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[米国]
シスコCEO、向こう5年間の2ケタ成長を約束

(2006年09月07日)

 米国シスコシステムズのCEO、ジョン・チェンバース氏は9月6日、同社の長期的な成長を支える戦略を打ち出し、ニューヨークで催した金融アナリスト向け年次説明会で披露した。

 チェンバース氏を含むシスコの幹部らによれば、同社は今後、さまざまな製品ラインで「データ」、「音声」、「ビデオ」、「モバイル」という4領域の技術を取り込み、融合させていくという(シスコはこれを『四重奏』と呼んでいる)。この製品戦略により、同社は、2010年まで年率10%〜15%の2ケタ成長を維持できるとしている。

米国シスコシステムズのCEO、ジョン・チェンバース氏

 “四重奏”戦略の一環として、シスコは、今後数カ月以内にビデオ会議製品を発表するもようだ。また併せて、複数のルータ製品ラインにおいて、VoIP通信とビデオ通信のセッション管理機能を強化する計画である。

 シスコは現在、会社のデータと家庭や家族の情報を、いつでも、どこでも入手できるようしたいというニーズが高まっており、それに伴って、ネットワーク製品間に存在していた不要な垣根が瓦解しつつあると見ている。

 「こうした状況は、当社にとって大きなビジネス・チャンス。そのチャンスを最大限に生かすことが、“四重奏”戦略のねらいだ。この戦略に関連した機器やサービスは、一般消費者をはじめ、サービス・プロバイダー、小規模の企業、さらには大規模な企業まで広く受け入れられるはずだ」と、チェンバース氏は言う。

 また、シスコの最高開発責任者チャーリー・ジャンカルロ氏は、同社の技術革新がコミュニケーションの新しい時代を切り開きつつあるとし、こう説明を加える。

 「われわれの技術は、すでにTDM PBX(時分割多重方式の構内交換機)業界を改革し、統一化されたコミュニケーションの時代をかたち作りつつある」

 さらに、ジャンカルロ氏は、今後数カ月以内に発表する予定のビデオ会議製品についても触れ、その重要性を訴えた。

 なお、チェンバース氏は、ビデオ会議製品を含むコラボレーション・ツールの可能性を以下のように説明している。

 「コラボレーションによって生産性がどの程度上がるのかと尋ねられたら、数年前なら10%から20%程度と答えただろう。だが、今は30%から50%程度と答える。ゆえに、当社が発表するビデオ・コラボレーション・ツールや新たなインフラストラクチャの必要性についても、企業の間で広く理解されるはずだ」

 加えて、同氏は今回、テキサス州で12の店舗を展開するフード・チェーンのサブウェイが、シスコ製品を中心にした四重奏型のシステムを導入し、ビデオを使って盗難件数を減らそうとしている事例も紹介した。

 一方、説明会に集まった金融アナリストらの関心は、シスコが本当に成長を維持し、製品分野でのリーダーシップを堅守できるか否かという点に集中した。

 それに対して、シスコのCFO、デニス・パウエル氏は、「当社は21四半期連続でトムソン・ファイナンシャルによるアナリスト・コンセンサス予測と一致する、もしくは、それを上回る業績を上げてきた」とし、同社戦略・経営の堅実性と確実性を強調した。

 同氏はまた、「シスコの株価は、前年比で約25%値上がりしており、NASDAQにおける平均株価上昇率の5%を大幅に上回っている」と語り、以下のように続けている。

 「しかも当社は、今年10月までの四半期において、19%から21%の売上高アップを見込んでいる(最近買収した企業の売上高を含む)。これは、第1四半期の売上高に対するトムソン・ファイナンシャルの予測値20.4%とほぼ一致する数値だ」

 これらの実績や予測もあり、説明会の来場者はおおむねシスコの製品戦略や方針を評価している。

 また、ある機関投資家は、キャリア・クラスのシスコ製品「Carrier Routing System-1」がおよそ60の企業に納入されたという事例を挙げながら、「新市場の開拓という点で、シスコは成功の道を着実に歩んでいる」と指摘する。

 なお、シスコのルーティング/サービス・プロバイダー・テクノロジー・グループの上級副社長マイク・ボルピ氏は今回、既存製品をアップグレードするうえでの方向性として、「サービス・プロバイダー側でアプリケーションの品質管理を強化できる新機能を組み込んでいく」との方針を明らかにした。

 この種の管理機能が強化されれば、サービス・プロバイダーらは料金の高いプレミアム・サービスを提供することが可能になる。また、この機能強化は、アプリケーション機能の全般的なアップグレードにもつながると、ボルピ氏は言う。

 さらに、同氏によると、シスコの12000シリーズのルータには、今会計年度中にビジネス用のVoIPとビデオに対応したセッションごとの管理機能が追加され、7600シリーズのルータにも、セッションごとの管理機能と加入者集約機能が搭載されるという。

(マーク・フェランティ/IDG News Service ニューヨーク支局)




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