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Windows Server 2008

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【Windows Server 2008 特別インタビュー】
活用に最適なコンピューティング環境を業界各社と密接に連携して提供していく 【インテル】

(2008年01月10日)

 マイクロソフトのWindows Serverが持つポテンシャルを十分に引き出すには、「インテルItaniumプロセッサー」や「インテルXeonプロセッサー」などの高性能プロセッサーが必要だ。間もなくリリースされる予定のWindows Server 2008において、インテルとマイクロソフトは企画から開発・検証の一部を共同で実施。独立系ソフトウェアベンダー(ISV)向けのソフトウェア移行検証プログラム「検証2008」にもインテルItaniumプロセッサー搭載サーバーを提供している。Windows Server 2008に対するインテルの期待について、同社のデジタル・エンタープライズ・グループ統括部長の徳永貴士氏に話を聞いた。

ITが直面している問題を解決すべく
プラットフォームの研究・開発に取り組む

インテル プロダクト&プラットフォーム・マーケティング本部 デジタル・エンタープライズ・グループ統括部長 徳永貴士

 Windows Serverは、インテルItaniumプロセッサー、インテルXeonプロセッサーなどのプロセッサー上で動作する。これらプロセッサーや周辺チップセットを開発・製造するインテルは、マイクロソフトと20年以上、Windows Serverに関しても10年以上にわたってさまざまな技術分野で協業を進め、その成果を市場に提供し続けてきた。

 この協業の背景には、両者に共通する「スタンダードなテクノロジーに基づいてオープンなプラットフォームを提供する」という考えがある。「弊社が開発した最先端のテクノロジーは、OSがあってはじめてお客様にその価値をお届けすることができるのです」と、徳永貴士氏(プロダクト&プラットフォーム・マーケティング本部・デジタル エンタープライズ・グループ統括部長)は説明する。

 インテルは、「効率」「信頼性」「応答性」の3つを向上させることが、現在のITが直面している課題を解決するために重要であると考えている(図1)。これらの解決策の実現に向けて、インテルはサーバー・プラットフォームの研究・開発を進めるとともに、業界の標準テクノロジーに基づくビジネス・ソリューションをマイクロソフトをはじめとした業界各社と連携しながら提供していく。

図1● サーバー・プラットフォームに対するインテルの取り組み。キーワードは「効率化」「信頼性」「応答性」の3つだ
■効率化

 効率化を実現するためには、「高いパフォーマンス」と「低消費電力」という2つの特性がプロセッサーに求められる。高いパフォーマンスによって、OSやアプリケーションの処理を高速・短時間に実行しつつ、消費電力と発熱量を抑えることによって、サーバー本体や空調機器などのランニングコストの低減を図るわけだ。

 従来、パフォーマンスと消費電力は、相反関係にあると思われてきた。高パフォーマンスのプロセッサーはどうしても消費電力が大きくなり、低消費電力を目指した設計ではパフォーマンスを犠牲にするしかないというのが定説だったのである。

図2● 高パフォーマンスと低消費電力を両立させるプロセッサー・アーキテクチャ「マルチコア」。デュアルコアの場合、2%の消費電力増でパフォーマンスが73%向上する(出展:インテル)

 このジレンマを解消するために考案されたのが、「マルチコア」と呼ばれるプロセッサー・アーキテクチャだ。マルチコアでは、プロセッサーの中核部(コア)を1つのチップ内に複数集積するアーキテクチャで、高パフォーマンスを実現しても消費電力はそれほど増えないという特徴がある。インテルの試算によると、動作クロック周波数を高める方法ではパフォーマンスを13%上げようとすると消費電力が73%も増えてしまうのに対し、デュアルコアでは2%の消費電力増で73%のパフォーマンス向上が得られるという(図2)。

 また、プロセッサーにワークロードがかかっているか否かで供給電力を制御する「Demand-based Switching(DBS)テクノロジー」(インテルXeonプロセッサーではすでに対応済み、インテルItaniumプロセッサーでは2007年後半の開発コード名Montvaleから対応予定)などのインテル独自のテクノロジーとの相乗効果によって、消費電力のさらなる削減を実現している。

