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【解説】
IT管理者の視点で考えるWindows Vistaのメリット

Windows XPを継続するか、Windows Vistaに移行するか

(2008年06月23日)

Windows Vistaが登場して1年が経過した。しかし、企業への導入はあまり進んでおらず、いまだ多くの企業でWindows XPが使われている。確かにXPは完成度の高いOSである。しかし、だからといって、Vistaに搭載されている企業向けの先端機能を利用しないのはもったいない。Windows Server 2008がリリースされた今こそ、企業はVista導入を視野に入れるべきだ。本稿では、Vista導入のメリットを示すとともに、Vistaに搭載されている注目すべき企業向け機能を紹介する。

山市 良

迫るWindows XPのサポート期限終了

 2006年11月に提供が始まったWindows Vista Business/Enterprise/Ultimateの企業への導入は、いまだほとんど進んでいない。その大きな理由の1つは、Windows XP投入からWindows Vista投入までの間に5年の空白が生じてしまったことにあると言ってよい。

 この5年間でWindows XPは成熟し、安定性を増した。また、PCハードウェアの進化も目覚ましく、Windows XPは非常に快適かつ高速に動作するようになった。2004年8月にリリースされたWindows XP Service Pack(SP)2により、セキュリティが大幅に強化された点も大きいと言える。

 Windows XP SP2では、「Windowsセキュリティ・センター」や「Windowsファイアウォール」、ポップアップ・ウィンドウのブロック機能といった、大幅なセキュリティ強化が行われた。Windows XP SP2へのセキュリティ修正プログラムの提供は、少なくともあと6年は継続される予定だ(2014年4月8日まで)。さらに2008年第2四半期には、Windows XP SP3がリリースされることになっており、Windows XPの成熟度、安定度は登場したばかりのWindows Vistaの比ではなくなると言っても過言ではないだろう。このセキュアで快適なPC環境は、エンドユーザーにとっても、システム管理者にとってもなかなか手放せるものではない。つまり、もうしばらくの間、Windows XPを使い続けることには何の問題もなさそうだ。問題があるとすれば、今後、新たに追加される機能がないことぐらいだろう。

 しかし、セキュリティ修正プログラムが、ゆくゆくは無料提供されなくなる以上、それ以降の使用を継続するべきではない。また、Windows XPのメインストリーム・サポートが2009年4月14日で終了することも忘れてはならない。企業のセキュリティ担当者は、Windows Vistaへの移行をそろそろ考える時期にさしかかっていると言えるのだ。

 とは言え、Windows Vistaに移行したくても、簡単にはいかない事情もある。Windows Vistaを快適に動かすには、それなりのPCスペックが必要だからだ(詳細は後述)。また周辺機器を含むハードウェアおよびアプリケーションが、Windows Vistaで利用できるかどうかも不安材料だろう。Windows Vistaがリリースされて1年以上経ち、多くのハードウェアとアプリケーションがWindows Vistaへの対応を完了させている。しかし、サポートが切れたようなレガシーなアプリケーションや、対応させるにはコストが発生するカスタム・アプリケーションを利用している場合、Windows Vistaに移行するのは非常に難しい。


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