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[米国]
取締役候補の推薦期限を延期――Microsoftの買収提案に抵抗を続けるYahoo!

Time Warner傘下のAOLとの合併交渉が本格化との報道も

(2008年03月06日)

 米国Yahoo!は3月5日、同社取締役会メンバー候補の推薦期限を、当初予定の3月14日から延期することを明らかにした。米国Microsoftが、Yahoo!の買収を支持する役員を推薦して、Yahoo!取締役会メンバーを入れ替え、プロキシ・ファイト(委任状争奪戦:株主からより多くの委任状を集め、株主総会の支配権を握ろうとすること)を始めようとする動きを封じる狙いだ。

 推薦期限の延期は、Yahoo!がMicrosoftによる一方的な買収提案に対抗する代替案を模索するための、新たな時間稼ぎと見ることができる。ただし、もしMicrosoftが、同社の息がかかった候補者を推すことを計画しているとすれば、当初の期限が延びたことで、Microsoft側にも準備する時間の余裕ができたことになる。

 また、同日に米国The New York TimesとWall Street Journalの2紙が伝えたところによると、Yahoo!は先ごろ、米国Time Warner傘下であるAOLとの合併の可能性を模索して同社との交渉を本格化したという。Wall Street Journalは複数の情報源から得た証言を引用し、AOLがYahoo!に吸収合併されるというシナリオが最も可能性が高いとの見方を示した。また、New York Timesも同様に複数の情報を掲載しており、ジョイント・ベンチャーまたは対等合併という形を取る可能性もあると報じている。

 Yahoo!は、今回、取締役会メンバーの推薦期限を延長するために、同社の規約を修正し、新しい期限は「2008年度の年次株主総会の告知から10日後まで」となった。同社は5日に発表した声明で、「今年度の株主総会の日程は未定だが、規約を修正したことにより、Microsoftを含め、取締役の推薦を考えている株主に、より時間の余裕を与えられる。また、新たに設定された期限以前に推薦された取締役候補についても除外されることはない」と説明している。

難題が立ちはだかる中でさまざまな手を尽くすYahoo!のJerry Yang氏

 さらに同日、Yahoo!の共同創設者でCEOのジェリー・ヤン(Jerry Yang)氏と取締役会長のロイ・ボストック(Roy Bostock)氏より、同社従業員宛てに電子メールが送られた。メールの内容は「現状を考慮し、目前に迫っていた期限を延期した。もちろん、今後もMicrosoftは取締役を指名することができるが、今回の決定の目的は、株主にとっての価値を最大限に引き出すために、取締役会があらゆる戦略的な選択肢を検討できるよう、委任状争奪戦による妨害を避けるためだ」というもので、米国証券取引委員会にも提出されている。

 また、このメールでYang氏とBostock氏は、同社の取締役会およびマネジメント部門は現在、「株主に利益を生むための」代替案を探っており、「数多くある選択肢を整理する作業が進展中だ」と説明した。Microsoftが2月1日に総額446億米国ドルの買収提案を発表した後、Yang氏はすぐに買収に代わる方法を探し始めたようだ。さまざまなメディアが匿名の情報源から得たとする情報によると、Yang氏はMicrosoftの買収提案を拒否できるよう、AOLのほかにも米国Google、Disney、News Corporationなどと交渉中だという。

 Yang氏には、少なくともMicrosoftの提案と同等の価値を株主にもたらす代替案を見つけなければならないという難題が立ちはだかる。これをクリアしないかぎり、Yahoo!の取締役会が信任義務を怠ったとして、株主による訴訟の対象になってしまうからだ。

 2月1日にMicrosoftが申し入れた買収提案の内容は、Yahoo!株の半分を1株当たり31ドルの現金で買い取り、残りの半分をMicrosoft株0.9509株で支払うというもの。発表時点、それぞれの株価はYahoo!が19.18ドル、Microsoftが32.60ドルで、現金および株による買収提案の総額は446億ドルだった。しかし、その後Microsoftの株価が下落したことから、買収提案の価値は現在、410億ドル前後となっている。

 2月11日にYahoo!が同提案を「過小評価だ」として公式に拒否した後、MicrosoftはYahoo!獲得のためにあらゆる措置を講じると述べ、プロキシ・ファイトという手段による敵対的買収の可能性を示唆していた。

(Juan Carlos Perez/IDG News Service マイアミ支局)




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