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[米国] 【PDC 2008】
将来のWindowsはより“スリム”に――オジー氏が語ったクライアントOSの将来像

クラウド市場で後塵を拝したMicrosoftが進めるOS軽量化計画

(2008年10月31日)

 米Microsoftは、従来のWindowsに含まれていたソフトウェアの一部をWebベースの「Windows Live Services」に置き換えることで、Windows 7を従来よりスリムで効率的なOSにしようと計画している。

Microsoftのチーフ・ソフトウェア・アーキテクト、レイ・オジー氏。同氏は、IDG News Serviceの取材に応じ、「ハードウェアの価値を最大限に引き出すことがOSの本来の目的だ」と語った。

 さらに、Microsoftのチーフ・ソフトウェア・アーキテクト、レイ・オジー(Ray Ozzie)氏が同社の開発者向けイベント「Professional Developers Conference(PDC)」で発言したコメントから見て、将来リリースされるWindowsは一段とスリム化が進むと予想される。

 オジー氏は、PDCの会場でIDG News Serviceの取材に応じ、「ハードウェアの価値を最大限に引き出すことがOSの本来の目的だ」と語り、「それでも、OSがハードウェアを有効活用するためのイノベーションを起こす機会は豊富にある」と付け加えた。

 だが、インターネットへの依存度を過度に高めるわけではないという。「Windowsには、革新的なハードウェアをサポートするという目的があり、また、インターネット接続環境がない状況でもOSの恩恵を受けられるようにしなければならない」と、オジー氏は説明した。

 クライアントOSのスリム化は、Windowsの存在意義を保ち続けるための手段であるとともに、MicrosoftがGoogleやAmazon.comが牽引するクラウド・コンピューティングという新たなパラダイムに従おうとしていることの表れだ。このような展開をVistaで進めていればよかっただろうが、Microsoftはそのチャンスを逃したと、独立系技術アナリストのブライアン・マッデン(Brian Madden)氏は語った。

 「PC上でアプリケーションを利用するという流れがピークに達したのは、1990年代末から21世紀初め。こうした利用形態はホスティング・サービスの台頭とともに、急速に時代遅れになっている。業界がパッケージ・ソフトウェアからWebベースのアプリケーションへと移行していた2007年にVistaが登場したのは不幸な出来事だった」(マッデン氏)

 マッデン氏は、MicrosoftはWindowsスリム化計画に「やむをえず」取り組もうとしていると指摘した。「Microsoftは新しい流れをリードしておらず、Googleなどに大きく水をあけられている。この計画の発端もそこにある」と同氏。

 Microsoftの技術パートナーであるコンサルティング会社、TwentysixNew Yorkで新技術担当責任者を務めるアンドルー・ブラスト(Andrew Brust)氏は、Microsoftが計画しているWindowsの進化について異なる見解を持っている。同氏は、MicrosoftがWindowsクライアントとWeアプリケーションとを組み合わせる価値を再度訴求しようとしていると見ている。なお、Microsoftは、この利用形態を「Software+Service戦略」で推進している。

 「Googleは、AJAXなどの技術を使ってWebアプリケーションをデスクトップ・アプリケーションのように見せようとしている。そに対してオジー氏は、Windows AzureやWindows LiveをはじめとするWeb上の資産とWindows OSを組み合わせることによる価値を、Microsoftが実現していくと訴えている」(ブラスト氏)

 だが、いずれにしても、クライアントPC上で実行されるソフトウェアからWebベースのアプリケーションへの移行が進む現在、Windowsが変化しなければならないとMicrosoftが認識しているのは確かだ。同社がWindows 7にWindows Photo Gallery、Windows Mail、Windows Movie Makerを搭載せず、これらのWebアプリケーション版を提供することを決めたのは、こうした移行の流れへの対応の一環だ。同社は、Windowsに次ぐ収益の柱であるOfficeについても、軽量なWeb版の提供を計画している。

(Elizabeth Montalbano/IDG News Serviceニューヨーク支局)




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