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[欧州]
欧州委、Microsoftに反トラスト法違反の追加制裁金を厳命

金額は過去最大の8億9,900万ユーロに

(2008年02月28日)

 欧州委員会の競争政策担当委員、ニーリー・クロエス(Neelie Kroes)氏は2月27日、米国Microsoftが2004年の反トラスト法判決に従わなかったとして、8億9,900万ユーロ(13億米ドル)という巨額の制裁金を命じたことを明らかにした。

 欧州最大の権限を持つ同委員会は、すでに同社に対して7億7,750万ユーロの制裁金を科している(反トラスト法違反の4億9,700万ユーロと、命令に従わなかった制裁金2億8,050万ユーロの合計)。

欧州委員会の競争政策担当委員、Neelie Kroes氏

 Kroes氏は、記者会見で、「法的義務を明らかに無視したことにより、Microsoftに対する制裁金は今回の分を含めて17億ユーロ近くに達する」と語った。

 また同氏は、「委員会の追加制裁金は、Microsoftの不当行為に対する正当な対応だ」と述べた。

 Microsoftが2004年の判決に従ったのは昨年10月のことである。Kroes氏によると、過去最大となる今回の制裁金は、同社が2007年10月22日まで命令を無視し続けたことに対するものだという。

 欧州委によれば、Windowsとスムーズに連携するシステムを他社が構築できるようにするために、WindowsのサーバOSに使われている通信プロトコルを公開するようMicrosoftに命じたが、同社は過去4年間にわたってこの命令を無視し続けてきたという。

 今回の制裁金は、欧州委が妥当と判断する金額であり、Windows Serverの通信プロトコルをオープンソース・ソフトウェアのディベロッパーにライセンス供与してこなかったことに対する罰則だとした。

 現在、Microsoftは欧州委が下した今回の決定を検討中だという。「欧州委は、Microsoftが2004年の判決に完全に従っていると2007年10月に発表しており、今回の制裁金はすでに解決した過去の問題に対してのものだ。われわれは現在、将来に向けた改善策に取り組んでいる」(Microsoftの声明)

 追加の制裁金を見越してか、Microsoftは先週、WindowsやOfficeスイート(Word、PowerPoint、Outlook)などMicrosoftの主要ソフトウェアと連携する製品を他社が容易に開発できるよう最大限努力していくとの声明を発表した。

 これに対し欧州委は、過去にも似たような口約束を聞いたことがあるうえ、これは先月始まった同社の商慣行に対する新たな反トラスト法違反の調査2件のうち、1件にしか対応していないとの見方を示した。

 新たな2件の申し立ては、2004年の判決時と同じ法的論拠に基づくものだ。1つはOffice製品の相互運用性に関する基本情報を公開していない点。もう1つはWindowsにInternet Explorer(IE)をバンドルすることが反トラスト法に抵触するかどうかという点だ。

 IEのバンドルは、WindowsへのMedia Playerのバンドルに対して下った2004年の判決に基づいている。その判決では、MicrosoftはMedia Playerを搭載しないWindowsを販売するよう命じられた。同社はこれに従ったものの、非搭載版も搭載版と同じ価格で販売され、結局あまり意味がなかったことから、同社の対応は「効力なし」と判断された。

 しかし、Microsoftへの申し立てに協力した人々が、今回の制裁に対して必ずしも納得したとは言えないようだ。

 「問題は制裁金の多寡ではなく、いかにMicrosoftに注意を促すかだ」と、ワークグループ向けにオープンソースのファイル/プリント・サーバ用ソフトウェア「Samba」を共同開発したジェレミー・アリソン(Jeremy Allison)氏は述べた。

 2004年の判決により、Microsoftが通信プロトコルの公開を義務づけられたことは、Sambaのようなプロジェクトにとって多大なメリットがある。Windowsを搭載したサーバやデスクトップPCと連携する現行版Sambaの開発者は、従来はドキュメントが公開されていないことから、Microsoftが使用しているメッセージ・フォーマットをリバース・エンジニアリングするしかなかったからだ。

(Paul Meller/IDG News Service ブリュッセル支局)




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