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[特集]MicrosoftのYahoo!買収提案

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[米国]
「物言う大株主」のアイカーン氏、ヤフー取締役会に公開書簡を送付――「495億ドルで身売りせよ」

マイクロソフトに1株当たり34ドル強の売却額を提示するよう要求

(2008年06月09日)

 6月6日、米国の著名投資家であるカール・アイカーン(Carl Icahn)氏と米国Yahoo!の取締役会が再び舌戦を繰り広げた。Icahn氏はYahoo!に米国Microsoftと買収契約を結ぶよう迫り、1株当たり34ドル強の売却額を提示することを要求している。

Icahn氏がBostock氏に宛てた書簡は、WSJのWebサイトに公開された

 米国Wall Street Journal(WSJ)によると、Icahn氏はYahoo!のロイ・ボストック(Roy Bostock)会長に宛てた6日付けの書簡で、Yahoo!の取締役会に買収回避をやめて、Yahoo!を1株当たり34.375ドルでMicrosoftに売却するよう提案したという。

 この額で交渉が成立した場合の買収総額は495億ドルとなり、Microsoftが2月1日に提示した当初の額を約50億ドル、また、5月に交渉を打ち切る前、最後に提示した額を20億ドル上回ることになる。

 書簡には次のような内容が記されているという。「Microsoft側はYahooが会社全体の友好的な売却に応じる可能性はないと考えているだろう。それならば問題と向き合うのを避けず、Microsoftに1株当たり34.375ドルの売却額を正式に提示し、全面的な協力を約束すべきではないか」(Icahn氏)

 書簡を受け取ったYahoo!の取締役会はすぐさま、「Yahoo!の経営に関する信頼性の高い計画を持たないIcahn氏が、売却を公に要請するのは無分別な行為だ」と強く批判した。さらにYahoo!は、「われわれは今も、株主に最大の利益がもたらされるならば、Microsoftへの会社売却を含むあらゆる取り引きを検討するつもりでいる」と述べている。

 もっとも、MicrosoftがまだYahoo!買収に関心を持っているとはかぎらない。Microsoftが最後に買収の可能性に言及したのは5月18日だった。このとき同社は、Yahoo!の事業すべてではなく一部の取得を考えていると明らかにし、Yahoo!全体を買収する金額を新たに提示することはなかった。

 この日書簡が公開されたことで、Icahn氏は、Microsoftとの買収交渉を進めるよう、Yahoo!の取締役会にさらなるプレッシャーをかけた形だ。

 Icahn氏は今年8月の株主総会で、Bostock氏やCEOのジェリー・ヤング(Jerry Yang)氏をはじめとするYahoo!の取締役を排除し、みずから指名した経営者に交代させる考えだ。同氏は6月3日付けのYahoo!への書簡にも、取締役の改選に成功したあかつきにはYang氏をCEOのポジションから外すと書いていた。

 Icahn氏からの書簡を受け取ったYahoo!は6日、同氏がYahoo!の退職制度に干渉するのは不適切とし、「新たな退職制度はMicrosoftによる買収への対抗策だ」と主張するIcahn氏の非難を否定するコメントを発表した。

 Yahoo!が新たな社員退職制度を設けたのは、Microsoftが2月1日に総額446億ドルの敵対的買収を発表したあとのことである。Microsoftは同制度の下、解雇する社員や正当な事由により退社する社員に対し、役職に応じて給与の4カ月〜2年分を退職金として支払う必要があり、そのコストは最高20億ドルに上る可能性があるという。

 Icahn氏はこうした退職制度を、敵対的買収を阻止するために企業がしばしば採用する“ポイズンピル(買収予防策)”だと考えており、Bostock氏に宛てた4日付けの書簡でもそう主張した。なおBostock氏は、同日遅くにこの書簡に返答している。

 3カ月に及ぶ交渉が決裂し、Microsoftは5月3日にYahoo!の買収を断念すると発表した。Yahoo!が買収交渉を成立させられなかったことに不満を抱いたIcahn氏やその他の株主は、それ以来、Yang氏やBostock氏、その他の取締役は「株主の利益」を保護していないと不満を訴え、さまざまな現状打開策を模索している(関連記事)。

(Elizabeth Montalbano/IDG News Serviceニューヨーク支局)




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