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[米国]
マイクロソフト、音声品質を監視する無料ツールを公開

シスコなどの企業向けIPテレフォニー管理ソフトと真っ向から競合

(2007年11月05日)

 マイクロソフトは10月31日、先ごろリリースした「Office Communications Server(OCS)2007」(関連記事)に対応し、ネットワークのパフォーマンスをリアルタイムに監視しつつ、音声品質にかかわる問題を修復する無料のツールを公開した。

 今回公開されたツールは、「OCS 2007 Quality of Experience Monitoring Server」(以下、QMS)で、マイクロソフトでは、「シスコシステムズなどが提供する企業向けIPテレフォニー管理ソフトと真っ向から競合する製品」と説明している。

 OCS担当主任プログラム・マネジャーのウォレン・バークリー氏は、OCS関連のブログに、「QMSは、エンドポイントおよびMOS(Mean Opinion Score)、ロス、ジッタ、遅延、デバイス品質や、品質を決定づける10個以上のパラメータから収集した情報を利用して音声品質を監視する、純粋なソフトウェア・ベース・ソリューションだ」とコメントしている。

 QMSは今後、サーバ用モジュールとしてOCSのスタンダード・エディションおよびエンタープライズ・エディションに同梱される予定だ。主な機能としては、通話ごとに端末のモデルやパフォーマンスなどの評価指数を収集・報告する機能や、SQL Serverに保管されたデータを基に分析を行う機能などが挙げられる。

 ほかにも、問題の根本的な原因を解析して警告を発する機能、メディア品質に関する統計値を集めて事前の監視およびトラブルシューティングを行い、機器配置後の拡張計画をサポートする機能、SLA(サービス・レベル契約)が受ける影響を予測する機能などを備える。

 これらの機能により、IP電話とクライアント製品の「Office Communicator 2007」および「Office Live Meeting 2007」、OCS 2007の「A/V Conferencing Server」および「Mediation Server」を含む通話エンドポイントを対象に、VoIP通話の両端における評価指数を収集することが可能となっている。

 またQMSは、「System Center Operations Manager」に警告/監視機能を、Access、Excel、SQL Serverにリポート/データ分析機能を持たせてアプリケーション開発プラットフォームを提供するという役割も果たすとしている。

 マイクロソフトのユニファイド・コミュニケーション部門製品マネジメント・ディレクター、クリント・パターソン氏は今年8月、Network World米国版の取材に対し、「従来、VoIPやPBXの品質と言えば、ネットワークの品質を指していた。だがわれわれは、それは単なる出発点だと考えている。本当に測定すべきものは、エンドポイントにおける“エクスペリエンス”の品質だ」と語っていた。

 マイクロソフトは同8月、英国サイテクニクスの調査結果に基づき、シスコのIP電話「7961」を使って「Cisco Unified CallManager 5.0」とQMSの通話品質維持能力を比較した。この調査結果は、「企業ユーザーが直面しうるあらゆる状況を想定したテストを行ったところ、(マイクロソフトのインフラストラクチャのほうが)実験で用いたバージョンのCallManagerよりも、音声品質が上回っていることがわかった」と結論づけていた。

 マイクロソフトはCallManagerとQMSの比較テストの詳細を、白書にまとめている。同社はその中で、ユニファイド・コミュニケーションの使用規模が拡大するにつれて、個々のネットワーク・リンクは次第に飽和していくと指摘した。同社によると、従来のIPテレフォニーでは、ネットワーク・リンクが飽和した場合、通話障害を回避するための警告を事前に発することは不可能だったという。

 だがマイクロソフトは、リンクの飽和にリアルタイムに適応し、クライアントのエンドポイントにインストールされたメディア・スタックを利用する同社のインフラストラクチャを導入すれば、通話品質が多少落ちる可能性はあるものの、通話障害は起こらないと主張している。

 QMSが収集する評価指数からは、帯域幅の減少や品質の段階的な劣化といったリンクの輻輳を示唆する具体的な兆候を読み取ることができる。また、リンクの増強が必要になるときは、あらかじめ注意を促すため、管理者は時間に余裕を持って調整できるとしている。

 マイクロソフトのユニファイド・コミュニケーション・メディア・スタックには、「Real-Time Audio Codec」や「RT Encoder」、「Decoder」などの技術が含まれ、「Constant Bit Rate」「Variable Bit Rate」といったモードが用意されている。同スタックは、Office Communicator 2007に実装されており、現在はリアルタイム・コミュニケーション・クライアントである「Live Messenger」で利用されている。マイクロソフトによると、Live Messengerを使った音声通話時間は、1カ月当たり10億分に達しているという。

(ジョン・フォンタナ/Network World米国版)




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