■応答性

 応答性とは、変化への迅速な対応能力である。応答性を高めるためには柔軟なシステム基盤を構築することが重要であるが、それを実現する要素技術として仮想化に対するニーズが大きく高まってきている。この要請にハードウェア技術の観点から応えたのが「インテル バーチャライゼーション・テクノロジー(インテルVT)」だ。

 インテルVTは、従来ソフトウェアのみで実現していた仮想化環境を、プロセッサーおよびチップセットなどハードウェア面からアシストするものだ。これによって効率的な仮想化環境を実現しており、システム全体の堅ろう性の向上が期待できる。

 Windows Server 2008の正式リリース後、180日以内の追加提供が予定されているハイパーバイザー(Hypervisor)方式の仮想化テクノロジー「Windows Server Virtualization(開発コード名:Viridian)」では、インテル VTを搭載したプロセッサーが必須となっている。

Windows Server 2008に最適な
4系統の最新プロセッサーを投入

 現在、インテルがサーバー向けにリリースしているプロセッサーには、次の4系統がある。Windows Server 2008が登場する2008年第1四半期(予定)においても、この構成に大きな変更はないものとみられる。

  • インテルItaniumプロセッサー9000系
  • インテルXeonプロセッサー7000系
  • インテルXeonプロセッサー5000系
  • インテルXeonプロセッサー3000系

 インテルItaniumプロセッサー9000系は、現行のインテル・プロセッサー群の中では最高水準の信頼性を誇る。大規模なデータベースサーバーやミッションクリティカルな業務アプリケーション用サーバーに最適なプロセッサーであり、メインフレームおよび大規模UNIXサーバーをWindowsサーバーに置き換えたり、基幹システムを統合する際の主流となる。なお、インテルItaniumプロセッサー9000系を搭載したサーバーには、「Windows Server 2008 for Itanium-based Systems」が必要になる。

 インテルXeonプロセッサー7000系は、クアッドコアの7300番台とデュアルコアの7100番台があり、7300番台は7100番台に比べて消費電力あたり2.25倍のパフォーマンスが得られる(図3)。大量のワークロードが発生する大規模データ処理、例えばERP(Enterprise Resource Planning)やSCM(Supply Chain Management)といったシステムを構築するのに適しており、Windows Server 2008では、Enterprise EditionかDatacenter Editionで利用するのがよいだろう。

図3● クアッドコアのインテルXeonプロセッサー7300番台はデュアルコアのインテルXeonプロセッサー7100番台に比べて、消費電力当たりのパフォーマンスが2.25倍に向上している

 インテルXeonプロセッサー5000系は、最も汎用的に使われるプロセッサーだ。サーバーのハードウェアスペックとしては2CPUタイプやブレード環境での利用が想定されており、Windows Server 2008も用途によりStandard EditionかEnterprise Editionでの利用が想定される。

 エントリー向けのインテルXeonプロセッサー3000系は、中小規模ビジネス(SMB)でのアプリケーションサーバーやスケールアウト型のWebサーバーへの適用に向く。サーバーのハードウェアスペックは1CPUタイプ、Windows Server 2008はStandard Editionでライセンス的には対応可能だ。

 以上の3系統で構成されるインテルXeonプロセッサーは、全系統にクアッドコア製品が用意されており、2002年当時と比較すると、デュアルコアで4.5〜8倍、クアッドコアでは7〜12倍のパフォーマンスアップを実現している。仮想化をハードウェアレベルでサポートする「インテルVT」も全製品に搭載済みだ。

 また、パフォーマンス向上技術としては、1クロックあたりの命令実行数を最大4命令に高めた「インテル・ワイド・ダイナミック・エグゼキューション」、省電力技術についても、プロセッサー内の使われていない回路に対する電源供給を自動的にオフにする「インテル・インテリジェント・パワー機能」といった、新たなテクノロジーが搭載されている。

