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【仮想化の教室 第12回】
Hyper-V Server 2008 R2ってどう? 〜新バージョンの実力と使い方〜

仮想化技術のすべてをここで学べる!

(2009年11月13日)

 マイクロソフトは2009年8月28日より、スタンドアロンのHyper-V製品である「Hyper-V Server 2008 R2」のダウンロード提供を開始した。この製品は、Windows Server 2008 R2の「Server Core」をベースに開発された、Hyper-Vホスト専用の“無償”のOSだ。

山市良

進化したHyper-V Server 2008 R2は
Windows Server 2008 R2 Standardより高機能!?

 Hyper-V Server 2008 R2は、次のWebサイトから無償でダウンロードできる、フリーのオペレーティング・システム(OS)である。OSとは言っても、仮想マシンをホストする目的でのみ利用可能な限定的なOSだ。

Microsoft Hyper-V Server 2008 R2のダウンロード
[URL]http://technet.microsoft.com/ja-jp/evalcenter/dd776191.aspx

 Hyper-Vは「2.0」で実用レベルになったと言われているが、Hyper-V Server 2008 R2はどうなのだろうか。実は、Hyper-Vの機能に限って言えば、Windows Server 2008 R2 Standardよりも高機能である。

 Hyper-V Server 2008 R2は、前バージョンの「Hyper-V Server 2008」に比べ、スケーラビリティと機能が大きく拡張されている。表1は、Hyper-V Server 2008 R2とHyper-V Server 2008のスケーラビリティと機能を比較したものだ。

表1● Hyper-V Server 2008 R2とHyper-V Server 2008におけるスケーラビリティと機能の比較

 表にはWindows Server 2008 R2 StandardとEnterpriseも追加しておいた。Hyper-V Server 2008 R2のスケーラビリティは、物理プロセッサ数(CPUソケット数)は2倍、論理コア数は4倍、メモリサポートは3倍以上に拡張されている。

 さらに、Hyper-V環境に高可用性を追加するフェールオーバークラスタリング機能がサポートされ、Windows Server 2008 R2の注目の新機能である「ライブマイグレーション」や「クラスタの共有ボリューム(CSV:Cluster Shared Volumes)」を利用できる。

 また、本連載の第10回「企業デスクトップの仮想化(その2) 〜マイクロソフトのVDI〜」で取り上げた「VDI(仮想デスクトップインフラストラクチャ)」のためのHyper-Vホストとしても利用可能だ。

 前バージョンのHyper-V Server 2008は、Windows Server 2008 StandardのServer Coreベースのものだったが、表1を見ればわかるように、Hyper-V Server 2008 R2のスケーラビリティはWindows Server 2008 R2 StandardとEnterpriseの間、機能はEnterpriseと同等である。Enterpriseと同等とは言っても、サポートするのはHyper-Vに関連する機能に限られる。

 Hyper-Vの役割とフェールオーバークラスタリング機能、およびリモートデスクトップ仮想化ホスト機能(VDIの仮想化ホスト対応)以外では、BitLockerドライブ暗号化、マルチパスI/O、.NET Framework、Windows PowerShell、SNMPサービス、Windows Serverバックアップ、BITS(バックグラウンドインテリジェント転送サービス)、ネットワークファイル用BranchCache、Windows Serverバックアップ、Windowsリモート管理(WinRM)のためのIISの拡張機能、Windowsプロセスアクティブ化サービスをサポートしており、Server Coreと同じ方法で有効化できる。

 これらの機能は、Hyper-Vのために、ストレージの冗長化やセキュリティ、ファイル転送、バックアップ、および管理機能を提供する。

 Hyper-V Server 2008 R2で重要なポイントは、Hyper-V自身の機能は、Windows Server 2008 R2 Enterpriseに搭載されているものとまったく変わらないことだ。

 ライブマイグレーション(Live Migration)はもちろん、ストレージのホットプラグ機能、SLAT(Second Level Address Translation)、TCP Chimney OffloadやJumbo Frame、VMQ(Virtual Machine Queue)などのネットワーク性能の強化など、Hyper-Vの新機能のすべてを利用できる。


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