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[米国]
サン、第2世代のビデオ・オンデマンド配信システムを発表

16万件のビデオ・ストリームを2Mbpsで同時配信

(2007年04月26日)

 米国サン・マイクロシステムズは4月25日、IPネットワーク経由で映像をオンデマンド配信する「Sun Streaming System」を発表した。同社では、IPTVサービスの提供会社を顧客に持つネットワーキング企業向けに販売する方針だ。

 サンの創立者の1人で、Sun Streaming Systemの考案者でもあるアンディ・ベクトルシャイム氏は、「サーバからダウンロードして楽しむというのが、ビデオ鑑賞の最も自然な流れだ。Sun Streaming Systemなら、そうしたニーズにこたえることができる」と語った。

 Sun Streaming Systemには、4台の「Sun Fire X4100」サーバと1台の「同X4500」ストレージ/サーバ(いずれもAMD製Opteronを搭載)、さらに1種の新製品が含まれている。いずれも、サンが2004年に買収したケアリアのサーバ技術をベースとしたものだ。ベクトルシャイム氏はサンを退社したあとにケアリアを興したが、買収によってサンへ舞い戻った。

 Sun Streaming Systemと、同システムを管理するサンのソフトウェア・スイートを組み合わせることで、16万件のビデオ・ストリームもしくは4万件の高画質テレビ・ストリームを2Mbpsで同時配信できると、ベクトルシャイム氏は説明する。

 1台で約5,000タイトルを配信できる同システムを15台運用すれば、理論的には、7万5,000本のDVDを所有して宅配レンタルを行っているネットフリックスの全在庫に相当するビデオ・ライブラリが一瞬にして出来上がることになる。

 IDCのテレコム・プログラム・マネジャー、イブ・グリリケス氏によると、サンの同システムは第2世代のオンデマンド・ビデオを1ストリーム当たり50ドルの資本コストで配信でき、このコストは第1世代ビデオ・サーバの約半額だという。

 第2世代ビデオ・サーバを提供しているベンダーとしては、シーチェンジ・インターナショナル、Cコア、カセナ、シスコシステムズが昨年買収したアロヨ・ビデオ・ソリューションズなどがある。だが、サン以外のベンダーのシステムはどれもプロプライエタリ製品であり、ネットワーク事業者がほかの機器とともにこれをアップグレードするのは非常に難しいと、グリリケス氏は指摘する。

 IDCでは、2006年に3億5,000万ドル規模だったビデオ・サーバ市場は、2011年までに20億ドル規模へ成長すると予測している。

 サンは当面、同システムをネットワーキング企業に販売し、その企業がIPTVサービス提供の電話会社と取り引きできるようにする方針だ。例えば、ノーテル・ネットワークスおよびエレクトロニック・データ・システムズは、サンと提携を結び、同プラットフォームを利用していくことになっている。

 サンが最初の顧客対象として電話企業に目をつけたのは、ドットコム・バブル期に増強されたネットワーク帯域が今も十分に余っているからだ。これとは対照的に、ケーブル・ネットワークには大量のコンテンツを伝送する余力がないと、ベクトルシャイム氏は指摘する。

 「率直に言って、ケーブル事業者が有している帯域は小さすぎる」と同氏。1本のケーブル上の総帯域は同軸ケーブルの容量の範囲を超えられないし、ケーブル・システムのチャンネルの多くは放送用と指定されているのだ。

 「Sun Streaming Systemと同等のオンデマンド配信容量を実現するには、ケーブル・ネットワークにきわめて大規模な改良を加える必要がある」(ベクトルシャイム氏)

 もっとも、IPTVにも限界はあると、IDCのグリリケス氏は言う。Ethernetスイッチやその他のネットワーク・サーバのような高い拡張性を持たないルータが、サンのプラットフォームとテレビ装置間の通信速度を低下させる可能性があるからだ。

 とはいえ、こうした技術的な問題は早晩解決されるだろう。グリリケス氏は、ケーブル会社や、グーグルおよびヤフーなどのインターネット企業、さらにはテレビ・ネットワーク企業で競争が激化し、より多くの番組/ビデオがIPネットワークを通してストリーミングされるようになると予測している。

(ロバート・マリンズ/IDG News Service サンフランシスコ支局)




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