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【解説】
“Microhoogle熱”の終焉――ヤフー争奪戦の成れの果て

バルマー氏による“肉を切らせて骨を断つ”作戦の可能性は残る

(2008年06月16日)

ついに終わった。望みは絶たれ、命運は尽きた。一巻の終わり、万事休す。あとに残ったのは、米国Microsoftと米国Yahoo!の合併話の狭間で身動きの取れなくなった、さながら陳列棚にずらりと並ぶナイフやフォークのごとき無数の人々だけである。結局、“Microhoogle熱”(Microsoft、Yahoo!、Googleをかけ合わせた造語)は何をもたらしたのであろうか。

Robert X. Cringely
InfoWorld米国版

 今度こそ、本当に終わったのだ。うそではない。

 いや、もしかすると実はまだ続きがあるのだろうか。

 Yahoo!と米国Googleの提携を耳にした大株主のカール・アイカーン(Carl Icahn)氏が激怒し、Yahoo!のCEOであるジェリー・ヤン(Jerry Yang)氏の人形にピストルを突きつけて寝室に立てこもったと聞いても、わたしは特に驚きはしない(Icahn氏は、「お前はまったくもって聞き分けのないCEOだ。さっさと辞職しなさい」とでも脅すのだろう)。

 ともあれ不満ばかりを抱いていた求婚者は去り、パンジーの花束を抱え、蝶ネクタイでおしゃれに決めた新しい花婿候補が登場した。結婚を無理強いしてくるMicrosoftを袖にし、割り切った“大人の関係”を結べる米国Googleと非排他的な契約を交わしたYahoo!は、図体の大きな“ケダモノ”と共同生活を送る代わりに、さしずめ“ゲイの従兄弟”とデートをすることに決めたようなものだ。2人でショッピングに出かける姿はさぞかし絵になるだろうが、それでもこの結婚からは実のあるものは生まれないだろう。

 TechCrunchのマイケル・アーリントン(Michael Arrington)氏もYang氏らのひどい仕打ちにほぞを噛んで枕を濡らした1人であり、錯乱気味の文章をつづっている。同氏いわく、Yahoo!の決断は、同社の未来ばかりかインターネットの世界そのものをぶち壊しにするものだという。

 「Microsoftに対する深い憎しみゆえに、ほんの少しだけ余命を伸ばす見返りとして、Yahoo!はみずからの将来をめちゃくちゃにしてしまった。Microsoftとの契約を破棄し、Yahoo!の株主や社員、あるいは力のある元社員たちの願いを黙殺したのだ。GoogleやCEOのYang氏、社長のSue Decker氏、それとおそらくはTim O'Reilly氏を除き、今回のことを喜んでいる人は世界にただ1人としていないだろう」(Arrington氏)

 Arrington氏はこう主張しているが、MicrosoftがYahoo!を飲み込み、まるでフクロウがネズミを食するかのように毛皮と骨だけを吐き出すのを見たいと思う人はごく少数にすぎない。一度ねらいを定めたら、相手の息の根が止まるまでMicrosoftはむさぼり続けることを、われわれはよく知っているからだ。

 結局のところArrington氏は、Google株の空売りでももくろんでいるのだろうか。

 もっとも、事態はいまだ完全には収束していない。Yahoo!は新しい役員を選出せねばならず、委任状争奪を巡る争いは継続する見込みだ。Microsoftは、インターネット検索広告業界の第3位に甘んじており、負けず嫌いなCEOのスティーブ・バルマー(Steve Ballmer)氏が“肉を切らせて骨を断つ”作戦に出る可能性も十分ある。

 問題を解決する道は1つだけだ。Yang氏とBallmer氏が力士の格好をして、1対1の勝負をすればよい。勝ち残ったほうが、Googleが外界へと放つ、他の追随を許さない強力なオーラのおこぼれに与れるのである。

(Computerworld.jp)




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