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[米国]
オラクル、スカイワイヤ買収で保険業界向けソフト事業を強化

保険業務アプリ市場を舞台に買収合戦が勃発?

(2008年06月24日)

 米国Oracleは6月23日、保険業界向けのソフトウェア・ビジネスを展開する米国Skywire Softwareのアプリケーション事業を買収すると発表した。

 Oracleは5月にも、保険証書のライフサイクル管理ソフトを提供する米国AdminServerの買収を発表しており、今回の買収はそれに続くもの。保険業界向けソフトウェアの拡充など、同業界をターゲットにした事業の拡大を急いでいる。

 テキサス州Frisco市を拠点とするSkywireは、保険会社1,450社を顧客に持つソフトウェア・ベンダーで、保険会社のほかにも法務・金融関連サービスなどのバーティカル市場を対象にビジネスを展開している。

 Oracleは数日後に会計年度末の決算発表を控えており、今回の買収発表はその最中に行われた。同社の声明によると、保険外交員・保険代理店・保険業者とを密接につなぐソフトウェアなど、Skywireは保険業界向けに専門化された技術を有しており、Oracleにとっては保険業界向けCRMやコンテンツ管理ソフトなどを強化できるという。

 買収金額などの詳細は明らかにされていないが、買収成立は今年後半になる見通しだ。ただし今回の取引には、Skywireのビジネス・プロセス・アウトソーシング事業や、ITインテグレーション/オートメーション・ソフトウェアの「iWave」は含まれていない。

 Oracleでは保険業界に的を絞った新たなグローバル・ビジネス部門を近く設立するとしており、AdminServerやSkywireの従業員は同部門に移籍する見込みだ。

 米国の調査会社Novaricaの調査によると、保険業界向けソフトウェアの市場は20億〜40億ドル規模であり、相次ぐ買収には多額の“賞金”がかかっているという。Novaricaの保険業務ディレクター、マシュー・ジョセフォウィッツ(Matthew Josefowicz)氏は今回の買収について、「Oracleは、多岐にわたる保険業務を網羅した一連の資産と技術を即時に手にした」とコメントしている。

 米国AccentureやFiservといった大手企業から小規模ベンダーまで、保険業務ソフトウェアの市場では200社を超える企業がひしめいている。それを考えると、Oracleの買収攻勢は今後も続くとみる向きが多い。

 例えば、Novaricaは調査リポートの中で、「みずからソフトウェアを構築する戦略を推進してきたSAPに対し、Oracleは買収という戦略でSAPと同様の目標に向かっているようだ」と分析。今後半年から1年以内に、Oracleはさらなる買収を重ねていくだろうとリポートに記している。

 Oracleの買収攻勢が続くようなら、SAPなどのライバル企業も動かざるをえないだろう。Novaricaによると、SAPが米国の保険市場、特に中間市場でOracleに真剣勝負を挑むのであれば、自社構築から買収へとソフトウェア戦略を転換する可能性もあるという。

 さらにNovaricaは、同リポートの中でMicrosoftやIBMの動きにも触れている。「Microsoftが保険業務ソフトウェア市場に直接参入することはないというのがわれわれの見方だが、仮にOracleが市場で強力な牽引力を発揮することになれば、SAPと同様にIBMも戦略を見直す可能性はある」

(Chris Kanaracus/IDG News Serviceボストン支局)




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