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訴訟/知財問題

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[欧州]
欧州委、反トラスト法違反問題への対応でマイクロソフトに警告

「Windows技術情報を妥当なロイヤリティで競合他社に提供せよ」

(2007年03月02日)

 欧州連合(EU)の行政執行機関である欧州委員会は3月1日、米国マイクロソフトの反トラスト法違反問題に関連して、Windowsの技術情報を妥当なロイヤリティで競合ベンダーに提供するようマイクロソフトに警告を発した。欧州委員会では、同社が従わないのであれば、新たな制裁金を科すとしている。

 欧州委員会の競争管理官、ニーリー・クロエス氏によると、マイクロソフトは、Windows上でソフトウェアを適正に稼働させるのに必要な相互運用性情報を他社に提供するにあたり、高額のロイヤリティを提示しているという。

 欧州委員会は2004年、マイクロソフトがEUの反トラスト法に違反したとして、4億9,700万ユーロ(約6億ドル)の制裁金に加え、Windowsに関する相互運用性の情報を、「合理的かつ非差別的な条件」でワークグループ・サーバの開発ベンダーに提供するようマイクロソフトに求める決定を下した。

 欧州委員会は1日に声明を発表し、2005年12月以降にマイクロソフトが提出した1,500ページの文書について、同社が提示している金額を正当化するのに十分な革新性を備えていないと指摘した。また、正式な告発状の形をとる異議申立書の中で、最新の告発理由について詳しく説明している。

 一方、マイクロソフトの主任弁護士であるブラッド・スミス氏によると、同社は欧州委員会のこの解釈に異議を唱えているという。

 「当社(マイクロソフト)は、3年の歳月と数百万ドルのコストを費やして、欧州委員会の決定を順守しようとしてきた。昨年8月には、情報の代価を欧州委員会に提出し、フィードバックを求めてきた。フィードバックが戻ってくるまで6カ月もかかり、しかもこのような形になったのは残念だが、できるだけ早くこの異議申立書に対応できるよう努力したい」(スミス氏)

 これに対してクロエス氏は、「プロトコルの革新性が代価の主な算出基準になるという点についてはマイクロソフトも同意している。これらのプロトコルに大きな革新性はないというのが、現在のわれわれの見方だ。したがって、マイクロソフトが義務に従っているかどうかの確認に必要な措置を講じざるをえない」と語った。

 マイクロソフト側は、相互運用性の情報が、自社の革新的な仕事と特許に守られている多くの要素に基づいていることを理由に、この情報の代価は正当化できると主張している。だが、欧州委員会によると、提出された情報のほとんどは古いものであり、その大半はロイヤリティの支払いなしで他のソフト・ベンダーから入手できるという。

 マイクロソフトは、相互運用性情報の提供を求める企業に2種類のライセンス契約を提示している。1つは「特許なしの契約」で、相互運用性情報を構成するプロトコルの使用を認めるが、特許に関するライセンスは取得できないというもの。もう1つは「オールIP契約」で、特許なしの契約に含まれるライセンスと、特許で保護されている情報のライセンスとを組み合わせたものだ。

 いずれのライセンスについても、プロトコルの革新性に応じた代価の妥当性評価が行われており、同様の技術が市場に投入された場合の請求額になっているという。マイクロソフトは、これらのライセンス契約に基づいて提供するプロトコルを、革新性の度合いに応じて金、銀、銅に分類しているほか、ロイヤリティが不要で革新性の低い4番目のカテゴリーも用意している。

 マイクロソフトが提出した文書に対する欧州委員会の異議申し立ては、2004年の決定の順守状況を監視する必要があることから、マイクロソフトと同委員会が選任した監視員のニール・バレット氏、および同委員会がテクニカル・アドバイザーとして雇ったコンサルタント会社TAEUSから出された勧告に基づいている。

 欧州委員会は、「当委員会とバレット教授は、金と銀に分類されたプロトコルに何ら革新性はないと見ている。これらのプロトコルの代価は、技術文書全体の代価の95%以上を占めている。マイクロソフトが特許権を主張しているプロトコルは全部で160件あるが、限定的ながら革新性が認められるのは、比較的重要度の低い銅レベルのプロトコルに関係する4件だけというのが監視員の判断だ」と説明している。

 欧州委員会は、マイクロソフトに4週間の猶予を与え、それまでに対応しなければ新たな制裁金を科すとしている。追加制裁金の額は明らかにされていないが、制裁金の日額が300万ユーロに倍増しているため、最終的には数億ユーロに達すると見られている。

(ポール・メラー/IDG News Service ブリュッセル支局)




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