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【解説】
進化するコードレス・プログラミングとその“限界”を知る
「Do-It-Yourself」型アプリケーション開発ツールの可能性
(2008年11月28日)
コードフリー・アプリケーション・ビルダを使えば、企業の一般のビジネス担当者も自分の手でアプリケーションを容易に開発できるようになる。しかし、コードレス・プログラミングがいくら進化したとしても、フレームワークを設計し、コンポーネントを構築する作業をこなすのは困難であり、そうした作業には高度な技術力を持ったITプログラマーの助けが不可欠だ。そういう意味では、プログラマーにとってむしろ魅力的な時代がやって来るのかもしれない。
Tom Kaneshige
InfoWorld米国版
今から2〜3年前、「ノン・ディベロッパー」を自称するケビン・スミス(Kevin Smith)氏は、Microsoft.NETを使ってプロジェクト追跡ツールの開発を手がけるソフトウェア企業に勤務していた。同社では、15名ほどのディベロッパーが1年がかりでこのプロジェクトに取り組んだが、ほとんど成果を上げることはできなかった。
「100万ドルもつぎ込んだのに製品が完成しなかったため、とうとうプロジェクトは頓挫してしまった」と話すスミス氏は、現在、米国コロラド州デンバーのコンサルティング会社NextWave Performanceのマネージング・パートナーを務めている。
NextWaveでも同様のプロジェクトに取り組んだが結果はやはり同じであり、予定期間も予算もオーバーしてしまった。スミス氏はその悔しさから、「いっそのこと自分でコーディングを学び、開発してみせる」と宣言したという。
| コードを使わずにWebアプリケーションを開発できる「Coghead」 |
こうした事情の下で、独自に取り組みを進めるうちに、同氏はコードを使わずにWebアプリケーションを開発できるCogheadのWebベース・ツール「Coghead」に出会った。そして、それを使用して30日も経たないうちに追跡ツールの主要コンポーネントを構築することに成功した。
「後日、ビジネス・パートナーに成果の一部を見せたところ、その担当者は“従来のディベロッパーは一体どうなってしまうのか”と言って驚いた様子だった」とスミス氏は語っている。同氏は、ディベロッパーの今後について、「“魔法の本”を読み解き、シンタックスを理解する“魔法使い”のような人材から、プロセスと目標を理解するビジネス・アナリストに変身する大転換が起きるだろう」と予想する。
スミス氏がそう実感しているように、今、一般のビジネス担当者が自分の手で開発を行う、いわゆるDIY(Do-It-Yourself)型のアプリケーション開発に注目が集まっている。
IT予算が縮小の一途をたどり、ITスタッフとマネジャーとの関係悪化が取り沙汰される現状を考えれば、低コストのコードレス・ソフトウェア開発がビジネス分野の人々の大きな共感を呼んでもそう不思議ではない。
| Caspioのコードレス・プログラミング・ツール「Caspio Bridge」 |
調査会社Forresterのアナリスト、マイク・ガルティエリ(Mike Gualtieri)氏は、「ビジネス・ユーザーの間でアプリケーション開発の手間をおそれない(コードレス・プログラミングの)ニューウェーブが起きている」と強調する。
前述のCogheadのほか、Caspioの「Caspio Bridge」やAdventNetの「Zoho」、Infinity Boxの「Wufoo」などは、一般向けのアプリケーション開発プラットフォームとしてごく最近登場したものばかりだ。
COBOLから4GLのスクリプティング言語、そして最近ではMicrosoftのモデル駆動開発プロジェクト「Oslo」に至るまで、すべてがプログラミング作業を簡素化することを究極の目標としている。CogheadのCEO、ポール・マクナマラ(Paul McNamara)氏はクラウド・コンピューティング・ツールの普及とともに今後ソフトウェア・ビルダの数は10倍に膨れ上がると予想している。
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