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Windows Server 2008

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【インタビュー】
マイクロソフトのDB責任者に聞く、「SQL Server 2008」の開発目標と導入効果

「リレーショナル・データベースの枠を越えて“顧客の声”にこたえる」

(2008年02月15日)

2008年4月(米国では2月)の製品発表会に向け、マイクロソフトは「SQL Server 2008」に関するさまざまな取り組みを推進中だ。11月には、日本国内の主要パートナーとの共同実証プロジェクト「Center of Quality Innovation(CQI)」の実施を発表。「コンプライアンス」「データウェアハウス」「サーバ統合」「旧バージョンからの移行」の4つのシナリオに基づいてSQL Server 2008の品質を検証し、結果を公開することを明らかにした。間もなくリリースされるSQL Server 2008は、どのような目的を持って開発されたのか、DB開発者やITプロにどのような価値を提供するのか。米国マイクロソフトでSQL Serverのジェネラルマネージャーを務めるクエンティン・クラーク氏に話を聞いた。

山口 学

米国マイクロソフト SQL Server ジェネラルマネージャー クエンティン・クラーク氏

開発テーマはスケーラビリティの向上と
さまざまなデータタイプへの対応

――SQL Server 2008の開発にあたって、どのような目標に設定したのでしょうか。

 SQL Server 2008の開発プランを立てるにあたり、顧客を訪問してどのようにニーズがあるかを調べたり、アナリストに最新のトレンドを聞いたりしました。その結果、顧客はデータウェアハウス(DWH)に高いスケーラビリティを求めていることがわかりました。

 そこで、特定の目的/構成/利用形態を想定したシナリオを作成しました。そして、そのシナリオに基づいて現行バージョン(SQL Server 2005)が備える機能とのギャップを分析し、改良点を決定しました。また、“Beyond Relational(リレーショナルを越えて)”をコンセプトにし、さまざまなデータタイプに対応することも重要な目標にしました。

――例えば、DWHにはどのようなシナリオを設定したのでしょうか。

 顧客がどのようなDWHを構築しようとしているのかを把握して、シナリオを作成しました。データ量はどれぐらいになるのか、どのようなスキーマにするのか、どのようなテーブルに対してどのようなクエリを実行するのか、などです。また、要求されるパフォーマンスも考慮しました。

――SQL Server 2008では「空間データ」がサポートされましたが、利用者にとってどのようなメリットがあるのでしょうか。

 空間データを利用すると、モノがどこにあるか、人がどこにいるかといった情報をデータベーススキーマに含めることができるようになります。その結果「何(What)」だけではなく、「どこ(Where)」についても抽出、分析できるようになります。小売りや物流などの販売系システムでは、そうした情報が役立ちます。

開発者は開発生産性が向上
ITプロは管理コストを削減

――SQL Server 2008は、アプリケーション開発者にどのような価値を提供しますか。

 開発生産性を大幅に向上します。SQL Server 2008とVisual Studio 2008だけでなく、ADO.NETなどの機能強化や、C♯に新設された新しいクエリ機能によって、より効率的にアプリケーションを開発できるようになります。また、レポートや分析用のコンポーネントをアプリケーションに組み込めますし、開発ツール、API、ランタイム、ビジネスインテリジェンス(BI)などによる生産性の向上も期待できます。

――ITプロフェッショナルにはどのような価値を提供しますか。

 ITプロへの価値提供こそが、エンタープライズデータベースのもう1つの柱になります。目指したのは、毎日の監視やメンテナンスに費やす時間を短縮し、そのぶんの工数を新規開発に回せるようにすることでした。また、暗号化機能を標準で実装したり、データベースミラーリングを強化したりすることでページフォールトからの復旧処理も改善しました。

 そして、ITプロにとって最も革新的なのは「宣言型管理フレームワーク(DMF)」になります。DMFを利用すれば、構成ポリシーが自動化されるので、データベースごとポリシーを考える必要がなくなります。

