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[米国]
マイクロソフト、オンライン広告プラットフォーム「adCenter」の本格運用を開始
(2006年05月08日)
マイクロソフトは5月4日、ワシントン州シアトルで開催されたイベント「MSN Strategic Account Summit」で、検索エンジン広告に対応するオンライン広告販売プラットフォーム「MSN adCenter」の米国での本格運用を開始したと発表した。これにより、マイクロソフトにもグーグルのビジネス・モデルに対抗して検索広告収入を得る道が開かれた。
adCenterは、MSNやWindows Liveなどマイクロソフトが開設しているWebサイトに広告を出すための共通プラットフォームになる。ジュピター・リサーチのアナリスト、ネート・エリオット氏によると、これまで同社の広告販売は、ヤフーなどのパートナーに依存してきた。
米国におけるadCenterの運用開始は、ソフトウェア・ベンダーからMSNやWindows Liveなどのサイトを使ったオンライン・メディア・プロバイダーへの転換を図っているマイクロソフトにとって重要なターニング・ポイントとなりそうだ。
adCenterは、Google AdWorksやヤフーの広告プラットフォームと同様の機能をサポートする。ユーザーが広告をクリックするたびに支払う金額は、広告主の側で設定することになっており、他の広告主よりも高い広告料を提示している広告主は、ページ上に表示される優先度が高まる。広告は、ユーザーが特定の単語を検索しているページに表示され、その単語も広告主が選択できる。
エリオット氏によると、adCenterは、他のプラットフォームよりも優れたインテリジェント・ターゲティング・システムを採用しており、ユーザーが検索領域に入力する単語とユーザーの人口統計データを組み合わせることにより、ターゲットをより絞った広告を提供できるようになるという。同氏は、このシステムが有効に機能すれば、多くの広告主を引きつけるのではないかと見ている。
エリオット氏は、adCenterについて、当初は少なくとも広告主にとってかなり魅力的なプラットフォームになると評価する。当面は、adCenterで競争入札を行う広告主の数は多くなく、広告料が低くなる可能性が高いと見られるからだ。「運用開始直後は、広告料は高くないのではないか」(同氏)
しかし、adCenterを主要な収入源として育て上げるには、ユーザーの数を増やさなければならない。エリオット氏は、「検索サイトの利用者数はグーグルやヤフーよりも大幅に少なく、この点がマイクロソフトにとって大きな課題だ」と指摘する。
マイクロソフトは、adCenterを引き続き発展させ、Windows Live Mail、Windows Live Spaces、Windows Live Safaty Center、Windows Live for Mobile、Office Live、Office Online、Xbox Webサイトなど、同社が開設しているオンライン・サイトの検索広告やコンテキスチャル広告、ディスプレイ広告を購入できるワンストップ・ショップに育て上げていく方針だ。また、同社のサービスには、広告主が広告キャンペーンの実績を追跡できる機能も搭載される予定だ。
マイクロソフトのCEO、スティーブ・バルマー氏は5月4日、MSN Strategic Account Summitの基調講演で、今年7月1日から始まる同社2007会計年度の事業計画を明らかにした。
それによると同社は、adCenterを含むMSNインターネット事業部門の研究開発におよそ11億ドルを支出する予定であり、2005会計年度の5億ドルから大幅に伸びる見通しという。
同イベントでバルマー氏は、「(オンライン広告ビジネスは)まさにプラットフォームを巡る戦いに入っている。われわれには、かつてWindowsの周囲を固めるエコシステムが必要だったように、Liveプラットフォームの周囲を固めるエコシステムが必要だ」と強調した。
マイクロソフトは、adCenter運用開始イベントの一環として、ディープマトリックスの買収も発表した。同社は、オンライン・マーケティング担当者やパブリッシャー向けにWeb分析サービスを提供しているベンダーである。買収金額は明らかにされていない。
マイクロソフトは、adCenterの中で、ディープマトリックスの製品を使ったWeb分析アプリケーションを提供する計画だ。
またマイクロソフトは、ビデオゲーム用の広告を専門とするマッシブの買収も発表した。同社のツールMassiveを使えば、ソーダ缶や広告看板など、企業のブランドが付いたアイテムをゲーム環境の中の自然な場所に配置することができるという。
マイクロソフトは、Massiveを使って、Xbox Live、MSN Games、MSN Messengerに対応するインゲーム広告の提供を計画しているほか、マッシブの技術をWindows LiveやadCenterに統合する方法も検討している。
マイクロソフトは、2004年にadCenterの開発計画を発表し、2005年にはフランスとシンガポールで初のサービスを開始した。同社によると、今年6月からは英国でもサービスを開始する予定であり、一部の広告主がテストできるようになるという。
(ナンシー・ゴーリング/IDG News Service ダブリン支局)
- 米国マイクロソフト
- http://www.microsoft.com/
- 米国MSNサイト
- http://www.msn.com/


