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訴訟/知財問題

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[米国]
ベライゾン、クアルコム搭載端末の販売継続に向けブロードコムと提携

EV-DOデバイス1台当たり6ドルの支払いで合意

(2007年07月20日)

 米国ブロードコムとベライゾン・ワイヤレスは7月19日、ブロードコムとクアルコムの法廷闘争の焦点となっている携帯電話の輸入・販売を、ベライゾンが継続することを可能にするライセンス契約を締結したことを明らかにした。

 これは、米国国際貿易委員会(ITC)が6月7日に出した、クアルコムの特定のチップを搭載した携帯電話およびPDAの新製品(6月8日以降に米国内で発売された製品)の輸入禁止命令を回避するための措置だ。ブロードコムは競合するモバイル・チップ・ベンダーのクアルコムを特許侵害で訴えている。

 ライセンス契約の下、ベライゾンはブロードコムに、モバイル・ブロードバンド技術のEV-DOを採用する携帯電話、PDA、データカードごとに6ドルを支払う。ベライゾンは四半期ごとに4,000万ドルを上限に支払いを行うことになる。支払い総額の上限は2億ドルとされている。また、ベライゾンは契約の一環として、ITCの命令の取り消しを求める活動を取りやめる。両社の声明では、そのほかの契約条件は明らかにされていない。

 両社の契約締結は、EV-DOの基盤であるCDMA技術を開発したクアルコムに打撃を与える可能性もある。ベライゾンはEV-DOを採用している米国最大のキャリアだが、その同社がブロードコムに費用を支払ってライセンスを受ける技術は、クアルコムが、もともとブロードコムに帰属しない技術と主張してきたものだ。

 ブロードコムは、ベライゾン・ワイヤレスの親会社であるベライゾン・コミュニケーションズとも戦略的提携を行ったことを明らかにしている。提携の対象には、新しい携帯デバイス・チップセットのほか、Bluetooth、無線LAN、光ネットワーク、GPS、DSL、ファイバ、セットトップ・ボックス、ホーム・ネットワーク機器部品が含まれる。

 ブロードコムは、幅広い有線および無線ネットワーク製品向けのチップを製造しており、クアルコムは無線技術に特化している。

 クアルコムは先月、ITCの命令に対する拒否権の行使をジョージ・ブッシュ大統領に要請していることを明らかにしている。ブッシュ大統領は60日以内に対応を決定する。ブッシュ大統領が拒否権を行使しなければ、クアルコムはITC命令を不服として連邦裁判所に上訴する可能性がある。

 ITCは昨年、クアルコムがブロードコムの電源管理技術特許を侵害したと認定しており、6月7日の輸入禁止命令はこの認定に基づくものだ。ブロードコムは、特許を侵害しているクアルコムのシステムは、EV-DO方式およびWCDMA方式のほぼすべての携帯電話に使われていると主張している。

 一方の当事者であるクアルコムは声明で次のように述べている。「(両社の契約締結は)ベライゾン・ワイヤレスとその顧客にとって、不確実な要素の解消につながるという点で建設的な側面を持っている。また、その条件は、ブロードコムが以前、クアルコムに要求したものに比べて著しく緩やかな内容になっている。ただし、ITCの命令がほかのキャリアに悪影響を与え続けるという問題は依然として残される」

 フィネガン・ヘンダーソン・ファラボー・ギャレット&ダナーの弁護士で、ITCの元調査官であるスミス・ブリッティンガム氏は、今回の契約はクアルコムにいくつかの点で打撃を与える可能性があると指摘する。

 同氏によると、クアルコムは、ITCの輸入禁止命令について、消費者に不利益をもたらすという理由から撤回を要求しているが、ベライゾンが命令の影響を回避することに成功したことで、その主張の説得力が低下する可能性もある。さらに、ブッシュ政権が、今回の契約を考慮してクアルコムとブロードコムが和解に向かうと判断し、介入を行わない可能性もある。

 また、ブリッティンガム氏は、今回の契約がクアルコムとキャリアの関係にダメージを与えるのではないかと見ている。この契約を皮切りに、ブロードコムが同様の契約を締結していく可能性があるからだ。

(スティーブン・ローソン/IDG News Service サンフランシスコ支局)




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