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Crowd Computing

[世界]
ARM幹部が指摘、「Androidをネットブックに対応させるには多くの作業が必要」

加熱する“Androidネットブック”待望論にクギ?

(2009年06月05日)

台湾のAcerが「COMPUTEX Taipei 2009」で披露したAndroidネットブック(スマートブック)・プロトタイプ。2009年第3四半期中にリリースされるのだろうか

 英国ARMの幹部は6月4日、米国Googleが推進するスマートフォン/モバイルを対象としたLinuxベースの「Android」プラットフォームが、ARMベース・ネットブックで良好に動作するには、“多くの作業”が必要だと述べた。これまで業界専門家からも同様の指摘が出ていた。

 ARMの戦略提携担当ディレクター、ケリー・マガイア(Kerry McGuire)氏はComputerworld米国版の取材に対し、「ネットブックのようなフォーム・ファクタでAndroidの特徴を発揮させるためには、まだ多くの作業を行う余地があり、それらの作業が今後行われていくと思う」と語った。同氏は、Androidがスマートフォンに最適化されているOSであることを認めている。

 ARMベースのプラットフォームでAndroidが動作するネットブックは、最近では「スマートブック」とも呼ばれるようになっており、米国Intelの「Atom」上でWindowsが動作するネットブックの大きな脅威になるという見方が広がっている。

 Linuxベースのスマートブックは瞬時に起動し、現在のネットブックよりバッテリ駆動時間が長く、無線通信機能が優れると見られている。ARMの最高経営責任者、ウォーレン・イースト(Warren East)氏は今週、台湾で開催中の「COMPUTEX Taipei 2009」で、2010年にはARMベースのスマートブックがネットブック市場の20%を占めるだろうとの見通しを示している。

 米国RealのRealPlayer for Mobile Devices担当ディレクター、リシ・マシュー(Rishi Mathew)氏は、「(Androidの開発ブランチの1つである)Cupcakeの最新リリースを見ると、Androidはネットブックのフォーム・ファクタではなく、スマートフォンを明確なターゲットとしている」と語る。

 またマシュー氏はAndroidの課題として、ユーザーが複数のアプリケーションを同時実行することができないことと、プラグイン・デバイスのドライバがないことを挙げた。

 米国ABI Researchのアナリスト、フィリップ・ソリス(Philip Solis)氏は、Androidのユーザー・インタフェースは固定ピクセル・サイズに基づいており、スマートフォン画面にはぴったり合うが、大きな画面では見栄えが悪くなると語った。

 台湾のAcerはCOMPUTEXで、他社に先駆けて“Androidネットブック”を2009年第3四半期に投入する計画を発表したが、意外にもその最初のモデルはAtom搭載機になる予定だ。Acerによると、同社はオープンソースのAndroidをAtomに移植する作業を、台湾のInsyde Softwareに委託したという。

 では、Acerに追随し、ARMからIntelに乗り換えるネットブック・ベンダーが今後も出てくるのだろうか。この質問に対しマガイア氏は、「まったくそうは思わない。Acerの動きはARM側にとって懸念材料ではない。ARMネットブック(スマートブック)のOSになる可能性があるのは、Androidだけに限らない」と答えた。

 実際、Ubuntu(Linux)に加え、米国MicrosoftのWindows Embedded CEもメディア・プレーヤーやデジタル・フォト・フレームなど、スマートブックに似た小型デバイスで良好に動作している。これらのデバイスは多くの場合、ARMを採用している。

 「Windows Embedded CEをネットブックに対応させられない理由はない」(マガイア氏)

 さらに、Intelの主導で開発されたAtomネットブック向けLinuxであるMoblinも、ARMに簡単に移植できる可能性がある。同OSはもともとARMチップ向けに開発されていたからだ。

 マガイア氏は、「オリジナルのMoblinのソースコードは、NokiaのARMベース・タブレットPC『N810』のOS『Maemo』がベースだった」と語り、ARMがOSを選ばないプラットフォームであることを強調した。

(Eric Lai/Computerworld米国版)




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