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[米国]
マイクロソフトの買収にはやはり応じられない――ヤフーがその根拠を提示

買収額を上回る価値の証明として財務計画を公表

(2008年03月19日)

 米国Yahoo!は3月18日、向こう3年間の財務計画を公表した。米国Microsoftが提示した446億ドルという買収額をはるかに上回る価値がYahoo!にはあるとの主張を裏づけるのが狙いのようだ。

 この財務計画は、昨年12月にYahoo!の役員会に提出されたもので、営業キャッシュ・フロー(営業活動などで得た収入から支出を差し引いた額)を現在の19億ドルから3年後には37億ドルに倍増させるといった内容になっている。また、自社の広告サイトに支払っている手数料を差し引けば、2010年には88億ドルの売上げが発生するとの見通しも示されている。

 今回Yahoo!は、2008年第1四半期の売上高が16億8,000万ドル〜18億4,000万ドル、2008会計年度の売上高が72億ドル〜80億ドルになるとの見通しも示した。

 米国Stanford Groupの金融アナリスト、クレイトン・モーラン(Clayton Moran)氏は、この財務計画で示された見通しについて、「全般的にきわめて野心的かつ楽観的なベストケース・シナリオ」と指摘する。「各種の前提条件が完璧にそろわなければ、この目標を達成するのは難しいだろう」(同氏)

 Moran氏は、Yahoo!の2010年の売上高を75億ドル程度と見積もっている。Yahoo!が出した見積額に対して13億ドルも少ない点について同氏は、「財務計画に盛り込まれた営業キャッシュ・フロー、および売上高の目標が、ウォール街の見通しをはるかに上回っているため」と説明する。

 Yahoo!は、18日に出したニュース・リリースと投資家向けの説明資料を米国証券取引委員会(SEC:Securities and Exchange Commission)に提出したもようだ。

 なお、Yahoo!広報担当者のコメントは、ニュース・リリースの内容を超えるものではなかった。そのため、この財務計画をもっと早く公表しなかった理由については不明だ。

 公表のタイミングとしては、1月29日に2007年第4四半期の決算を発表したときのほうが適切だったとの見方がある。同決算は、売上高が事前の予想を下回り、純利益も下がるなど、全般的に期待を裏切る内容だったためだ。このとき同社は、およそ1,000人の人員削減計画を発表した。CEOのジェリー・ヤン(Jerry Yang)氏も、2008年は厳しい年になるとの見通しを示していた(関連記事)。

 決算発表日の翌日(1月30日)、Yahoo!の株価は一時18ドル58セントまで下落した。しかし、2月1日の朝にMicrosoftが買収計画を発表すると、株価は急騰し、1日の終値は28ドル38セントまで回復した。

 Yahoo!は現在、Microsoftが提示した買収金額のつり上げを図っていると報じられている。純粋に買収提案を拒否できるようにすることと、買収提案の拒絶を理由に投資家から利益損失で訴えられる危険を回避することが、金額つり上げの背景にあると言われている。また同社は、Google、AOL、Disney、News Corporationなどとも交渉を進めていると見られている。

 Moran氏は、今回Yahoo!が財務計画を発表したことについて、「公の場で買収額の引き上げを促す最後の手段であり、今後は交渉のテーブルに着かざるをえなくなるだろう」と指摘する。

 また同氏は、Yang氏がMicrosoftに代わる出資先を見つけるのは困難であり、この買収提案が白紙に戻った場合、株価は安値を停滞する可能性が高いとの見方を示す。むしろ、マクロ経済の状況が悪化している現在、Yahoo!株に対する市場の評価は下がっているため、Microsoftの買収提示額は4週間前よりも魅力的になっていると、Moran氏は語っている。

(Juan Carlos Perez/IDG News Service マイアミ支局)




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