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【解説】
ヤフーとAOLが合併?――大方の見解は「両社にとってあまりいいことなし」
株価低迷が続くヤフーと、オンライン広告事業に乗り切れないAOL
(2008年10月16日)
「Yahoo!+AOL」――1990年代半ばからのインターネット・ブームを支えた両社の合併にまつわる噂が大きくなるにつれ、業界関係者は、「結局のところ両社には、メリットよりもデメリットのほうが多いのではないか」との見方を強めている。以下、さまざまな角度から、共にインターネット・ビジネス市場での存亡をかけた両社の合併構想について検証してみたい。
Juan Carlos Perez
IDG News Serviceマイアミ支局
今も批判が続く、Microsoftからの買収提案拒否
米国Yahoo!が米国AOLの買収に積極的なそぶりを見せるのは、現在、同社の株価が危険な水準にまで下がっており、企業価値を底上げする短期的かつ確実な手だてを求めているからだと考えられる。Yahoo!が手っ取り早く収入を増やし、重要な市場におけるシェアを拡大する数少ない決め手の1つが、AOLの買収というわけだ。
株価の低迷を受け、Yahoo!の取締役会および幹部は、批判陣営から「Microsoftからの買収オファーを蹴ったのは失策だった」として痛烈な批判にさらされ続けている。Yahoo!の株が12ドルから13ドルの間で取引されている現状に鑑みれば、同社が受け入れなかった1株当たり33ドルという米国Microsoftの買収提示額は、きわめて魅力的な評価であった。
一方、2007年におけるAOLの広告収入増加率は、米国のオンライン広告市場の成長率をはるかに下回り、期待はずれとも言える結果に終わった。同社の親会社である米国Time Warnerはこのところ、AOLをまるごと売却するか、分割して手放す考えがあることを示唆するようになっている。
「合併によって両社の重要な戦略が滞る」
両社の合併の噂について、米国の市場調査会社Sterling Market Intelligenceのアナリスト、グレッグ・スターリング(Greg Sterling)氏は、「まるで周囲の環境と情勢が両社を結びつけようと画策しているかのようだ」と話す。
Yahoo!とAOLが合併せざるをえない状況に追い込まれた場合、それによってYahoo!の「Yahoo! Open Strategy(Y! OS)」プロジェクトや、AOLが長年苦労して試みてきた、ダイヤルアップ接続メインのISPからオンライン広告企業への脱皮計画といった、両社の将来を左右する重要な戦略の推進が滞る可能性もあり、利益よりもむしろ不利益を生み出すかもしれない。
今年4月に発表されたY! OSは、長期的でしかも複雑なオープン・プラットフォーム・プロジェクトだ。その第1弾として、翌5月には、Yahoo!検索エンジンによるWeb検索結果をカスタマイズ可能にする「SearchMonkey」が開発者向けに公開された(関連記事)。
| 「Y! OS」に基づく「SearchMonkey」を利用することで、開発者は、一般的な検索結果よりもリッチで便利な検索結果をユーザーに提供できるようなカスタマイズを行える |
Y! OSプロジェクトでYahoo!は、同社のサービス群を社外の開発者に広く開放し、エンドユーザーが利用しているサービスおよびオンライン作業を一括して管理できるダッシュボードの開発を促していく構えだ。同社幹部はY! OSについて、Yahoo!の技術的優位を復活させ、ソーシャル・コンピューティング全盛期の今日、MySpaceやFacebook、Googleなどのライバルと競合していく力を養うための核となるプロジェクトだと説明している。
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