Windows Server 2008の早期普及を
プロセッサー・ベンダーとして推進

 Windows Server 2008の開発に際して、インテルとマイクロソフトはさまざまなコラボレーションを重ねてきた。例えば、ハードウェア単体では機能しないDBSの開発・検証をWindows Server上で実施しており、また、マルチコア環境でマルチスレッドアプリケーションを効率よく動作させるためのOSの中核技術についても、協力して研究・開発を行っている。

 インテルは、オープンなプラットフォームをミッションクリティカルの領域にも適用することを目指す業界団体「Itanium Solutions Alliance」のメンバーとなっており、「検証2008」と呼ばれるプログラムにもハードウェア提供の面で協力している。

 検証2008はWindows Server 2008 for Itanium-based Systems対応ソフトウェアの開発・販売を計画している独立系ソフトウェアベンダー(ISV)向けにItanium Solutions Allianceとマイクロソフトが共同して提供するソフトウェア検証プログラムで、検証用サーバーの貸し出し、出荷前OSのサポート、検証済みソリューション情報の公開、「SQL Server 2008 for Itanium-based Systems」の提供などのメニューが用意されている。

クライアントPCの領域では
運用管理性とセキュリティを向上

 インテルは、サーバーだけでなく、クライアント向けのデスクトップPCやノートブック/モバイルPCの領域にも最先端のテクノロジーを投入し続けている。その中でも、企業ユース向けに、性能と消費電力、さらに運用管理性、セキュリティ機能を高めた最新のプラットフォームが「インテル vPro プロセッサー・テクノロジー」と「インテル Centrino Pro プロセッサー・テクノロジー」である。

 インテル vPro プロセッサー・テクノロジーでは、2006年中ごろに第1世代、2007年8月に第2世代が登場している。インテル vPro プロセッサー・テクノロジーで強化された運用管理性とセキュリティ機能は、インテルとマイクロソフトの共同作業によって、マイクロソフトのシステム運用管理ツール「Systems Management Server(SMS)2003」において利用可能であり、SMS 2003の後継となる「System Center Configuration Manager 2007」でもサポートされる予定だ。

 インテル vPro プロセッサー・テクノロジーおよびインテルCentrino Pro プロセッサー・テクノロジーなどのプラットフォームは、すでに世界中で400万ユニット以上が出荷され、多くの企業での導入が進んでいる。また、数十社を超える大手ソフトウェアベンダーが対応製品をリリースする予定になっている。

Windows Server 2008リリース以降も
協力関係をさらに強化していく

 冒頭でも触れたように、インテルは「スタンダードなテクノロジーに基づいてオープンなプラットフォームを提供する」というビジョンを掲げている。プロセッサー、OS、ミドルウェア、アプリケーションのすべてを1社が供給する“垂直統合型”のソリューションは、技術面では一定の合理性は持つものの、ベンダーのロックインにつながるという意味で顧客企業にとってメリットはないと見ているのだ。独自技術には選択肢がなく、ベンダーが1社に限られてしまうので、結果的にユーザー企業のコストに跳ね返ってしまうからである。

 その対極に位置するのが、プロセッサーをインテルが開発し、サーバーOSをマイクロソフトが提供するオープンなエコシステムだ。インテルItaniumプロセッサー対応のアプリケーションは年々増加の一途をたどっており、ミッションクリティカルシステムへの適用も急速に拡大している。

 「マイクロソフトも弊社も、情報システムの効率化と運用管理性の向上に役立つさまざまなテクノロジーを連携させてお客様に提供しています。弊社だけでも、マイクロソフトだけでも、こうしたトータルなソリューションは実現できません。近くリリースされるWindows Server 2008にとどまらず、その先も、両社の協力関係をたゆまずに続けていきたいと思います」と、語る徳永氏。Windows環境の戦略的な活用を目指すユーザー企業にとって、インテルとマイクロソフトの協業はこれからもますます目が離せない。

(取材/文 山口 学)




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