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[世界]
これだけある「仮想アプライアンス」のメリット

コスト削減をはじめ、さまざまな点で有利に

(2007年04月24日)

 ここ数年、専門的なITソリューションを導入する際の形態としてアプライアンスを選択する企業が増えている。設定を行う手間がなく、管理も簡単、形状もコンパクトであることが人気の理由だ。

 しかし、特にセキュリティ対策分野では、アプライアンスの導入が急速に進んだために、それぞれ別個の働きをする多種多様な機器が入り交じり、IT環境が肥大化するという事態が生じてしまった。アプライアンスを導入すればするほど、大量のポイント・ソリューションを管理する手間とコストが大きくなってしまったのである。これでは、アプライアンスの魅力であった高い利便性/管理性は大きく損なわれてしまう。

 こうした問題は、仮想アプライアンスを活用すれば解決できる。仮想アプライアンスを用いることで、企業は物理的な実体を持たないアプライアンスを既存の仮想サーバ環境に導入できるようになる。

 例えばヴイエムウェアが提供する仮想化技術では、業界標準のx86サーバとこれに付随するプロセッサ、メモリ、ディスク、ネットワーク・コンポーネントなどの一群を論理コンピューティング・リソースにプールし、異なる仮想マシンに動的に配分する。そこで、そのリソースの一部を仮想アプライアンスに割り当てるわけだ。

 業務用仮想アプライアンスは、登場してからまだ日が浅い。ヴイエムウェアは、「VMware Virtual Appliance Marketplace」と呼ばれる機器の評価および販売サービスを立ち上げ、同社の製品化基準を満たしていることが確認できた業務用仮想アプライアンスをリストアップしている。

 今日流通しているアプライアンスの多くが、カスタマイズされたOSと、特別なアプリケーションが稼働するx86サーバ・ハードウェアをベースにしており、このことがアプライアンスの仮想化を容易にしている。物理的な専用インフラストラクチャを必要としないという点を除き、OS、アプリケーション、ユーザー・インタフェースといった仮想アプライアンスのあらゆる要素は、物理アプライアンスのそれとまったく同じだ。

 サーバを仮想化した場合、ハードウェアを実際に追加しなくてもサーバおよびストレージの容量を増やすことができる。一方、アプライアンスの仮想化にも同様のメリットがあるが、それ以外にも、データセンターのフェールオーバやバックアップ、変更管理やディザスタ・リカバリなどの機能を仮想化し、効率をさらに向上させることも可能になる。

 仮想アプライアンスのその他の利点は、次のとおりだ。

・製品評価の合理化
 評価対象の物理アプライアンスを設置するまでの間、トライアル用の仮想アプライアンスをダウンロードすれば、ものの数時間で使用し始めることができる。この際、ベンダーや再販業者とやり取りする必要もない。

・シンプルかつパワフルなテスト環境
 仮想アプライアンスでは、検証を目的として1台のサーバに複数のアプライアンスを設定するのが簡単だ。新しい製品やモジュールを試したり、変更した設定をテストしたり、異なるサーバ仕様を比べたりすることができるのである。

 また、実働環境のスナップショットを取り、テスト環境で動かしてみることも可能だ。テスト環境なら、実際に稼働させているシステムとまったく同じ環境で、パッチやアップグレードを試験的かつ低コストで適用できる。

・設備投資額の削減
 仮想アプライアンスと物理アプライアンスを比較した場合、初期購入費用には何千ドルもの開きが出る。既存のデータセンターのフェールオーバおよびディザスタ・リカバリ資産を活用すれば、仮想アプライアンスのコスト・メリットはさらに大きくなるだろう。

 ただし、契約する仮想アプライアンス・ベンダーが、自社の仮想化に適した価格を設定しているかどうかを先に確認しなければならない。例えば、仮想アプライアンスのインスタンスをいくつでも動的に生成できるのであれば、CPUの数を課金基準にするのは無意味なので、ユーザー数に基づいた価格を設定しているベンダーを選ぶべきである。

・パフォーマンスの向上
 仮想アプライアンスは、性能的にはベンダーのハードウェア・アプライアンス・プラットフォームと同一のハードウェア上で動作させるので、パフォーマンスが劇的に向上するということはない。だが、仮想環境で使用されるサーバ・ハードウェアは、多くの場合、特定用途向けの物理アプライアンスよりも強力だ。したがって、実際には仮想アプライアンスのほうが、低いコストで高いパフォーマンスを得られる可能性が高い。

(サンドラ・ボーガン/Network World オンライン米国版)




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