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[米国]
フェースブック、「Google Friend Connect」からのアクセスを遮断――個人データの再配布を問題視

SNS間のデータ・ポータビリティに暗雲

(2008年05月16日)

 米国Facebookは5月15日、米国Googleが5月12日に発表した「Friend Connect」サービスについて、同サービスからFacebookユーザーの個人データにアクセスできないようにする措置を取ったことを明らかにした(関連記事)。このことで、データ・ポータビリティの実現に向けた業界の動きに暗雲が垂れ込めている。

 Facebookの幹部であるチャーリー・チーバー(Charlie Cheever)氏は、同社の開発者向けブログにおいて、「Friend Connectには、Facebookユーザーの個人データを本人の了解なしにほかの開発者に再配布」する仕組みがあり、これはFacebookのサービス規約に違反しているとの見解を示した。

 「これまでにも、ユーザーが予想もしくは理解できない方法で個人データを再配布するアプリケーションにはアクセス禁止の措置を取ってきた。Friend Connectについても、われわれのサービス規約に従うまではFacebookユーザーの個人データにアクセスするのを一時停止せざるをえない」(Cheever氏のブログ)

 同氏によると、Facebookはこの問題について、すでにGoogleと数回にわたって交渉しており、解決策を模索中だという。

 一方、Googleのエンジニアリング担当ディレクター、デビッド・グレイザー(David Glazer)氏に電話インタビューしたところ、GoogleはFacebookのサービス規約に従うために何をすべきか、完全には理解していないとのことだった。

 「個人データは本人自身の手で管理すべきだというのがわれわれの考えだ。Friend Connectの開発にあたっては、あらゆる段階でユーザーが各自のデータを管理できることに細心の注意を払ったつもりだ。Facebookの今回の措置は残念に思う」と、Glazer氏はコメントしている。

 個人データは本人が管理すべきで、プライバシーが尊重されなければならないという点では、GoogleもFacebookと同じ考えだ。「Facebookの価値観には賛同しているし、同社のAPIはそうした価値観をきちんと尊重していると思う。ただ、今になってなぜ彼らが、(個人データはサイト側ではなく本人が管理すべきとする)従来の価値観にそぐわない選択をしたのか理解に苦しむ」(Glazer氏)

 Facebookにインタビューを申し込んだが、Cheever氏のブログ・コメント以外の件は何も話せないとのことだった。

 Google Friend Connect、Facebook Connect、MySpace Data Availabilityは、SNSのプロファイルをほかのサイトでも再使用できるようにすることを目的に、それぞれ先週発表されたイニシアチブである(関連記事)。

 このデータ・ポータビリティ・イニシアチブは、ユーザーが個人的な趣味や友人リスト、写真、ビデオ・クリップ、ブログの投稿などのデータを複数のSNSサイトに入力する手間を省くことを主眼に置いている。

 MySpace、Google、Facebookは、このコンセプトの具現化に向けた第一歩を踏み出したとして業界筋ではそれなりに評価されている。しかし、いずれのイニシアチブも、広範なデータ・ポータビリティ・ソリューションと言えるものではまだない。

 データ・ポータビリティ自体、技術面だけでなく商業面、運用面での課題が山積しており、解決の難しい問題であるのは周知の事実である。今回Facebookが下した判断は、データ・ポータビリティを巡る数多くの障害の1つにすぎない。ユーザーのプライバシー・ポリシーは、各SNS/オンライン・サービス・プロバイダーで異なるため、各社ユーザーの個人データを共有させるには、まず各社ポリシーの調和を図ることが必要となるだろう。

(Juan Carlos Perez/IDG News Serviceマイアミ支局)




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