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[米国]
マイクロソフト、仮想化対応のVistaライセンス・オプションを発表

ディスクレスPCと物理サーバ上の仮想マシンに対応

(2007年04月03日)

 マイクロソフトは4月2日、デスクトップPCの一元管理を図る大企業を支援する「Windows Vista Enterprise」の2つの新たなライセンス・オプションを発表した。

 新オプションは、同社のライセンス・プログラム「Software Assurance」の契約ユーザーのみが利用可能で、ディスクレスPCのサポートや、サーバ・ハードウェアの仮想マシンでVistaを動作させる機能などが含まれている。

 マイクロソフトの声明によると、新ライセンス・オプションは「まだ初期段階にある技術と新しいアーキテクチャ」に適用するもので、「多くのデスクトップPCの集約化を実際に検討しているのは、一部の大企業ユーザーに限られる」という。

 同社の広報担当者は、「今後18〜24カ月間でユーザーのフィードバックを収集したうえで、オプション内容を調整していく」と説明している。

 今回発表されたのは、ディスクレスPC上でWindows Vista Enterpriseを使用できるものと、サーバ・ハードウェア上の仮想マシンでWindowsを使用できる「Windows Vista Enterprise Centralized Desktops(VECD)」と呼ばれる2つのライセンス・オプションである。

 これらの新オプションは、マイクロソフトが米国サンディエゴで先週開催した年次イベント「Management Summit」(3月26〜30日)で明らかにされた次世代管理プラットフォームの中核となる仮想化技術に、同社のライセンス体系を調和させていくための土台になるものと見られる。

 マイクロソフトは、物理サーバの使用効率を向上し、仮想マシンの管理およびプロビジョニングを一元化する「System Center Virtual Machine Manager」を今年後半にリリースする予定だ。

 また、2008年半ばには、次期Windowsサーバ「Longhorn」に対応したハイパーバイザー技術(開発コード名:Viridian)を提供することを計画している。Longhornは、「Terminal Services」とVECDデスクトップの両方にリモートからアクセスできるようにする「Terminal Services Gateway」機能を搭載する。

 コロラド州ボールダーのエンタープライズ・マネジメント・アソシエーションのアナリスト、アンディ・マン氏は、「マイクロソフトはこうした取り組みを進めることで、迫り来るデスクトップ仮想化の波に備えようとしている」と分析する。

 「われわれの調査でも、デスクトップ仮想化が仮想化分野最大の成長株であることがわかっており、その成長率はサーバ、アプリケーション、OSの仮想化技術を上回ると予測している」(マン氏)

 VECDはTerminal Servicesとよく似たコンセプトの技術だが、マイクロソフトは、一般的なユーザーには後者の安定した技術が向いていると説明する。

 しかし、「Office」のような生産性アプリケーションをローカルもしくはオフラインで使用し、業務処理用(Line-of-Business:LOB)アプリケーションの一元化を実現したい場合は、PCにVECDを適用するのが効果的だという。

 VECDは、Terminal Servicesの利用オプションを拡大するというメリットだけでなく、開発者が管理者と同じ作業を実行できるメリットもあり、アプリケーション互換性にもすぐれていると、マイクロソフトの関係者は説明する。

 同社はVECDオプションの利用を促進するため、「Microsoft Virtual Server 2005 R2」や、動的なアプリケーション・プロビジョニング機能をサポートする「Microsoft SoftGrid」アプリケーション仮想化技術を適用対象にすることも明らかにしている。

 マイクロソフトでは、これらの機能をポリシー・ベース管理と組み合わせれば、個々のユーザーに合わせて事前設定を行わなくても、アプリケーションをリアルタイムでOSイメージにインストールできるようになり、VECDおよびディスクレスPCを実装する際に必要となるOSイメージの数が少なくて済むとしている。

 同社はディスクレスPCを、Windowsを動作させられるがWindowsもしくはデータをローカル・ハードディスク・ドライブを持たないコンピュータと定義している。ディスクレスPC用のライセンス・オプションを採用することで、ユーザーはPCのコンピューティングに関するローカル設定を維持しながら、Windowsデータおよびアプリケーションを集約的なストレージ・ハードウェアに移すことができるという。

 マイクロソフトは、各エンドユーザーのハードディスク・ドライブが1つのストレージ・ハードウェアに個別に保管されているか、ユーザー・グループが1つのイメージを共同利用するケースを同オプションの利用例として想定しているようだ。

 ディスクレスPCに対応するWindows Vista Enterpriseの使用ライセンスは、四半期に1度アップデートされているSoftware Assuranceの「製品利用権(Product Use Rights)」の一部として、すでに提供されている。現時点ではVECDの利用には申し込みが必要だが、こちらも製品利用権に含まれることが決まっている。

(ジョン・フォンタナ/Network World オンライン米国版)




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