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【今週のウォール街】
「景気後退期だからといって、むやみにIT支出を抑えてはならない」――ガートナーが提言
将来、経済成長が好転したときのための成長予算も準備すべきと主張
(2008年10月03日)
「IT支出の状況は、全体的な経済状況よりも好調であり、企業のIT部門は2008年に景気後退を免れる見通しだ。ただし、ビジネス成長が際立って改善するまで、IT予算の対前年比成長率は低迷状態が続く」――そうした予測を、米国の市場調査会社Gartnerが今週、同社の顧客向けに送付したリポートで示している。
Gartner、そして先週リポートを発表した米国Forrester Researchも、企業のIT支出が大きくマイナスになるとは見ていないが、両社のリポートとも「slow(低調)」や「slowdown(減速)」といった言葉を何度も使いながら将来予測を伝えている。
しかし、Gartnerはそれでも少しリスク・ヘッジを行い、来年、景気が改善しないものと決め込まないようにと顧客にアドバイスしており、ITマネジャーが2とおりの予算案を準備することを勧めている。すなわち、「経営陣のガイドラインや指示に基づく予算」と、「来年、より健全な経済成長率に戻り始めたときのための2009年の成長予算」の2つである。
Gartnerは、米国経済全体の成長とIT業界の成長では動きの速度が異なっており、IT業界には「われわれが当初想像していた以上に高い回復力があるかもしれない」と述べている。リポートの中で、同社アナリストのKen McGee(ケン・マクジー)氏とMark McDonald(マーク・マクドナルド)氏は、IT支出はマイナスにならないという従来予想を変更しない裏づけとして、米国政府のデータ、CIO約1,000人への調査結果、主要ベンダーの最近の四半期報告書を引用している。なおIT株は、ニューヨーク金融市場で先週株価が下落したが、今週に入りやや持ち直している。
リポートで、前回の景気後退後に米国でのIT支出が低成長だったことをGartnerは認めている。しかし同社は、「経営者は、むやみに過去の真似をして2009年のIT支出を自動的に縮小すべきではない。その前に、経済動向にITが逆行している現在の傾向に競合他社が部分貢献していないかどうか(つまり、競合他社がIT支出を充実させていないかどうか)を確かめる必要がある」とアドバイスしている。
Forresterは9月24日付のリポートで、 同社が予測していたよりも2008年前半のIT製品の購買は堅調だったが、慎重な見方は変わっていないと述べていた。「米国の景気後退とそれに伴うテクノロジー市場の減速が起きるタイミングが単に遅れているだけである」(Forresterのリポートより)
Forresterは、今年の残りの期間にIT購買は減速し、その状態が2009年前半まで続くと予測している。同社では、企業や政府機関によるIT製品/サービスの購買について、2008年の成長率予測を(3月時点に3.4%としていたのを)5.4%に引き上げる一方、2009年の成長率予測は(10%としていたのを)6.1%に引き下げた。特に好調な分野はソフトウェアとアウトソーシングだという。
また、Forresterのリポートを執筆したアナリストのAndrew Bartels(アンドリュー・バーテルス)氏は、金融機関に関しては、普通に買収または合併された場合のIT支出カットは多くて10%だが、倒産して資産が買い取られた場合のIT支出カットは20%から30%程度に上る可能性があるとの見方を示している。
(Patrick Thibodeau/Computerworld米国版)
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