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【解説】
IT史に輝く「すべったテクノロジー」ベスト25[前編:25〜11位]

「少数に絶賛も、多数に非難」の悲しきプロジェクトたち

(2008年07月12日)

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12位
IPv6

 IPアドレスの枯渇は以前から大きな問題とされてきた。一部の専門家によると、未使用のIPv4アドレスがいずれ足りなくなることは確実で、問題は「それがいつなのか」に尽きるという。米国も、この問題については、京都議定書の場合とは違って積極的な姿勢を見せており、連邦政府はすでに、「政府機関は2008年までにIPv6に移行しなければならない」という決定を下している。

 ではなぜ、IPv6への移行がスムーズに進んでいないのだろうか。答えは簡単だ。IPv6は、まだだれも直面していない問題への解決策だからである。いざというときには、NAT(Network Address Translation)などの応急処置的な手段もある。NATは、ネットワーク・エンジニアの負担を増やすという問題はあるものの、効果的に機能することが実証されている。

 またIPv6は、移行の苦労に見合うだけの魅力的な機能を提供してくれるわけでもない。あまりにも手間がかかりすぎるIPv6への移行を企業に促すには、見返りを得られるカーボン・オフセットのような仕組みが必要なのだろう。

11位
Microsoft .NET Passport

画面5:Microsoft .NET Passportの登録画面。現在、アイデンティティ管理の分野ではOpenIDが注目を集めている

 増え続けるオンライン・ユーザーのID/パスワード管理に手を焼いている企業や組織は少なくない。もしMicrosoftがその手間を肩代わりしてくれるというのなら、管理者にとってそれは非常にありがたいことだろう。

 だが、Microsoftがシングル・サインオン・サービス「.NET Passport」を開始したとき(画面5)、ユーザーが大挙して押し寄せるようなことはなく、パートナー企業がこぞって採用することもなかった。アイデアはよかったのだが、実装に大きな問題があったのだ。

 最初に各方面から指摘されたのは、プライバシーに関する懸念である。最終的に決定打となったのはセキュリティ・ホールが発見されたことだが、これも数ある問題の1つにすぎなかった。

 公正を期すために言えば、Microsoftの競合ベンダーもこの種のアイデアでは成功していない。結局のところ、多くの人々は、面倒だからといって個人の機密情報を他人に預けるようなことはしたくないと考えているのである。Microsoftはそれを見抜けなかったということだ。(7月19日掲載予定の[後編:10〜1位]に続く)


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