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訴訟/知財問題

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[米国]
米国連邦地裁がオンライン・ポルノ規制法に違憲判断

言論の自由と正当な法手続きを行使する権利を侵害

(2007年03月23日)

 米国ペンシルベニア州東部地区連邦地裁は3月22日、性的なコンテンツを未成年者に見せないようWebサイトに義務づけた1998年の法律が米国憲法に違反するとの決定を下した。

 連邦地裁のローウェル・リードJr.判事は、法執行機関による児童オンライン保護法(COPA)の執行を差し止めた。同氏は、84ページに及ぶ決定書の中で、この法律が言論の自由と正当な法手続きを行使する権利を保障した合衆国憲法に違反していると指摘している。

 リード氏は、COPAがオンラインの性的なコンテンツから子供たちを守るための「最も限定的で、最も効果的な選択肢」であるという主張の根拠を米司法省(DOJ)側が示すことができなかったと認定した。

 COPAは、アダルト向けのコンテンツにアクセスする際、クレジットカード情報を求めるなどの手続きを設けることで、未成年のアクセスを制限するようWebサイトに義務づけている。アクセス制限措置を取らなかった場合、1日5万ドル以下の罰金や6カ月未満の懲役などが科される。

 DOJの報道官は3月22日午後、「現在、リード判事の決定書を検討している段階であり、今後の対応は未定」とするコメントを出した。

 保守系シンクタンク「進歩と自由財団デジタル・メディア自由センター」のディレクター、アダム・ティーラー氏は、リード氏の決定について、「(過去10年間)インターネットへの検閲を巡って起こされた訴訟では、政府側が一貫して負け続けており、今回もその流れが受け継がれた」と語っている。

 米国最高裁判所は1997年にも、連邦政府によるインターネット言論規制の初期の試みであった通信品位法の撤廃を言い渡している。

 ティーラー氏は、自身のブログで、連邦政府はインターネット・ユーザー向けにポルノなどの危険性を啓発する取り組みに注力すべきであると述べている。また同氏をはじめとするCOPA批判論者は、法律よりもフィルタリング・プログラムのほうが子供をポルノから守るのに有効であるとする主張を展開している。

 ティーラー氏は、「政府は、これまで数百万ドルの公費をこの訴訟に費やしてきたが、まだ気が済まないようだ。この訴訟につぎ込まれた公費をすべてメディア・リテラシーやオンライン・セーフティのキャンペーンに使っていたら、明確かつ継続的な成果が得られていただろう。しかし我が国の政府は、強迫観念にとりつかれたように、法規制による義務化と裁判の継続にこだわっている」と書いている。

 COPAは、違憲訴訟が続いていることから、これまで一度も適用されたことがない。この法律を巡っては、フィラデルフィア地方裁判所と連邦上訴裁判所が言論の自由を根拠に、憲法違反であるとの事実認定を示しており、2004年6月には、最高裁判所も施行差し止めの判断を支持している。

 しかし最高裁は、ペンシルベニア州の裁判所に対し、技術の変化がこの法律の合憲性に影響を与える可能性があるのかどうか判断するよう求めてもいる。最高裁は、「有害な」コンテンツをブロックするうえで、市販のブロッキング・ソフトウェアがCOPAと同様の効果を発揮できるのかどうかといった問題を地裁で検討するよう求めており、今年10月には、これらの問題に関する審理が4週間の日程で行われることになっている。

 リード判事も、今回の決定の中で、親が簡単にインストールして使うことができるフィルタリング・ソフトウェアの有効性を認めている。同氏によると、この種のソフトウェアは、Webコンテンツを機動的にチェックし、95%を超えるアダルト・コンテンツをブロックできるという。

 「フィルタリング製品は、長い時間をかけて改良されており、その有効性はかつてないほど高まっている」(同氏)

 「市民的自由とプライバシー保護を掲げる民主主義と技術センター(CDT)」も、リード氏の決定を支持している。

 しかし、同センターのスタッフは、今後議会がオンライン言論規制の新たな企てに乗り出す可能性があると指摘する。CDTの専務理事レスリー・ハリス氏は、最近議会の関心がソーシャル・ネットワーキング・サイトの年齢確認問題に移っているとしたうえで、「来年は大統領選挙の年であり、一部の人々にとって、この問題は非常に魅力的なテーマになる」と語っている。

(グラント・グロス/IDG News Service ワシントン支局)




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