顧客を大事にしていることが
SQL Serverの最大の優位性

――SQL Server 2008で採用されたメインラインとインプルーブメントを並行して進める新しい開発手法について、説明してください。

 SQL Server 2008では、新しい開発手法が採用されています。これまでは、すべての改良をメインラインで行っていたため、ある個所を変更すると予想外の場所にその影響が及ぶことがありました。また、予定していたすべての改良を完了しないと、次のバージョンをリリースできないことも問題でした。そうした問題をクリアし、予測可能で信頼性の高い開発スケジュールを顧客に提示するために新しい開発手法を採用しました。

――新しいバージョンがリリースされる間隔も短縮されるのでしょうか。

 今後は2年から3年ごとに新バージョンをリリースできる予定です。(SQL Server 2005のように)リリースに5年もかかるのは、競争力の面からも、顧客ニーズへの対応面からも好ましくないと考えています。

――競合製品と比較して、SQL Server 2008の優位性はどこにありますか。

 SQL Serverは顧客にトータルな価値を提供できるすぐれたアーキテクチャを採用しています。開発ツールにもVisual Studioというすぐれた製品があります。そしてなにより、顧客が実際に必要としている機能の実装と改善に注力しています。

 例えば、SQL Server 2008の空間データ対応機能は、競合製品のように有償オプションにせず、標準機能として搭載しています。つまり、いかに顧客のことを考え、大事にしているかという点につきると思います。

 SQL Serverの脆弱性は競合製品より圧倒的に少なく、セキュリティや品質の点でもすぐれています。こうした優位性が評価された結果、SQL Serverの採用案件は飛躍的に伸びています。

【Partners Voice】
CQI参加ベンダーに聞く、実証シナリオで目指す事業戦略

■NEC
  濱田光保氏

 NECは「データウェアハウス(DWH)」のシナリオを担当します。DWHは弊社としても力を入れている分野です。また、Officeとの連携に強いSQL Serverはビジネスインテリジェンス(BI)の統合環境としても最適と考えています。従来のDWHは「分析して終わり」という傾向がありましたが、今後は分析したデータを元に、ダイレクトメール送信やクーポン提供などのほかの業務フローと密接に連携した利用が主流になると思います。
 NECは、SQL Server 2008の高いスケーラビリティに期待しており、大規模DWHを必要とされているお客様に対して、CQIでの検証結果を元に、SQL Serverを提案していきたいと考えています。

■日本ヒューレット・パッカード
  江田幹氏、後藤宏氏

 日本HPのお客様にはコンソリデーションを望まれるところが多く、SQL Server 2005への移行時も2年半にわたって検証を行い、その結果をホワイトペーパーとして公表しました。そうした経緯もあり、かつ市場のニーズも高まってきていることから今回も「サーバ統合」のシナリオを担当します。サーバ統合の中でも特に重要なのは、データベースの統合と考えています。
 SQL Serverユーザーのお客様は弊社に問題の解決を期待していますし、そうした期待に対する責任を果たすことが日本HPの使命でもあります。そのためにも、より有効なSQL Server 2008使い方をお客様に提示していきたいと思います。

■日本ユニシス
  高橋恭之氏、斉藤英明氏

 日本ユニシスにはSQL Server 2000を利用されているお客様が多いのですが、そのメインストリームサポートは2008年に終了します。2000から2008への移行がスムーズにできるようになることが大切ですので、「旧バージョンからの移行」シナリオを担当することにしました。
 CQIに参画することでSQL Server2008への移行におけるポイントを早期に見極めることができ、スムーズな移行パスをお客様に提示できると考えています。また、技術的なノウハウをドキュメントや支援サービスを通してお客様に提供することは、SQL Serverを活用したシステム構築を行うSI'erとしての使命と考えています。

(月刊Windows Server World 2008年2月号に掲載) 
 




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