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[米国]
HP、ITサービス・ベンダーEDSの買収に向け交渉中
WSJ紙は買収提示額を約130億ドルと報道
(2008年05月13日)
米国Hewlett-Packard(HP)は5月12日、ITサービス企業の米国Electronic Data Systems(EDS)を買収する方向で交渉中であることを明らかにした。HPが提示した買収金額は130億ドル前後であると、5月12日付けの米国Wall Street Journal(WSJ)紙は報じている。
HPおよびEDSの両社は、同日に発表した声明で、事業統合に向けて詳細を詰めている段階であることを認めた。ただし両社は、合意に至るか話し合いが終了するまでは、それ以上のコメントは控えるとし、場合によっては買収が成立しないこともありうるとしている。
HPのライバルであるIBMでは、同社の「Global Technology Services」部門がグローバル・サービス市場において長期的に利益を上げている。今回の買収が実現すれば、HPにとって同市場での競争力を上げる原動力になると見られる。
米国の調査会社AMR Researchの調査ディレクター、ダナ・スティッフラー(Dana Stiffler)氏は、今回の買収報道について、「とりわけ技術サービスやITアウトソーシング部門で、HPがこれまで以上に本気でIBMと直接対決しようという試みではないか」との見方を示す。
しかし、仮にHPとEDSの事業統合が実現したとしても、両社のグローバル・サービス部門を合わせた売上高とIBMのそれとでは、まだ売上高に100億ドルほどの差がある。
1年ほど前に発表された米国Gartnerの調査によれば、2006年のグローバル・サービス市場全体の規模は6,723億ドルで、2005年から6.4%成長している。市場シェアのトップはIBMで売上高は480億ドルだった。一方、2位のEDSの売上高は210億ドルにとどまったものの成長率は前年度比7.6%で、IBMの1.8%を大きく上回った。HPは同市場において、2005年から2006年にかけて2.1%の成長を見せ、売上高は約160億ドルだった。
Stiffler氏は、EDS買収でHPが強化できるのは、特定のサービス部門に限られると見ている。EDSが加わることで、カスタム・アプリケーション・サービスやインフラストラクチャ管理サービスといった部門で、HPのサービスを増強することは可能だと、同氏は指摘した。
一方で、両社が統合されてもOracleやSAPなどの企業が幅をきかすアプリケーション・パッケージ分野には弱く、また、ビジネス・コンサルティング分野を強化することも難しいとの見方をStiffler氏は示した。
「EDSはおそらく買収提案を受け入れるだろう。単独の企業としてよりも、HPと資本提携することで、将来を見据えた有望企業に成長する可能性がある。ただし、両社には今後も難関が立ちはだかるだろう」(Stiffler氏)
Gartnerの調査部門担当バイスプレジデント、キャスリン・ヘイル(Kathryn Hale)氏は、「(買収のニュースは)どうやら単なる憶測ではないようだ。HPは大胆な動きに出た」と、驚きを示した。
Hale氏は、「HPのサービス部門は現在は製品サポートが中心だが、同社がEDSを買収すればプロフェッショナル・サービス分野の売上げが加わり、IBMに脅威を与えられる」と語る。また同氏は、HPはサービス分野での地位向上を図るうえで、EDSが持つグローバルなネットワークを利用することができると付け加えた。
EDSは直近の決算発表の際に(社員の)一時解雇を示唆するなど、ここのところ苦戦を強いられているが、Hale氏は、HPによる買収は両社にとってプラスになるとの見方を示している。
(Agam Shah/IDG News Serviceサンフランシスコ支局)
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