、携帯電話のバッテリーを余分に用意したり、車載アダプタを購入したりするのもよい対策だという。

(Matt Hamblen/Computerworld米国版)




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