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【解説】
再考! ブレード・サーバの現状と将来

進化を遂げる次世代の統合テクノロジー

(2008年07月11日)

ここ数年、サーバ分野において最も著しい成長を遂げているブレード・サーバ。コモディティ化が進んでいるサーバ分野において、ブレード・サーバは、統合テクノロジーの代表格として、また、IT運用管理コスト削減の切り札として多くのユーザーが関心を寄せている。本稿では、ブレード・サーバの最新動向や、今後の展望について紹介する。

亦賀忠明
ガートナー ジャパン
リサーチ ITインフラストラクチャ バイス プレジデント兼最上級アナリスト

ブレードは統合テクノロジーの代表格

 2007年、ブレード・サーバの出荷台数の対前年度比成長率は世界で19.9%増を記録した。サーバ市場全体の台数成長率が世界で7.4%増であったことからすれば、ブレード・サーバはサーバ市場の主力製品として市場を牽引していると言っても過言ではないだろう。日本のブレード・サーバ市場も、世界には後れるものの、基本的に同期を取る形で成長していくことは確実とされている。ユーザーは、世界のこうしたトレンドも踏まえ、自社の情報システムの今後を検討すべきである。

 ブレード・サーバの成長の背景には、サーバに対するユーザーの視点が「コンポーネントからシステムへ」と拡大していることが挙げられる。

 ここ数年、企業の情報システムはビジネスへの即効性が強く求められるようになっており、それを実現するためには、ばらばらなコンポーネントではなく、コンポーネントの物理的および論理的な統合を可能にするテクノロジーが必要となる。ブレード・システムは、こうした統合テクノロジーの代表格として注目を集めているのである。

 一方、コモディティ化が進んでいるサーバ分野において、ブレード・サーバは、サーバ・ベンダーが唯一、戦略性を発揮できる製品でもある。例えば、タワー型サーバやラック・マウント型サーバでは差別化が図りにくいため、同じスペックや特性を持つ製品が市場にあふれており、必然的に価格競争が生じてしまっている。

 しかし、ブレード・サーバの提供を通じてベンダーは、価格競争に陥ることなく、独自の差別化戦略を展開することができる。実際に、ヒューレット・パッカード(HP)やIBMといったベンダーは、ブレード・サーバに、ストレージやネットワークなどのコンポーネントを加えたブレード・システムのコンセプトを有し、実装の方式と戦略展開のスピードによって差別化を図っている。

 こうしたシステム・アプローチは、ベンダーが自社のインフラ・テクノロジーのメリットを語る際に効果を発揮する。「ユーザーにとって最も重要なものは、単体のサーバではなく、システムである」──このことを技術的に説得力のある形で訴求できるベンダーが、ブレード・システム競争において有利となる。


図1:ITインフラの今後の方向性

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