【 ここから本文 】

訴訟/知財問題

ソーシャルブックマークに登録 : Yahoo!ブックマークに登録 はてなブックマークに登録 del.icio.usに登録 newsing it!に登録 Buzzurlにブックマーク livedoorクリップに登録 Slashdotにタレコむ イザ!ブックマークに登録 Twitterでつぶやく
print 印刷用ページの表示


[米国]
5つの消費者団体が特許改革法案を支持――賠償額算定方法や異議申立制度を高評価

全米最大の労働組合AFL-CIOは法案への反対を表明

(2007年09月05日)

 米国の特許制度を全面改訂する法案に5つの消費者団体が支持を表明した。損害の度合いに応じた賠償額算定方法や、特許付与後の異議申立制度が支持の理由だとしている。

 特許改革法案(Patent Reform Act of 2007)は、一部の労働組合や零細発明業者、小規模ITベンダーから反対の声が上がっているものの、早ければ今週中に下院で投票が行われる見通しだ。

 今回、同法案への支持を表明したのは、米国消費者連合、電子フロンティア財団(EFF)、ナレッジ・エコロジー・インターナショナル(KEI)、パブリック・ナレッジ、米国公共利益調査グループ(US.PIRG)の5団体。これらの団体は8月31日、米国連邦議会のリーダーらに書簡を送付、その中で次のように訴えている。

 「現行の特許制度は、特許の乱発を促し、特にソフトウェアとオンライン・サービスの分野で訴訟のリスクとコストを肥大化させかねない多数の欠陥を露呈している」

 5団体は特許改革法案を2つの点から高く評価している。1つは、損害の配分に応じて賠償額を算定するという仕組みだ。

 現行法の場合、製品のごく一部が特許を侵害するケースでも、裁判所は一般にその製品全体の価値を判断して賠償額を決定する。これに対し改革法案の支持派は、侵害部分の価値だけに基づいて賠償額を決定することを求めている。配分条項を設けることで、「裁判所は、特許所有者が実際に被った損害の価値を参考にして賠償額を制限できるようになる」と各消費者団体は主張している。

 消費者団体が評価するもう1つの点は、特許の付与後に異議を申し立てられる新たな仕組みである。審議中の特許改革法案には、米国特許商標局(USPTO)の付与後1年以内であれば異議を申し立てることができる「付与後異議申立制度(Post-Grant Review)」が盛り込まれている。「すぐに訴訟を起こさなくても、付与後の特許の有効性を比較的安く迅速に確認できる」(消費者団体の書簡)

 マイクロソフトやIBM、シスコシステムズなどの大手ITベンダーも、同法案を支持している。同社らは、ごく軽微な侵害に反応して巨額の賠償金をせしめようとする特許所有者が後を絶たないことから、以前より特許制度の改革を訴えてきた。

 一方、米国最大のアメリカ労働総同盟・産業別組合会議(AFL-CIO)を含む3つの労働組合は、同法案への反対を表明している。

 例えば全米鉄鋼労組(USWA)は、7月下旬に議会のリーダーらに送付した書簡の中で、米国における特許の70%近くは製造業から申請されたものだと指摘。「法案が可決されると、特許付与後の訴訟合戦が頻発し、米国の特許所有者がくだらない訴訟にさえ敗訴しかねない」と述べている。

 モトローラ、サンディスク、テキサス・インスツルメンツといったベンダーから成る「The Coalition for 21st Century Patent Reform」も、同法案に反対の意を表明した。同連合の広報担当であるビル・マシェク氏は今月初め、「多数の上院議員と連邦議会の議員が法案に懸念を表明しており、もっと詳細を詰めていくべきだと考えている」と語った。

 なお、上院司法委員会では同委員会独自の特許改革法案を承認した。今後、上院全体で諮問されることになっている。

(グラント・グロス/IDG News Service ワシントン支局)




関連記事

▲ページの先頭へ戻る


注目のリポート/ホワイトペーパー

フレームワーク化されたサプライ・チェーン・プロセスを導入すれば、ビジネス・パフォーマンスはさらに向上する

フレームワーク化されたサプライ・チェーン・プロセスを導入すれば、ビジネス・パフォーマンスはさらに向上する

企業の持続的な成長のためには、サプライ・チェーンの最適化が不可欠

調達から支払いまでのプロセスを“見える化”し、財務サプライチェーンを合理化する

調達から支払いまでのプロセスを“見える化”し、財務サプライチェーンを合理化する

現在のプロセス状況を可視化し、改善ポイントを見つけることがカギ

「UTM」実践導入ガイド

「UTM」実践導入ガイド

巧妙化するあらゆる攻撃からネットワークを守る

「リアルタイムLANアナライザ」とは?

ネットワーク・トラブルにまつわる諸問題を解決する「リアルタイムLANアナライザ」とは?

高いコスト・パフォーマンスと操作性――最新製品に備わる特徴と機能

Windows Server 2008 対応製品(ソフトウェア関連)

SOA/BPM 関連製品

注目のトピック

ワークスタイル革新[New]
業務生産性の向上とワーク・ライフ・バランスの実現を目指して
事業継続マネジメント(BCM/DR)[Update]
万全のBC/DR基盤を構築し企業の信頼を高める
マルチコア・コンピューティング[Update]
ITインフラを最適化しパワーを最大限に生かす
グリーンITの戦略的価値
“環境マネジメント”の視点でITを最適化する
仮想化の“真実”
IT革命を支えるテクノロジー
データセンター革新
次世代ITインフラをいかに構築すべきか
ビジネス・インテリジェンス最新事情
組織と“個”の知的生産性を高める
セキュリティ・マネジメント[戦略と実践]
内外の脅威から企業を守る
Windows Server 2008 World
新世代プラットフォームの実力を探る
コンプライアンス総点検
法令順守の実態を把握し、万全の対策を!
SOAがITを変える
企業はどう備えるべきか
ITIL活用最前線
ITILでビジネスとITを変える
データ・マネジメント
新時代の情報/データ管理基盤を構築するために

Weekly Ranking

集計期間:11/27〜12/03


トピック一覧

ニュース特集

セキュリティ

ソフトウェア&サービス

経営/業務改革

ITマネジメント

データ・マネジメント

プラットフォーム

IT基盤技術

ハードウェア

ネットワーキング

トレンド

IT業界動向


Computerworld Global
米国
英国
中国
ドイツ
オーストラリア
シンガポール
その他の国